野球少年は夢を見る…

Hanshin Tigers Series 2024

ダーウィン、146㎞!(紅白戦|28日・安芸)

2006-03-01 20:29:43 | Aki Camp
 今日(3月1日)が雨の予報で、予定されていた紅白戦を1日前倒して、昨日(28日)行われた。登板したのは紅組先発の下柳剛に2番手・杉山直久、3番手に橋本健太郎。白組が先発・福原忍で2番手に安藤優也。いずれも過去2戦の紅白戦で打ち込まれた主力投手たちだ。
 云わば、この日は「追試」。仕上がり具合が試されたが、下柳は1回を無失点。福原、安藤、杉山も無失点で切り抜け、さすがのピッチングを見せた。問題は中継ぎで期待される橋本と、ジェフ・ウィリアムス離脱後の「代役」に期待される(白組2番手の)ダーウィン・クビアンだが……

【4回裏】先頭の5番・今岡誠に初球シュート(135㎞)が顔の付近を通過する。これで萎縮したのか、マウンド上の橋本。2球ボールが続いて「0-3」。4球目にストライクを取りに行った真ん中高めの球(135㎞)を今岡に狙われ、レフトへライナーのファウル! これも萎縮の要因。ラストボールはチェンジアップ(119㎞)の抑えが利かずに四球。
 続く秀太は(定石通り)初球(138㎞)を打って、レフトフライに打ち取るが、7番・野口寿浩に「2-0」に追い込んで、3球目に外角低めに速球(131㎞)を決めるが、判定は「ボール」。球審の微妙な判定の後、6球目のチェンジアップをバットを投げ出しながら、センター前に持っていかれ、1アウト1,2塁。
 動揺した橋本は8番・上坂太一郎に「0-3」にして、ストライクを取りに行った4球目(144㎞)をセンター(左中間)に弾き返され、2者が還って、「2対0」。橋本の調整遅れが目立つ。昨シーズン後半の失調から脱却できていないか? 

【5回表】ダーウィンは4番・浜中治に初球(141㎞)を打たせて、セカンドフライ。紅白戦に初登場の5番・矢野輝弘を2球目(136㎞)6番・町田公二郎を4球目(138㎞)いずれもショートゴロ。
【6回表】7番・中村豊も3球目(132㎞)でサードゴロに打ち取り、快調なピッチングに見えたが、8番・前田忠節に右中間を破られ、9番・岡崎太一にも三遊間を破られ、1アウト1,3塁。
 ここで1番・赤星憲広を「2-0」に追い込んで、3球目に145㎞を計測するが、4球目のお辞儀した速球(135㎞)を巧く掬われ、センター前にクリーンヒットを浴びる。これで「2対1」。
 この後は「速球に弱い」2番・関本健太郎を「2-2」から146㎞(MAX)の速球で空振り三振に仕留め、続く筒井壮も143㎞で詰まらせ、ファーストゴロ。1塁手アンディー・シーツの好守にも救われ、後続を断ち切った。
 
 紅組の4番手は桟原将司。【6回裏】4番・桧山進次郎に初球スライダー(124㎞)を打たせ、センターフライ。5番・今岡には140㎞で詰まらせ、ショートゴロ。6番・秀太には「2-3」にするが、142㎞でファーストゴロ。
【7回裏】先頭の野口に初球(111㎞)を打たせ、センターフライ。8番「好調」打席で何か呟いている上坂には「1-2」から144㎞を連発するが、最後の決め球が「ボール」に判定され(微妙な判定)「2-3」になるが、最後は140㎞を打たせ、ファーストゴロ。
 最後の打者・藤原通には「1-1」から144㎞で振り遅れさせ(ファウル)最後は142㎞の高めのボール球を振らせて、空振り三振! 1軍生き残りを懸ける藤原の何とも「無念」そうな表情が印象的だった。

スペ砲開幕絶望…“右翼戦争”脱落(デイリースポーツ)

能見、清原との対決(オープン戦|26日・高知)

2006-02-28 21:45:27 | Aki Camp
 オープン戦の第2戦が、2年目の左腕・能見篤史。第1戦の先発・江草仁貴との「左腕」先発ローテーション争いの火蓋は切られた。江草は4回無失点。ほぼ完璧な内容だった。能見はどうか? 相手は同じオリックス・バファローズ、だ。
 初回いきなり1番・谷佳知をショートゴロ・エラー(1塁手の落球)で出塁させて、嫌な感じ。しかし、落ち着いて後続をレフトフライ(村松)サードゴロ併殺(ブランボー)2球で打ち取って、4番の「あの男」に回さなかった。

【2回裏】「噂の男」清原和博、登場。能見は最初の試練を迎えるが、清原が初球を打って出て、サードゴロ。5番ジェイソン・グラボウスキーには「0-3」にするが、グラボウが4球目(137㎞)を打って出て、ファーストゴロ。
 6番・水口英二は「2-0」に追い込んだ後、3球目(137㎞)をライト前に運ばれるが、7番・塩崎真をセカンドゴロに打ち取る。

【3回裏】8番・阿部真宏にレフト前に運ばれるが、9番・日高剛を(落ち着いて)ショートゴロ併殺に打ち取り、1番・谷もスライダー(127㎞)で完全にタイミングを狂わせ、ボテボテのセカンドゴロ。
【4回裏】2番・村松有人をショートゴロ。3番クリフ・ブランボーをスライダー(131㎞)を打たせ、ライトフライ。そして4番・清原を早々に「2-0」に追い込み、最後は145㎞(MAX)を内角にズバッと決めて、見送り三振! 「大物」清原を仕留めた。能見も「自信」になっただろう。

【5回裏】2番手は古巣に対峙する、牧野塁。紅白戦(24日)ではMAX148㎞の快速球で好投したのだが、グラボウと水口に連打を許し、1失点。尚も2アウト1,3塁で代打「大物№2」中村紀洋を迎え、「0-3」にするが、4球目を打ち上げてくれて、キャッチャーファウルフライ。「大物」の仕上がり具合の遅さに助けられた。

【6回裏】3番手は4年目の左腕・中村泰広。先頭の大西宏明をショートゴロ、続く牧田勝吾もテンポ良く「2-1」に追い込み、最後はスライダーを落として、ハーフスウィング=空振り三振! 
 そして4番・清原も「2-1」に追い込んで、スライダー(132㎞)で決めにきたが、清原のバットが途中で止まって、判定はセーフ。中村は執拗にスライダー(130㎞)で攻めて、最後はライトフライに打ち取った。『J』=ジェフの代わりに名乗りを挙げるか? 

【7回裏】4番手はルーキー渡辺亮。代打・早川大輔に(得意の)サークルチェンジを3球続けた後137㎞、141㎞で「2-3」。最後はサークルを読んだ打者の裏を掻いて、ズバッと真ん中に速球(136㎞)を投げ込んで、見逃し三振。
 続く後藤光尊も同じ136㎞でキャッチャーファウルフライに打ち取り、順調に見えたが、8番・塩崎に「0-2」から真ん中高めの速球をセンター前に運ばれる。9番・田中彰は早々に「2-0」に追い込み、勝負に行ったフォークは見送られたが、最後はシュートを食い込ませ、セカンドフライに打ち取った。
 まだ1軍レヴェルでは厳しいが、ウエスタン・リーグのセーヴ王なら狙えるかもしれない。まだ、そういう段階のピッチャー、だと思う。もう少し球速が欲しい。

【8回裏】5番手は1軍抜擢が続く4年目の左腕・田村領平。この時点で「7対1」。(途中出場の)町田公二郎と8番・浅井良のホームラン(2ラン)等でタイガースが大量リード。テストとはいえ、ある程度、気楽に投げられるマウンドだったが……
 先頭の的山哲也のツーベースを皮切りに、平野恵一、大西、牧田に4連打を浴びて、3失点。カウントを苦しくして、ストライクを取りに行った球が、いずれも真ん中付近に集まっていた。今シーズンの目標はファームでの1勝か?
  
想定内!?ジェフの穴埋めはトレードで(デイリースポーツ)

江草4回零封!(オープン戦|25日・安芸)

2006-02-26 14:56:03 | Aki Camp
 オープン戦の開幕投手に選ばれたのは、4年目の左腕・江草仁貴。昨年が同期の杉山直久だっただけに、期待の大きさが窺える。杉山同様、先発ローテーションの一角に食い込めるか? 
 初回オリックス・バファローズ1番・大西宏明を「2-2」から威力のある速球(142㎞)で空振り三振! 2番・平野恵一をチェンジアップ(112㎞)でレフトフライに打ち取り、3番カリム・ガルシアもスライダー(123㎞)を打たせて、ファーストゴロ。上々の滑り出し。

【2回表】4番クリフ・ブランボーもスライダー(127㎞)を打たせて、ショートゴロ。5番ジェイソン・グラボウスキーにも「定番」スライダー(121㎞)で攻めるが、これを弾き返され、ピッチャー強襲センター前にゴロで抜けるヒット!! ロサンジェルス・ドジャースでレギュラーを獲りかけた男。監督(ジム・トレーシー)交代で構想から外れたが、力はある。日本で大成するか? 
 6番・田中彰には「1-3」になるが、139㎞、141㎞で連続空振りを奪い三振! 7番・後藤光尊もシュート(132㎞)で詰まらせ、ショートフライ。

【3回表】先頭の嶋村一輝をスライダー(127㎞)でセンターフライに打ち取るが、9番・前田大輔に同じ球(127㎞)を狙われ、センター前ヒット!! だが1番・大西をテンポ良く「2-1」に追い込み、ライトフライ。2番・平野も初球(139㎞)を打たせて、ショートゴロ。

【4回表】3番ガルシアも「2-2」に追い込み、外角低めに137㎞をズバッと決めて、見逃し三振! 4番ブランボーも初球(130㎞)を打たせて、セカンドフライ。5番グラボウスキーには(またしても)ピッチャー強襲センター前ヒットを浴びるが、6番・田中を139㎞でセンターフライに打ち取り、4回を無失点で終了。
 堂々たる先発ローテ・ピッチャーのピッチングだったが、26日『JFK』の一角ジェフ・ウィリアムスの開幕「絶望」が確定的になった。江草の先発ローテ入りの障害はこれだけ、だ。誰かが、ジェフの代わりを務められればいいが……

【5回表】今度は『WBC』出場=藤川球児に「まさか」のことがあった時の候補、金沢健人。先頭の後藤にいきなりセンター前に運ばれるが、8番・嶋村を「2-1」から高めの速球(140㎞)で空振り三振に仕留め、9番・前田は初球(136㎞)を打たせ、サードゴロ。代打・早川大輔をライトフライ。
【6回表】2番・平野をセンターフライ。3番ガルシアにはカーヴ(114㎞)(110㎞)2球から入り、最後は140㎞を打ち上げさせ、ショートフライ。4番ブランボーは115㎞を打ち上げさせ、ファーストフライ。金沢も上々の仕上がり具合だ。

【7回表】3番手には桟原将司。5番グラボウスキーをファーストゴロに打ち取り、代打・相川亮太には」「2-3」にするが、ライトフライ。7番・後藤には初球148㎞(MAX)で度肝を抜き、2球目(140㎞)を打たせて、ファーストゴロ。
【8回表】代打・坂口智隆をサードゴロに打ち取るが、9番・途中出場の「伏兵」牧田勝吾のライトへのホームランで(思わぬ)1失点。1番・早川は「2-2」からの高めの速球(142㎞)で空振り三振に取り、2番・平野には「0-2」にするが、143㎞で詰まらせて、センターフライ。

【9回表】4番手にはダーウィン・クビアン。同僚ジェフの開幕「絶望」でチャンスが巡ってきそうな「第三の男」。マウンド上で大きく息を吐いて、3番ガルシアを高めの速球(137㎞)を打たせて、ファーストゴロ。4番ブランボーには初球(134㎞)を打たせて、サードゴロ。騒々しい「あと一人」「あと1球」コールを浴びながら、5番ルーキーの森山周を「2-2」から125㎞でファーストゴロに打ち取り、ゲームセット!
 ダーウィンは今シーズンは「十分」1軍で使えそうだ。昨シーズンもその片鱗だけは見せていたが、今シーズンは『JFK』の肩代わりが出来るかもしれない。試合は2番・関本健太郎の4打数4安打の活躍もあって「3対1」でタイガースの快勝!

江草4回0封 ローテ前進 (デイリースポーツ)

桜井、一撃!(紅白戦|24日・安芸)

2006-02-25 22:57:06 | Aki Camp
 白組の先発は「最多勝」下柳剛。紅組の1番・藤本敦士に初球(121㎞)を狙われ、セカンド関本健太郎への内野安打。続く2番・上坂太一郎の2球目に藤本が走って、ノーアウト2塁。白組のキャッチャー岡崎太一の送球はワンバウンドになって、センターへ抜けていった。
「強肩」が「売り」で自由獲得枠(2004年)で入ってきた選手なのだが、プロに入って、一度もその片鱗すら見せたことが無い。この「自由」は失敗だったか? CS(sky-A)の解説席では、有田修三氏が「ボールに差し込まれている」とキャッチングの課題を指摘されていた。
 動揺したわけではないだろうが、ベテラン下柳。上坂には四球を与え、1,2塁で、3番アンディー・シーツに「0-1」からの2球目(130㎞)を狙われ、レフトスタンドにライナーで叩き込まれる3ランホームラン! 今シーズンの下柳はどうか? と一瞬「不安」になる。

【1回裏】紅組の先発は「新外国人」クリス・オクスプリング。白組の(今日は)1番・赤星憲広に初球は137㎞。球速は凡庸。ピッチングフォームはまとまっていて、日本人のよう。2球目(130㎞)3球目(129㎞)で「0-3」。やはり外国人投手、小柄な赤星(170cm)には投げにくいか? しきりにマウンドを気にしている。
 4球目(133㎞)でファウル。5球目で140㎞が出たが、これを三遊間に流し打たれて、ショート追いついたのは、高校生ルーキーの前田大和! 1塁へ送球して、間一髪アウト!! 走者・赤星を刺した。正直、これが(ショート)鳥谷敬ならセーフ、だっただろう。完全な「俊足」赤星の内野安打パターン、だったのだが。センスのいいルーキー、だ。
 
 オクスプリングは2番・関本に初球(129㎞)2球目(133㎞)シュートを続けて、「1-1」。3球目のスプリッターで空振りを取り、4球目に投じたのは何とカーヴ(116㎞)。これに完全にタイミングを狂わされた関本。空振り三振! 大きなカーヴ(スライダー?)だった。この球は使える。このピッチャーは「いい」。
 3番「絶好調」鳥谷には「1-2」になって、マウンドの土を掘り始めるオクスプリング。その甲斐なく、4球目(134㎞)をジャストミートされ、オクスプリング強襲!! センター前へライナーで抜けるヒット! 現在の鳥谷には「3番」も似合うか? 

【2回裏】5番・片岡篤史には「0-3」。左バッターは苦手か? 4球目(139㎞)で取り返し、5球目でファウルを打たせ、6球目で関本を三振に取ったカーヴ(115㎞)が来るが、これを片岡に引っ叩かれ、セカンド内野安打。やはり「左」が苦手? 
 6番・町田公二郎には「1-2」にして、4球目のスライダー(134㎞)を叩かれ、強烈なライナーで三遊間を抜けるレフト前ヒット! ノーアウト1,2塁。「右」も苦手か? 
 7番「9.7・HERO」中村豊は初球(139㎞)を打ち上げて、キャッチャーファウルフライ。8番「背番号99」筒井壮は痛烈なサードゴロ!! サード今岡誠が正面で捌いて、セカンドに送球。1塁にも転送されて、ダブルプレイ成立。2回無失点のオクスプリングだったが、この時点での評価は難しい……

【3回表】白組の2番手は(かつての右のエース)福原忍。先頭のシーツをサード(片岡)の悪送球で生かすが、4番に入っている林威助を「2-1」に追い込み、スライダー(125㎞)でタイミングを狂わせ、ファウルフライ。
 そして5番・今岡との東洋大学「先輩」「後輩」対決では、初球カーヴ(110㎞)で先輩を苦笑いさせ、2球目(139㎞)を打たせて、ショートゴロ。突っ込んできた鳥谷がこれをお手玉して、1アウト1,2塁。どうして福原が投げている時には、こうしてエラーが頻発するのだろう?
 6番シェーン・スペンサーの初球にはスライダー(127㎞)で空振り。観客席からは溜息……スペンサー(このキャンプの実戦形式で)未だノーヒットが続いている。球審の辛い判定もあって、「2-3」になるが、最後はスライダー(119㎞)を決めて、見逃し三振! キャッチャー岡崎が今度は(1塁ランナー)今岡を刺して、ゲッツー成立。

【3回裏】打席には、その岡崎。紅組の2番手は「右のエース候補」杉山直久。「2-3」にするが、138㎞でレフトフライ。1番・赤星も141㎞でサードゴロに打ち取るが、1塁セーフ! 今度こそ「俊足」を発揮した赤星。サードは2年目の(済美高校出身)高橋勇丞。「きょとん」とした顔をしている。初めてプロの凄さを思い知ったか?
 2番・関本の「2-0」で赤星が走って、1アウト2塁。関本はサードゴロに打ち取るが、3番「絶好調」男を迎える。打席でマウンド上のピッチャーを見据える眼つきに≪風格≫すら漂う鳥谷。警戒したのか、ストレートの四球で歩かせる杉山。
 ここで4番・浜中治が「0-1」からの2球目(139㎞)を流し打って、右中間を深々と破るツーベースヒット! 2者が返って「3対2」。紅組の「4番」林との格差を見せ付ける。

【4回表】(今度は)福原が捉まる。先頭の喜田剛に「0-2」から139㎞が高めに甘く入り、打った瞬間それと判る左中間芝生席に突き刺さるホームラン! 左の喜田の流し打ち。このバッティングが出来れば、喜田にも可能性が拡がる、だろう。
 続く浅井はセカンドライナー。9番・大和は3球三振に封じるが、1番・藤本を「2-1」に追い込みながら、カーヴ(112㎞)にタイミングを合わされ、1,2塁間を突破。2番・上坂には「1-3」から四球を与え、2アウト1,2塁。
 ここで途中出場の藤原通に「1-1」から(またしても)カーヴ(113㎞)を投じて、これを狙い打たれ、レフトフェンスに達するツーベース! 2者が返って「6対2」。心配な福原……先発ローテーション入りも危うし、か?

【5回表】白組の3番手は(中継ぎの柱の一人)橋本健太郎。紅組はスペンサーの代打に(5年目の)桜井広大が登場。2球目(138㎞)をフルスイングした打球はレフト芝生席に弾丸ライナーで突き刺さるホームラン! 太い二の腕に充実した上半身。この力をせめて右の代打要員で使いたいが、今年はチャンスがあるのか?

【5回裏】紅組の3番手には「速球王」牧野塁が登場。1アウト後、1番・赤星の初球に146㎞! 思わず仰け反る赤星。2球目(143㎞)を空振り。3、4球目(144㎞)の後、5球目(146㎞)振り遅れてファウル。6球目(147㎞)が外れて、7球目(146㎞)もファウル。8球目のスライダー(127㎞)で「2-3」にして、8球目(145㎞)ファウル。9球目(143㎞)を叩いた打球は高々と舞い上がり、センターの頭上を越えて、赤星は一気に3塁ベースを陥れる。赤星の粘り勝ち。リードオフマンの真骨頂。
 1アウト3塁のピンチを背負い込む牧野だったが、2番・関本を「2-2」から148㎞(MAX)で空振り三振に仕留め、3番・鳥谷には初球フォーク(128㎞)から入り、2球目で146㎞を見せ、3球目(146㎞)で空振り。4球目(145㎞)の後、5球目は147㎞!! 鳥谷の内角を突いて、見事な空振り三振奪取!
『WBC』出場の藤川球児に「もしも」のことがあれば、この牧野で補える。その可能性を垣間見せてくれた。(オリックス・ブルーウェーヴから移籍3年目)彼も今シーズンこそは1軍で「戦力」になりたいだろう。

 試合は「8対6」で紅組の勝利。紅組の4番手には(4年目の)左腕・田村領平。白組の4番手にはルーキー渡辺亮が登板したが、田村は2回4失点と打ち込まれ、渡辺も1回1失点。田村にはこれが最終テストだったか……1年前の(雨中の紅白戦で打ち込まれた)雪辱は出来なかった。彼に「春」はいつ巡ってくるだろう……? 
 一方、渡辺は唯一人ルーキーで抜擢された意地を見せられるか? オープン戦で「試し」は続くだろう。注目して見ていきたい。

対決!井川vs今岡(紅白戦|22日・安芸)

2006-02-23 22:50:12 | Aki Camp
 昨年は<紅白戦>に一度も登板しなかった「エース」井川慶。それだけ調整が遅れていたのだが、今年は違う。白組の先発=開幕投手を務め、先頭の藤本敦士に初球139㎞、2球目142㎞、3球目のインコース速球で藤本のバットをへし折り、セカンドゴロ。観衆(4,000人)から「おおっ」どよめきが起きていた。
 2番・上坂太一郎の初球には一転チェンジアップ(114㎞)。打席の上坂は(思わず)苦笑いを浮かべる。2球目も抜かれ(101㎞)レフトフライ。
 3番シェーン・スペンサーには速球(140㎞)で内角を突き、スペンサーも苦笑い。2球目で抜いて(120㎞)、3球目もチェンジアップ(121㎞)。最後は外角に速球(141㎞)をズバッと決めて、見逃し三振! 

【1回裏】紅組の先発は右のエース候補「最右翼」安藤優也。初球(138㎞)1番・鳥谷敬に狙われ、打球はレフトフェンス・オヴァー! 鳥谷の先頭打者ホームランで白組が先制。岡田彰布監督の「狙い」的中。これがシーズン中に何度、観られるか? 
 気を取り直して、安藤。2番・赤星憲広には「2-3」にするが、同じ138㎞を打たせて、サードゴロ。3番アンディー・シーツには「2-1」からスライダー(126㎞)で見逃し三振! 4番・浜中治にはシュート(131㎞)で詰まらせ、ライトフライ。

【2回表】井川、4番に座った期待の若手、林威助との対決。初球の入りはチェンジアップ(111キロ)。3球目の速球(142㎞)でファウルを打たせ、5球目の速球(141㎞)でショートゴロ。貫禄の違いを見せる。
 そして、この日の愁眉=5番・今岡誠との対決! 初球(142㎞)力んで、2球目(115㎞)もお辞儀して、「0-2」。しかし、ここからが、この対決の真骨頂。3球目(136㎞)でファウルを打たせ、4球目に145㎞!! 空振り! 5球目も145㎞でファウル! 力と力の対決、野球の醍醐味を見せてくれる両雄。苦笑いを浮かべているのは、マウンド上の井川だ。
 6球目(142㎞)もファウル! その瞬間、思わず「あっ!」と声を上げる井川。勝負に行った球が高めに上ずったことを後悔しているか? この勝負を楽しんでいる井川。シーズンに入っても、こんな井川が観られるか? 7球目(142㎞)も(ライナーで)ファウル! 8球目で抜いて(123㎞)最後は143㎞! これを弾き返した今岡だったが、レフトフライ。シーズン中には見られない≪好勝負≫に酔いしれる。
 
【2回裏】一方、安藤は先頭の5番・片岡篤史に右中間を破られ、ノーアウト2塁。6番・関本健太郎にも粘っこくライト前に持っていかれ、7番・浅井良をゲッツーに打ち取るが、片岡が生還し、「2対0」。

【3回裏】紅組の2番手は5年目の左腕・中林佑輔。未だ1軍未登板。このマウンドで手掛かり、足掛かりを掴みたいところだ。先頭の岡崎太一にヒット性の当たりを浴びるが、セカンド藤本の好守に救われ、1アウト。しかし「絶好調」鳥谷を「1-3」から歩かせ、1アウト1塁。
 2番・赤星には「2-3」にするが(結局)歩かせ、3番「掃除屋」シーツにレフト線を破られ、走者一掃のツーベースで計「4対0」。直球が130㎞台でコントロールも乏しい。勝負の5年目だが、これでは厳しい……

【4回表】白組は2番手にクローザー久保田智之の調整登板を挟んで、3番手に復活を懸ける左腕・吉野誠。先頭の藤本を「2-1」に追い込んだものの、5球目(127㎞)が甘く入って、左中間に強烈なライナー! これをレフト中村豊が好捕して1アウト。
 続く上坂にも左中間に飛ばされるが、これも中村が走りながら手を伸ばして好捕。「さすが!」。元々はレフトが「本職」だが、レフトには“王様”金本知憲がいるため、ここは絶対に守れない≪聖域≫。これも紅白戦でしか見られないプレー、だ。
 3番スペンサーの打球も計ったようにレフトへ飛び、中村がキャッチ。中村に救われた吉野。ピッチングフォームを2003年モデルに改め、再起を懸けるが、まだその途上、か。しかし、コントロールで苦しむようなピッチングからは脱却できているようだ。

 興味深いピッチャーが続々出てくる。紅組の3番手は4年目の左腕・中村泰広。【5回裏】先頭の喜田剛を(速球で)詰まらせ、レフトフライ。4番・浜中には「2-3」にして、不安を覗かせるが、140㎞の速球を外角低めに決めるベストピッチで空振り三振! 続く左打席の萱島大介もレフトフライに打ち取って、難なくアウト奪取。吉野との競争に持ち込めるか?

【6回表】白組の4番手はこちらも≪復活≫を懸ける太陽。先頭の狩野恵輔を140㎞で詰まらせ、ライトフライ。続く高校生ルーキー前田大和は速球(141㎞)で追い込み、最後はスライダー(126㎞)を打ち上げさせて、ショートフライ。1番・藤本も「2-2」に追い込むが、勝負に行った内角速球(141㎞)を叩かれ、ライト前ヒット。これが1軍レヴェル。
 2番・上坂には「0-2」とカウントを苦しくして、甘く入った速球(140㎞)を叩かれ、センター前にゴロで抜けるヒット!! 2アウト1,3塁。しかし、ここでファームの同僚、途中出場の藤原通を迎え、センターフライ(ライナー)に打ち取り、事なきを得た。≪復活≫は遠いか……?

 紅組の最後の4番手は「背番号62」2年目の右腕・玉置隆。【6回裏】2アウトから(3年目の)庄田隆弘に右中間フェンス直撃のツーベースを浴びるが、移籍の「背番号69」石橋尚到を139㎞で詰まらせ、ショートフライ。
【7回裏】先頭の「絶好調」鳥谷には「1-3」にするが、これも139㎞で詰まらせ、レフトフライ。続く秀太もレフトフライに打ち取り、最後は喜田を「2-1」に追い込んで、得意のフォーク(125㎞)で空振り三振! 
「当然だっ」とでも言いたげな顔でマウンドを降りて来る玉置。このふてぶてしさ、この強気。将来が楽しみでもあり、不安でもある、が。

井川 今年は期待できます!(デイリースポーツ)

阪神タイガース【2006】戦力分析[改]

2006-02-21 22:12:16 | Aki Camp
 今日から安芸キャンプ開始だが、宜野座キャンプ前の構想と多少の狂いが生じてきた。野手では期待された2年目の赤松真人の故障による離脱、これは痛かった。その代わりに代役で起用された(7年目の)上坂太一郎の奮闘ぶりが目立った。
 投手陣では、移籍の相木崇が予想以上のピッチングを見せ、十分戦力として使える目途が立った。その代わり3年目の左腕・筒井和也が練習試合(17日)で乱調でファーム降格。ピッチング・フォームを修正して、再起を目指す。

【先発】井川慶 下柳剛 安藤優也 福原忍 杉山直久 
クリス・オクスプリング 江草仁貴 能見篤史 
【中継ぎ】相木崇 桟原将司 橋本健太郎 吉野誠 
ジェフ・ウィリアムス(ダーウィン・クビアン) 藤川球児 
【抑え】久保田智之

 ジェフとダーウィンは(外国人枠の問題で)セットで。投手は12~13人だから、この中から最低二人は抜けることになる。今のところ出遅れている橋本と高知組の左腕・吉野だが、ここは吉野の復活に期待して、練習試合(13日)で安定感「抜群」のピッチングを見せた江草の先発転向を念願したい。
 江草が(先発ローテーション)6人目に滑り込めば(先発タイプの)オクスプリングは用済みとなり、ダーウィンにも(中継ぎで)チャンスが巡ってくる。同じ左腕の能見も「絶好調」江草に遅れをとっており、厳しい立場。

1番ショート 鳥谷敬
2番センター 赤星憲広
3番ファースト アンディー・シーツ
4番レフト 金本知憲
5番サード 今岡誠
6番ライト 浜中治 (桧山進次郎)
7番キャッチャー 矢野輝弘
8番セカンド 藤本敦士 (関本健太郎)

 岡田彰布監督の奇策=「鳥谷1番」。これは奏功するか? 確かに2003年≪優勝≫時も「赤星2番」だった。赤星は「2番」が適している? 打率は残せて盗塁は走れても、一発長打のないトップバッターよりも、一発の可能性を秘めた中距離ヒッターを置くことで、相手ピッチャーへの脅威になる。
 そんな戦力的なことよりも、陣容が変わらず、ある程度に固定したメンバーで戦う以上、絶えず変化を促して、チームに刺激をもたらしたい、と岡田監督は考えているのかもしれない。平成の“名将”の考えることは正しい、と思う。

岡田明言!“先発サバイバル”ぼっ発(デイリースポーツ)

福原、エースの貫禄(23日・安芸)

2005-03-04 11:56:17 | Aki Camp
 白組の先発は右のエース、福原忍。第1球は真ん中に快速球を投げ込み、空振り! その「速さ」にスタンドから、どよめきが起きている。バッターは1番・的場寛一。2球目は辛うじてファウル。3球目、高めに浮いた速球を打ち返したが、セカンドライナー。2番・藤本敦士には、初球、内角の速球で詰まらせて、ショートゴロ。3番・鳥谷敬への初球も同じ球。ショートフライに打ち取り、3アウト。5球で【1回表】を終わらせた、福原。さすが! 

【2回表】4番・今岡誠への初球も速球(外角)でストライク。2球目、今度は内角を突いて、ストライク。3球目はファウル。4球目はウェストして、5球目の速球でファースト・ファウルフライ。東洋大学の先輩に対して、臆することなく真っ直ぐ勝負で制した。そして5番・これが実戦初登場、シェーン・スペンサー。初球の外角速球を見逃して、2球目を打って出て、サードゴロ。これだけでは判断できない……この男の真の実力は? 6番・葛城育郎には初めてカーヴを投げ、ストライク。2球目の速球は高めに浮くが、3球目で詰まらせて、セカンドゴロ。

【3回表】7番・喜田剛には初球の外角・速球が際どく外れた後、2球目の内角・速球で詰まらせて、セカンドゴロ。8番・野口寿浩が打席に入るが、マウンド上の福原に手で合図、「ちょっと待ってくれ」。打席を足で均す。キャッチャーらしい、巧みなインサイドワーク。ここまでポンポン、リズムよく投げ込んできた福原のリズムを狂わす作戦か。それが図に当たったか、初球、明らかなボール。2球目、カーヴを投げた、これが真ん中に入り、打球は三遊間の真ん中へ! レフト前ヒットの当たりだったが、そこに飛び込んだのは、久慈! 白いユニフォームを真っ黒に汚し、1塁へ正確な送球。鳥谷とは違う。違いすぎる。今シーズンは鳥谷の御守り(バックアップ)で「出番」が増えそうだ。

 9番・上坂太一郎も速球で詰まらせて、セカンドフライに打ち取り、3イニングスをパーフェクトに抑えた、福原。もはや「右のエース」というより、「エース」そのもの。キャンプ前の井川慶のポスティング騒動の際には、内心では「エースは俺に任せろ」と思っていたかもしれない。今シーズンは名実共に「エース」交代の年になるかもしれない。

【4回表】白組の2番手は、左腕ジェフ・ウィリアムスだったが、1番・的場に三遊間を破られ、2番・藤本にもセンター前へ。藤本には(昨年の)アテネ五輪の「借り」を今になって返された。あのとき、このヒットが出ていればな……いきなり、ノーアウト、一・二塁のピンチを招くが、3番・鳥谷、4番・今岡を連続空振り三振! 貫禄を見せる。そして5番・スペンサーも「2-0」と早々に追い込み、高めの速球で詰まらせ、キャッチャー・ファウルフライ。今年もウィリアムスは健在、を見せ付けたイニングだった。

【5回裏】マウンドに上がったのは、左腕・筒井和也。「あの」筒井和也、だ。翌24日に事件が発覚する筒井、だ。本人は当然、承知していた。「覚悟」のマウンドだった。大きく息を吐き出して、8番・浅井に第1球を投じた。そういえば、思い詰めたような顔をしている。最初に見たときは今日は随分、落ち着いているな、という印象だったが……浅井をレフトフライに打ち取り、9番・庄田を3球三振! 1番・中村豊も空振り三振に斬って取る。見事なピッチング! このキャンプ中、一番のピッチング、だった。

 筒井はいつ帰ってこれるのか? この事件をきっかけに精神面が強化され、ピッチングが向上すればいい。ただ背番号「19」が重たすぎるのかもしれない。2003年の自由獲得枠選手。このまま伸び悩みが続けば、「19番」も剥奪されるかもしれないし、トレードに出されるかもしれない。そうなると、「自分に」負けたことになる。ライヴァルに勝つ、相手バッターに勝つ、その戦場に戻ってくる為にも、己に克たなければ……!! 

ブラウンとダーウィン、枕を並べて…(23日・安芸)

2005-03-03 12:39:04 | Aki Camp
 白組の先発は、ジェイミー・ブラウン。紅組の1番・赤星憲広に2球目のカットボールを痛打され、センターライナー。思わず振り返った、ブラウン。2番・関本健太郎には「1-3」から、シュートでバットをへし折り、レフトフライ。ここまで順調な立ち上がり。3番・アンディー・シーツには3球目のカットボールを打たせ、サードゴロ、しかし、今岡誠がこれを弾き、エラー! 今シーズンからサードにコンヴァートの選手会長、大丈夫か? 

 4番・片岡篤史には警戒したのか、「2-3」からフォアボール。5番・町田公二郎には「2-2」と追い込みながら、外のスライダーをレフト線に運ばれ、ツーベース! 一塁からシーツが還って、「1対0」。早くも白組が先制点。6番・桜井広大には「2-1」と追い込み、4球目のシュートでまたしても、バットをへし折り、ショートゴロ。待って捕ったショートが一塁に悪送球! 「2対0」。テレビ局(CSスカイA)のアナウンサーは「ショート久慈」とアナウンスしていたが、久慈ではない。久慈であるわけがない! 紅組のショートは、鳥谷敬。タイガースの新内野陣は“ザル”か?

【2回裏】ブラウンの2イニングス目。先頭の8番・浅井良に2球目のストレートを叩かれ、レフト線にツーベース! 9番・庄田隆弘のセカンドゴロの間に、浅井は三塁に。1番・赤星の高いバウンドのサードゴロで浅井が生還。赤星も一塁セーフ。今岡の送球も不安定。「3対0」。「100パー、セーフや」放送席の福本豊氏の声、だ。2番・関本の初球に赤星が走って、悠々セーフ。クイックモーションが出来ないブラウンの弱点が顕わになる。開幕までに矯正できるのだろうか?

【3回裏】から、もう一人の新外国人投手、ダーウィン・クビアン登板。4番・片岡をファストボールで詰まらせて、ピッチャーゴロ。5番・町田を“魔球”ナックルチェンジで、ファースト・ファウルフライ。初回のブラウン同様、ここまでは順調。しかし、6番・桜井に初球を叩かれ、ライト前にクリーンヒット! 7番・久慈照嘉にエンドランを決められ、センター前ヒット! 一気に2アウト、一・三塁のピンチになるが、8番・浅井を“魔球”で打ち取り、レフトフライ、浅井もその瞬間、ガッカリ、3アウトチェンジ、のハズだったが、これをレフト葛城育郎が落球! 信じられないプレー!! 2者が還って「5対0」。白組のリード広がる。

 ダーウィンは【5回裏】にも、赤星、関本に連打を食らう。ノーアウト、一・二塁。3番・シーツは“魔球”ナックルチェンジで、空振り三振に討ち取るが、4番・片岡には真っ直ぐを狙われ、渋くセンター前に持っていかれ、赤星が生還、「6対0」。ブラウンとダーウィン、仲良く3失点でマウンドを降りることになる。ダーウィンは“魔球”は使えそうだ。ナックルチェンジ。しかし、それ以外の球、ストレートはさほど速くなく、これは致命的。一軍レヴェルでは厳しいかもしれない……。

太陽、復活のマウンドへ(21日・安芸)

2005-03-01 11:28:43 | Aki Camp
 白軍の2番手は太陽、【4回表】のマウンドに立つ。1番・鳥谷に初球インコースのストレートで詰まらせ、セカンドゴロ。2番「同期の」赤星に同じくインコースのストレートで仰け反らせ、2球目も同じく強気にインコース、しかし、これが高めに浮いて、「巧打」赤星が流し打って、レフトの頭上を越えるツーベース! 3番・町田には初球カーヴでストライク。2球目にフォークを落とし、3球目、アウトコース低めにストレートでストライク。4球目、同じ球はボール。5球目は変化球。フォークの落ち際を叩かれ、レフト前ヒットを許す。赤星は三塁にストップ。1アウト、一・三塁のピンチ。

 4番・片岡にも初球インコースのストレートでストライク。2球目はウエストして、3球目もストレートでストライク。「2-1」と追い込んだ4球目、高めに浮いたストレートを叩かれ、センターフライ。赤星が生還して、「2対1」になる。強気な「真っ直ぐ勝負」が裏目に出た恰好だ。5番・浅井をフォークでキャッチャーフライに討ち取り、3アウト。

【5回表】の太陽。6番・沖原に初球アウト・ローのストレートがボール。しかし、マウンド上で笑顔が垣間見える太陽。こうして投げられるのが嬉しくて仕方がない、という表情だ。2球目、同じ球でファウルを打たせ、3球目も同じ球でストライク。4球目フォークでファウル。フォークの落ちは良くない、ようだ。5球目もフォークでセンターフライに打ち取る。1アウト。

 7番・立川には初球ストレートが高めに浮き、2球目フォークがすっぽ抜け気味にストライク。思わず舌を出す太陽。3球目のフォークもすっぽ抜け、4球目の高めの速球で空振り。5球目、勝負に行ったアウトコース・ストレートが外れ、苦笑い。6球目は高めの速球でファウルを打たせ、今度は立川が舌を出す。7球目も「同じく」ファウル。8球目、今度はアウトコース一杯に決まって、見逃し三振! 2アウト。

 8番・庄田への初球はフォークで空振り。2球目もフォークでストライク。フォークでストライクを取れるピッチャー、面目躍如。3球目は叩きつけ、4球目はアウトコースに外れる。5球目はインコースにストレートを突くが、際どく外れて、「2-3」。6球目は真ん中に甘く入り、庄田に捉えられ、左中間を破られる。ツーベースヒットで、2アウト、二塁。しかし、9番・上坂をショートゴロに討ち取って、3アウト。太陽、復活の2イニングスを投げきり、1失点。まだ「完全調子」ではないが、本領を発揮した。

【6回裏】からは太陽のかつてのライヴァルであり、親友の藤川球児、紅軍の3番手で登場。5番・関本に初球アウトコース低めにストレート、ストライク。2球目、カーヴでストライク。3球目もカーヴを打たせて、ファウル。4球目のストレートは高めで誘って、5球目も同じ球でファウル。6球目、同じ球で際どく「ボール」。7球目、同じ球を打たせて、センターフライ。1アウト。

 6番・葛城にも初球大きなカーヴでストライク。2球目、インコースにストレートを突いて、詰まらせて、キャッチャーファウルフライ。早くも2アウト。7番・松下圭太にも初球インコースにストレートでファウル。2球目もファウル。3球目、高目のストレートで空振り三振! 「役者」が違う……見事なピッチング! 実戦初マウンドだったが、1イニングスをピシャリ。今シーズンは開幕からセットアッパーで活躍できそうだ。

 試合は白軍が【4回裏】に紅軍の2番手、前川勝彦から、9番・喜田が3ランホームランをい放ち、「5対1」。紅軍も【6回表】に牧野塁から1点を奪って、「5対2」。能見と鳥谷の初対決、太陽の復活マウンド等、見所の多かった、この試合。後は新外国人選手の登場を待つのみ、か。

対決!能見vs.鳥谷(21日・安芸)

2005-02-28 19:13:32 | Aki Camp
 能見篤史vs.鳥谷敬。21日の紅白戦、【1回表】の第1打席で実現。初球ストレートをファウル。2球目、懐にストレートで2ストライク。3球目、アウトコースにスライダーを外して、4球目はインコースにスライダーを曲げて、見逃し三振! 鳥谷は真っ直ぐにヤマを張っていたか? 赤星憲広には高めに浮いたストレートをレフト前に運ばれるが、3番・町田公二郎をサードゴロ、ダブルプレーに打ち取り、初回を難なく切り抜けた。今日も彼の快投が見られるか? 

【2回裏】紅軍の先発は右腕・杉山直久。初回を3者凡退に打ち取り、上々の立ち上がりに見えたが、4番・今岡誠に「1-3」からフォアボール。威圧されたか? 5番・関本健太郎にも「1-3」として、5球目のストレート、これを詰まりながらもライト線に持っていかれ、ノーアウト、一・三塁。6番・葛城育郎に高めに浮いたストレートを叩かれ、センター前ヒット! 今岡が還って、「1対0」白軍が先制。

 続く7番・中村豊の打席で、フォークがワンバウンド。キャッチャー浅井良が捕球できず、関本は三塁へ。「2-1」と追い込んでから、またしてもフォークを叩きつけ、関本が生還「2対0」。その中村は球威のあるストレートで空振り三振に打ち取り、8番・野口寿浩はサードゴロで本塁封殺。しかし、9番・喜田剛を「2-1」と追い込みながら、フォアボール。これでは……1番・的場寛一をインコースのストレートで詰まらせ、レフトフライ。いいストレートを持っていながら生かしきれない、杉山のジレンマは続く。

 一方、能見。【2回表】は4番・「大物」片岡篤史に初球、大きな緩いカーヴをインコースに配して、ボール。2球目は一転、速い球でアウトコースを突いて、ストライク。3球目はアウトコースに外れて、4球目のストレート。これを狙われた。打たれた瞬間、能見は頭を下げる。「いかれた!」と覚悟をしたか、センターへ大飛球、しかし意外に伸びはなく、フェンスの前で中村がキャッチ。さすがの能見もほっとした表情。胸を張って、気合を入れ直す。

「5番に入っている」浅井への初球はインコースに低く外れて、2球目、スライダーでストライク。3球目、アウトコースにストレート、これを空振り。浅いも真っ直ぐを「読んで」いたが、その「読み」を上回る絶妙なコース低めへの配球。4球目のアウトコースへのスライダーを打った浅井。サードライナー! ジャンプした今岡が捕球できず、内野安打。さすがに「5番」に起用されるだけのことは、ある。これでもう少しキャッチング技術が向上すれば、「ポスト」矢野輝弘の一番手になれるのだが……

 6番・沖原佳典への初球はパスボール。キャッチャー野口が後逸して、ランナー二塁へ。ベテラン野口にしても、コレ。今日はキャッチャーのミスが目立つ。2球目をファウル、3球目はスライダーが高めに浮いて、4球目をファウル、5球目のストレートが止めたバットに当たって、セカンドライナー、ランナーが戻れず、ダブルプレーで3アウト。

【3回表】7番・立川隆史へ初球、緩いカーヴでストライク。2球目スライダーで空振り。いい球だ。右バッターでも打てそうにない。3球勝負でインコースを突いて、サードゴロ。今岡が捌いて、1アウト。8番・庄田隆弘への初球ストレートがアウトコースに外れ、2球目はインコースにズバッとストレート、難なくストライク。3球目のスライダーを打たせて、セカンドゴロ、ボテボテの当たり。9番・上坂太一郎には2球目を打たせて、サードゴロ、3アウト。3イニングス、打者9人で退けた。1番・鳥谷との「第2打席」は実現しなかった。恐るべし、ルーキー能見篤史!