野球少年は夢を見る…

Hanshin Tigers Series 2024

井川、轟沈!(31日・神宮)

2006-03-31 22:16:29 | Tokyo Swallows
 初回に2者連続三振を奪って、立ち上がり好調に見えた「開幕投手」井川慶。球速も146㎞を計測し、球が走っている。顔つきも昨シーズンの「屈辱」を晴らそうと気合が入り捲っている。しかし、こういうときにこそ、陥とし穴があるものだ。それは早くも【2回裏】に訪れた。

 4番アレックス・ラミレスを「2-1」に追い込んで、キャッチャー矢野輝弘は内角に構えたが、144㎞の速球は“逆球”になり、外角高めに上ずって、これを弾き返され、打球はライトスタンドへ舞い上がった。先制ホームランを許し、「0対1」。
 これで動揺したのか、続くグレッグ・ラロッカ、宮出隆自にもフォアボール(四球)を与え(さらにワイルドピッチで)ノーアウト1,3塁。ここで古田敦也(兼任)監督を「1-1」からチェンジアップ(125㎞)でファーストファウルフライに打ち上げさせたが、1塁塁審・渡真利克則が捕球を認めず「ファウル」と判定。またしても、タイガースOBだ!! 
 古田は浅いレフトフライに打ち取ったが、次は『WBC』(代表)宮本慎也。嫌なバッターが出てきた、と思ったが、案の定、初球(144㎞)を狙われ、ライト線を突き刺すツーベース!! この後、さらに1点を追加され「0対3」。

 タイガースの反撃は【6回表】この日「3打数3安打」の藤本敦士を3塁に置いて、4番・金本知憲が倒れた後、5番・今岡誠がライトスタンドへ追撃のホームラン! 「2対3」。
 今岡は【2回表】の第1打席でもレフトへ大飛球を放っているが、風は逆風。いい角度で上がったにも拘らず、信じられない失速を見せ、フェンス手前で落下。その教訓を活かして、見事な流し打ち。これぞ、今岡!
 しかし、藤本の出塁の後、3番アンディー・シーツもレフト線にヒットを放ったが、積極走塁で2塁を欲張り、OUT。この走塁ミスが痛かった。これが無ければ、3ランで「3対3」の同点になっていたのだが……
 しかし、これも微妙な判定だった。シーツのタッチの方が一瞬速く見えた。今日は悉く、シーツと塁審との相性が悪かった。同点になっていれば、その裏の井川の再度の失点も防げていたかもしれない。

 その【6回裏】またしても、宮本! サード今岡を強襲する内野安打で出塁し、代打・土橋勝征の犠打で1アウト2塁。ここで1番・青木宣親を「2-0」と追い込み、キャッチャー矢野が中腰に構えたにも拘らず、144㎞が内側に入ってきて、これを青木に流し打たれ、3塁線を破られた! これで「2対4」。これが結局、決勝点になった。

【8回裏】の途中からは新『NFK』の一角、能見篤史が登板。ノーアウト1塁で代打・岩村明憲と対峙したが、自信満々のピッチングで早々に「2-2」に追い込んで、6球目146㎞を外角低めにズバッと決めて見せたが、判定は「ボール」。3球目の144㎞の同じコースを「ストライク」に判定したにも拘らず、この判定。
「2-3」になって、同じ球で来ると読んだ岩村。その通り、同じ球で勝負に行ったバッテリーだが、物の見事にレフト前に流し打たれ、ノーアウト1,3塁にピンチ拡大。さらに青木も歩かせて、ノーアウト満塁!! 「新任」能見は開幕早々、窮地に陥る。
 しかし、この後が「圧巻」だった。田中浩康を空振り三振! アダム・リグスをショートゴロ、本塁封殺。4番ラミレスもショートゴロに打ち取り、満塁の危機を脱出。この日のせめてもの救いが、能見の快投だった。これで本人も自信になっただろうし、首脳陣も能見に「使える」目途が立った。タイガースファンも能見に「手応え」を感じて、勇躍、明日を迎える。明日こそ、勝つ!

間に合った!球児新フォームOK (デイリースポーツ)

開幕1軍メンバー発表!(29日)

2006-03-30 20:27:47 | Tigers DEN β
 開幕1軍登録メンバーが発表されたが、投手では、桟原将司がまさか(?)の落選! 野手では、キャンプ、オープン戦で好調だった上坂太一郎が外され、前田忠節が登録された。やはり守備(バネ指)に不安のある、サード今岡誠のバックアップを確保しておきたかったのだろう。上坂は無念だろう……
 
 先発投手では、下柳剛と江草仁貴、クリス・オクスプリングが外れ、これで開幕3連戦のローテーションが決まった。井川慶、安藤優也、杉山直久の「順」で、東京ヤクルト・スワローズに立ち向かう。それにしても、何で昨シーズンのセントラル・リーグの覇者なのに、開幕戦をヴィジターで戦わなければらないのか? 納得できない。……いよいよ明日!

髪切った!!井川 決意の東上 (デイリースポーツ)

開幕1軍メンバー予想!

2006-03-28 19:35:44 | Tigers DEN β
【先発】井川慶 下柳剛 安藤優也 杉山直久 江草仁貴
クリス・オクスプリング (ダーウィン・クビアン)
【中継ぎ】吉野誠 相木崇 桟原将司 (金沢健人)
【抑え】能見篤史 藤川球児 久保田智之

 総勢12人+2人。ダーウィンと金沢は(先発投手との兼ね合いで)適宜、1軍登録されることになるだろう。左腕の吉野は、若手の中村泰広との競り合いに勝ったようだが、今後も二人の競争は続くだろう。中村にもチャンスは十分ある。
 ただし、先発の杉山と中継ぎの藤川に「不安」があるだけに、この態勢で1年間を乗り切れるかどうかは不明。腰痛で戦線離脱中の福原忍の回復が待たれる。ファーム・スタートが濃厚な太陽の巻き返しにも期待したい。

【捕手】矢野輝弘 野口寿浩 浅井良
【内野手】アンディ・シーツ 藤本敦士 鳥谷敬 今岡誠
関本健太郎 片岡篤史 上坂太一郎 (前田忠節)
【外野手】金本知憲 赤星憲広 桧山進次郎 
浜中治 林威助 中村豊 (赤松真人)

 今岡の守備固めに前田か秀太を入れたいが、枠はギリギリ。よもやベテラン片岡のファーム落ちは無いだろうが……期待の赤松真人はファームスタート、か? 1軍で見たい選手だが、起用する場所が無いのが悩み。中村や上坂を蹴落とせるか? 
 打線は今シーズンも「2番・藤本」でスタートしそうだが、果してどうか? 例年通り、途中で切り替えが生じるか? それとも藤本が踏ん張るか? 個人的には「鳥谷=1番」が見たいが……藤本は“永遠に”「8番」が合っているような気がする。そんな選手がいてもいい。

4・8横浜戦は“鉄人効果”で完売 (デイリースポーツ)

藤川3失点で不安…(26日・大阪ドーム)

2006-03-27 21:32:34 | Pre-Season Game
 最後のオープン戦、先発の安藤優也が5回を2失点。【4回表】まで毎回走者を許す苦しいピッチング。【5回表】こそ3者凡退に打ち取って、昨年のテンポ、リズムを取り戻したらしいが、結局このオープン戦、先発陣で安定したピッチングを見せたのは、唯の一人もいなかった。開幕を前にして「不安」が募る。
 安藤もキャンプ期間中は、今年は「15勝以上」とか「最多勝」とか(評論家諸氏に)絶賛されていたが、それも大袈裟だったことが判明した。安藤の場合、昨シーズンよりも、どれだけ「後退」を食い止められるか、だろう。

【6回表】2番手には、ファームから引き上げられた左腕・筒井和也(3年目)の抜擢。規定の投球練習を終えて、内野を駆け巡ってきたボールを受け取り、口を真一文字に結ぶマウンド上の筒井和。緊張感が漂っている。試合は「7対2」タイガースの一方的リードなのに、筒井にそんな余裕は微塵も感じられない。
 佐伯貴弘への初球132㎞でストライク。その瞬間、打席で佐伯が「ほお~」。何に感心したのか不明だが、ともかく「2-1」に追い込んで、キャッチャー矢野輝弘は内角低めに構えたが、140㎞がド真ん中に来て、これを流し打たれ、サード今岡誠の真横を破られるツーベース!
『WBC』の“英雄”多村仁はセンターフライ。打った瞬間、多村は悔しがり、平凡なセンターフライに思えたが、打球は意外に伸び、センターのフェンスに接触しながら、赤星憲広が好捕。多村の悔しさは、ホームランボールを打ち損じた悔しさ、だった。

 種田仁には「2-3」にするが、ラストボールの外角低目133㎞を「ボール」に判定され、フォアボール(四球)。これは気の毒だった。微妙な判定…『WBC』だったら「ストライク」のコース。この日の球審=橘高淳。……気の毒だった。
 これで気落ちしたのか、村田修一にも連続フォアボール(四球)を与え、1アウト満塁にされ、相川亮二が痛烈な当たり!! セカンド藤本敦士を強襲して、これが内野安打になって2者生還「7対4」。筒井はここで「無念」の降板……3番手は、金沢健人。
 口を真一文字に結んで、ダッグアウトに走って戻る筒井。それに視線をやった岡田彰布監督はベンチの前を手で叩き、これは指揮官の「悔しさ」の表明。溜息を一つついて、足を組んだ。不甲斐ない筒井への失望感……それだけ期待しているのだろう。

【7回表】からは「定番」藤川球児の登板だったが、石井琢朗にいきなり144㎞を叩かれ、1塁線を破られるツーベース!! キャッチャー矢野は外角に構えたのだが、逆球が来た。1アウト後、『WBC』で「同僚」金城龍彦には初球(145㎞)を狙われ、1,2塁間を抜かれ、1失点。
 志願したのか? 2イニングス目の【8回表】には、6番・種田に三遊間を抜かれ、7番・村田にも初球(148㎞)をライトスタンドに持って行かれ、都合3失点。球速は出ているのが、球威が無いのか、球が高いのか? いずれにしても、こんな球児では大事な【7回】を任せられない。あと1週間弱で調整は終わるのか? 

【9回表】には、もう一人の“問題の人”久保田智之が登板。前日(25日)同様、簡単に2アウトを取ったが、6番・種田に「2-1」から「あと1球」コールに乗せられ、インコースにズバッと146㎞で決めに行ったが、これをものの見事にベテラン種田に弾き返され、左中間を破られるツーベース!!
 7番・村田には警戒しすぎたのか、1球もストライクが入らず、ストレート(の四球)で歩かせて、1,2塁。嫌なムードが漂うが、8番・相川には真っ直ぐを封印して、全球スライダーで押し通し、何とかショートゴロに打ち取って、試合終了(14対7)。

 久保田の場合、このスライダーがあるから、球児よりも「深刻」ではない。久保田の生命線は(実は)スライダー。この球が生きていれば、たとえ真っ直ぐが荒れていても、何とか抑えられる。
 しかし球児の場合、真っ直ぐが「危険」なとき、代わりに勝負できる球は持っていない。『WBC』で「同僚」薮田安彦(千葉ロッテ・マリーンズ)にチェンジアップを習ったそうだが、まだ実戦で使えるレヴェルではないようだ。今度は、球児が「心配」だ。

球児 不安いっぱいの最終登板 (デイリースポーツ)

藤川、久保田の凱旋試合に大敗!(25日・大阪ドーム)

2006-03-25 22:11:45 | Pre-Season Game
 今日(25日)は「開幕投手」井川慶、ベテラン下柳剛の最終テスト登板であり、『WBC』(ワールド・ベースボール・クラシック)で“苦汁”を舐めた藤川球児と久保田智之の(それでも)凱旋試合だったが……

 井川は初回、いきなり石井琢朗にセンター前ヒットを許し、盗塁され、キャッチャー矢野輝弘の悪送球で3塁へ。金城龍彦にライトへ深々と犠牲フライを打ち上げられ、1点を献上。【2回表】にも種田仁にセンター前ヒットの後、村田修一に140㎞をセンターバックスクリーンに叩き込まれ、「0対3」。
【3回表】【4回表】こそ、3者凡退に打ち取ったが、開幕に向けて大いに不安の残る内容。今年の井川に関してはキャンプから(評論家諸氏の)評判が良くて、20勝を挙げた2003年に戻っている、と絶賛されていたが、それは大袈裟だった、と思う。昨年よりはマシ、「絶不調」だった昨シーズンよりは(多少の)上積みが期待できる程度だろう。

【5回表】の1イニングスを下柳が「0」で乗り切り、【6回表】は左腕・吉野誠のテスト登板だったが、左の鈴木尚典に1,2塁間を抜かれ、スイッチヒッターの金城にも叩きつけられて、1塁の頭上を越す人工芝ヒットで1,2塁。佐伯貴弘を久々にキレたスライダー(111㎞)で空振り三振に斬ったところで、4番手の相木崇に交代。
 ここで相木が後続を抑えれば、リリーフ「大」成功だったが、『WBC』代表の多村仁にライトへ打ち上げられ、4点を献上。ここで抑えれば、相木の評価もさらに高まったのだが。吉野、痛恨の1失点。公式戦では許されない失点だ。

【7回表】いよいよ藤川の凱旋登板。7番・村田を初球の148㎞でセンターフライに打ち取ったものの、『WBC』代表の相川亮二に142㎞の棒球を叩かれ、右中間に2塁打。球児はこの“棒球”が怖い。代打・小池正晃はいい当たりのショートライナー。一瞬『WBC』のアメリカ戦の悪夢が過ぎったが、2アウト。最後は石井を「2-3」にしながら、フォーク(133㎞)がすっぽ抜けて、外角に決まって、見逃し三振。まずまずの凱旋登板だった。

【8回表】からは「新・勝利の方程式」『NFK』の左腕・能見篤史が登板。2番・鈴木をスライダー攻めで見逃し三振。3番・金城には「1-3」にしながら、144㎞を打たせて、サードゴロ。4番・佐伯には「2-0」から3球勝負で外角に144㎞を決めて、見逃し三振! 見事なピッチングだった。安定感抜群。落ち着いて自信に満ち溢れている。意外に新しい職場が「天職」なのかもしれない。

 そして【9回裏】『WBC』で1球も投げなかった久保田が凱旋登板だったが……簡単に2アウトを取って、7番・村田も「2-2」に追い込んで、あっ、これは『WBC』代表の王貞治監督(福岡ソフトバンクホークス)の見識が間違っていたのか? と思ったが、5球目にバックネットに142㎞が直撃! 大暴投を投げて、ここから「おかしくなった」。
 村田を歩かせた後、8番『WBC』で同僚の相川にセンター前に弾き返され、代打・古木克明にもフォアボール(四球)。2アウト満塁になって、ここからは久保田にとっても、タイガースファンにとっても“修羅”の場面が続く。押し出しを与え、連続2点タイムリーヒットを打たれ、一挙5失点!! 王監督の見識は正しかった。

 久保田(26日)は明日も投げるだろうが、完全に調整に失敗している。途中出場、黒田博樹(広島東洋カープ)の代役で決まった『WBC』。黒田はその後、負傷も癒えて、順調に回復しているようだが、久保田は……これは「代役」を立てる必要があるかもしれない。

浜中 開幕1軍ピンチ (デイリースポーツ)

雨の横浜で逆転勝利!(22日・横浜)

2006-03-22 20:42:45 | Pre-Season Game
 タイガースの先発は、ローテーション入りが決定的な左腕・江草仁貴だったが、初回に簡単に2アウトを取った後、3番・内川聖一に粘られ、「2-3」にした挙句、フォアボール(四球)で歩かせ、4番・佐伯貴弘にも「1-3」にして、ストライクを取りにいった140㎞をレフトスタンドに放り込まれ、いきなり2点を先取された。

 しかし、その後は立ち直った江草。【2回裏】【3回裏】を3者凡退で切り抜け、【4回裏】は“天敵”村田修一にセンター前ヒットを浴びるが、後続を退け、【5回裏】も石井琢朗に同じくセンター前ヒットを浴びるが、キャッチャー矢野輝弘のアシスト(盗塁阻止)で3人で切り抜けた。

 ベイスターズの先発、ルーキー左腕・高宮和也、2番手のマーク・クルーンに抑え込まれていたタイガースは、【6回表】3番手、左腕・那須野巧(2年目)の制球難に付け込んで、2アウト満塁にして、3番「掃除屋」アンディ・シーツがライトフェンス直撃のツーベース!! 「2対2」の同点に追いついて、【8回表】にも赤星憲広の2点タイムリーで「4対2」逆転! 
 しかし【6回表】2アウト2塁、【8回表】2アウト3塁の2度のチャンスで、いずれも打てなかった4番(途中出場)浜中治の状態が気になるが……

 先発・江草の後は一人1回の必勝のリレー。【6回裏】桟原将司、【7回裏】吉野誠が3者凡退で切り抜け、【8回裏】相木崇が1アウト後、1番・石井を「2-0」に追い込みながら、キャッチャー浅井良が外角に構えたにも拘らず、球は真ん中に来て、その瞬間「あっ!」という声が聴こえ、左中間を深々と破られた。
 しかし、相木のミスもこの1球のみ。後続を打たせて取り、役割を果たし、【9回裏】は『WBC』出場の藤川球児、久保田智之が不在の今、クローザーを務める能見篤史が、最後に落ちる球2種=チェンジアップとスライダーで2者連続三振に斬って取って、雨中の逆転劇を締め括った。

 試合終了後、ダッグアウトの奥で先制2ランを放った佐伯が、雨に濡れるグラウンドを呆然と眺める顔が印象的だった。今年もタイガースには勝てないのか? そう思わせただけでも、このオープン戦の勝利は価値がある。ベイスターズ戦に取りこぼしが無ければ、今シーズンも優勝争いに絡める。ベイスターズに足を引っ張られれば、地の底に落ちる。

ジェフの穴埋まった!能見に任せろ(デイリースポーツ)

片岡サヨナラ1号!(18日・高松)

2006-03-19 20:54:54 | Pre-Season Game
 2試合連続完封負けしていたタイガース。この日も先発の下柳剛が初回に嶋重宣に2ランを浴び、【4回表】にも栗原健太にソロを浴びて、「0対3」。広島東洋カープの先発、左腕・大島崇行(5年目)に抑えられてきたが、【5回表】にようやく反撃。
 1アウト2,3塁で9番・上坂太一郎のセカンドゴロの間に1点を返し、【6回裏】にも6番・鳥谷敬のタイムリー・ツーベースで「3対3」同点に追いつく。

【7回表】のマウンドには、3番手の左腕・吉野誠。9番・左の松本高明(4年目)をスライダー(106㎞)で泳がせて、センターフライ。1番・緒方孝市をインコースに食い込むスライダー(128㎞)で見逃し三振。お見事!! 2番・井生崇光(8年目)をこれもスライダー(107㎞)で泳がせ、セカンドゴロ。
【8回表】先頭の浅井樹に初球を打たせて、ファーストゴロ。続く森笠繁もインハイ(128㎞)で詰まらせて、ファーストフライ。5番・広瀬純は「MAX」130㎞のストレートで空振り三振! 
 今日の吉野は完璧、だった。このピッチングなら、1軍に残れる。「戦力」になれるだろう。誰もが、この男の≪復活≫を待ち望んでいる。

 試合は【9回裏】に代打・片岡篤史の2ランが出て、「5対3」サヨナラ勝ち。片岡はこれがオープン戦初ヒットだった。カープの6番手、マルテ(ドミニカ・アカデミー)の148㎞の速球を打ち返して、センターバックスクリーンに放って見せた。
 速球に強い、ベテラン健在。同じく速球に強い若手の林威助(4年目)と共に、左の代打の切り札として、ベンチ(ダッグアウト)で睨みを利かすことになるだろう。そういえば、その林は片岡の前の打席でマルテの前に空振り三振に倒れた。若者は悔しいだろう……目の前で「格」の違いを見せられた。

吉野 指揮官から高評価(デイリースポーツ)

能見、被弾!(17日・松山)

2006-03-17 20:45:25 | Pre-Season Game
 今日から広島東洋カープと(オープン戦では珍しい)3連戦。開幕2カード目で当たる相手だけに、叩いておきたいところ。タイガースの先発は、先発ローテーション入りを目指す、ダーウィン・クビアン。【1回表】先頭の緒方孝市に「2-3」にしながら、ナックルチェンジ(131㎞)で空振り三振。快調なスタートを切ったかに見えたが……
 2番・前田智徳を「2-2」に追い込みながら、146㎞をセンター前に弾き返され、1アウト1塁。3番・嶋重宣、4番・福井敬治に連続フォアボール(四球)を与えて、満塁。鳥谷敬と早稲田で同級生、5番・比嘉寿光をスライダー(136㎞)でセンターフライ、6番・木村一喜には148㎞、147㎞を外角低めに決め、3球目のスライダー(134㎞)でサードゴロに打ち取った。

【2回表】先頭のルーキー梵英心に145㎞をライト前に持って行かれるが、8番・井生崇光の初球に150㎞(MAX)! 3球目にパスボール(捕逸)で進塁を許すが、「2-2」から144㎞を内角に食い込ませて、右打ちを狙う井生に窮屈なスウィングをさせて、空振り三振! 
 9番・山崎浩司はショートゴロに打ち取るが、ショート鳥谷の前で打球が高く弾んで、レフト前ヒット。1,2塁になるが、1番・緒方を146㎞で詰まらせて、セカンドゴロ併殺! 球威で抑えきった。

【3回表】は3人を外野フライで退け、【4回表】も比嘉、木村を内野ゴロで退けるが、7番“天敵”梵にフォアボール(四球)、8番・井生にも「0-3」にして、5球目のスライダー(135㎞)を叩かれ、三遊間を抜かれて、1,2塁。しかし、9番・山崎をスライダーでサードフライを打ち上げさせて、窮地脱出。
【5回表】先頭の緒方を144㎞でショートゴロに打ち取り、左の前田、嶋を迎えたところで左腕・中村泰広の中継ぎテストの為に交代。4イニングス3/1を無失点。一応、先発「合格」か? しかし、この球威なら中継ぎで使った方がいいとも思うが。

 その中村が【5回表】を抑え、【6回表】【7回表】を3番手、相木崇が抑え、試合は「0対0」。【8回表】のマウンドには、これが中継ぎテストになるのか? 左腕・能見篤史が上がったが……
 先頭の4番・福井にいきなり「0-3」。慣れない中継ぎのマウンドの緊張感が窺える。そして4球目。ストライクを取りに行った、ど真ん中の球をフルスイングされ、打球はレフトスタンドへ!
 5番・比嘉は「2-1」に追い込んで、142㎞で空振り三振。木村、梵もサードゴロ、サードフライに打ち取って、ようやく落ち着いたか? 能見。【9回表】も抑えて、中継ぎテストは終了。「0対1」敗戦投手になったが、果して、このまま中継ぎ起用になるのか? それとも江草仁貴が再び(中継ぎに)戻ってくるのか? 全ては能見次第……

虎勝利の方程式は“NFK”や!(デイリースポーツ)

江草5回3失点!(15日・インヴォイス西武)

2006-03-16 18:51:15 | Pre-Season Game
 それにしても、西武ライオンズは「強い」。「好調」タイガース打線を完封して、先発「絶好調」左腕・江草仁貴から3点を奪った。オープン戦は、これで9勝1敗で首位独走。タイガースも7勝4敗で3位に就けているのだが。

 江草は初回、1番・栗山巧を内角高めの速球(137㎞)でレフトフライに打ち取り、2番・佐藤友亮もテンポ良く「2-0」に追い込み、スクリュー(128㎞)を打たせて、ライトフライ。3番・中島裕之も初球(132㎞)を打たせて、ショートゴロ。
【2回裏】アレックス・カブレラもスライダー(126㎞)を打たせて、ショートゴロ。中村剛也も初球(131㎞)を打たせて、ショートゴロ。6番「移籍の」江藤智には「2-3」にして、139㎞をライト前に運ばれるが、石井義人にはインハイ(138㎞)を突いて、避けたバットに当てさせて、サードゴロ。
【3回裏】野田浩輔をインロー(139㎞)で空振り三振に仕留め、赤田将吾にもインロー(137㎞)を打ち上げさせ、センターフライ。栗山もインロー(138㎞)で詰まらせ、ショートゴロ。この回のテーマはインロー(内角低目)だったようだ。ほぼ完璧なピッチングで3イニングスを零封。上々の滑り出しだったが……

【4回裏】佐藤を「2-1」に追い込み、キャッチャー浅井良は内角に構えたが、ボール(140㎞)は逆球になり、これをライト前に弾き返される。こんな些細なミスから破綻が始まる。中島の初球(138㎞)にも、キャッチャーは内角に構え、江草のコントロールが侭ならず、デッドボール(死球)!! リズムが狂い始めた江草。内角攻めに固執する浅井のリードにも問題があったか?
 4番カブレラ、5番・中村は打ち取ったが、中村の2球目に暴投(ワイルドピッチ)して、3塁ランナーが還って、1失点。さらに6番・江藤に2打席連続でライト前ヒットを浴びて、「0対2」。

【5回裏】も1アウト後、赤田に138㎞を弾き返され、栗山も歩かせ、1,2塁。2アウト後、3番・中島に三遊間を抜かれて、「0対3」。やはり、先発のスタミナに問題があるのか? 4回以降、ややボールが先行し、球が高めに上ずるようになった。この結果を受けて、首脳陣は決断を下すか? それとも先発テストは続くのか? 

江草 本物や!!“先発手形”据え置き(デイリースポーツ)

赤松、再出陣で5打数3安打!(13日・岐阜)

2006-03-14 00:13:56 | Pre-Season Game
 この日から1軍に合流した赤松真人が「スタメン」1番センターに抜擢され、初回いきなり読売ジャイアンツ先発、左腕・野口茂樹から「2-0」と追い込まれながら、スライダー(121㎞)をセンター前に放って、ノーアウト1塁。
 1アウト後、3番アンディー・シーツがセンターの頭上を越して、小雪が舞う中、タイガースが前日(甲子園)に続き、先制。さらに5番・今岡誠が「お約束の」タイムリーヒットをセンター前に放って「2対0」。

【5回表】にも先頭の赤松が右中間を切り裂いて(3塁打)戦端を開き、3番シーツが前進守備の狭い三遊間を抜いて「3対0」。
 宜野座キャンプ序盤で足を怪我して、戦線を離脱した赤松だが、復帰してから「即」この活躍。この日は【9回表】にもライト前ヒットを放って「5打数3安打」。赤星憲広がいなければ、スタメンで「即」活躍できる素材なのだが……

 タイガースの先発は(先発ローテ候補の)杉山直久。ここまでオープン戦で「不調」が続いていたが、5イニングスを投げて無失点。上々のピッチングに見えるが、しかし毎回(3回裏を除いて)のようにランナーを出して、出したフォアボール(四球)が6つ。これでは心許ない。開幕までに万全に仕上げられるか?

【6回裏】から2番手に左腕・吉野誠。前日(12日)同じ左腕の中村泰広が好投(2回無失点)しているだけに、負けられないマウンドだったが、先頭の「新外国人」ジョー・ディロンを詰まらせながら、センター赤松の前に落ちるヒット。元メジャーリーガーの果敢な走塁で2塁を陥れ、ノーアウト2塁。
 1アウト後、代打・仁志敏久も詰まらせて、バットを折りながら、センター前に落ちるヒットで無念の1点献上。この辺り≪不運≫を感じる。

【7回裏】も2アウトを取った後、長田昌浩にデッドボール(死球)を与え、この日の4番・阿部慎之助に(動揺を見透かされたのか?)初球を狙われ、1,2塁間を抜けるライト前ヒット!! 2アウト1,2塁になって、ここで途中出場の原俊介(11年目)。
 1ボールからの2球目だった。スタライクを取りに行った球が高めに入ってしまった。これを原が強振して、打球はレフトスタンドへ! 逆転の3ランホームランで「3対4」。吉野にとっては痛すぎる4失点……

 しかし、このままで終わらないのが≪王者≫タイガース。【9回表】1アウト後、今日7番に入った鳥谷敬が、ジャイアンツの5番手、左腕・前田幸長からライト前ヒットで出塁し、代走はとっておきの赤星。
 2アウトになったものの、9番・上坂太一郎が「2-0」に追い込まれながら、しぶとく食らい付いて、右中間へのヒット。これで1塁から長躯、赤星が還って来て「4対4」同点! スリリングな場面だった。赤星ならではのランニング。

【8回表】に同じような場面で1塁から藤本敦士が長躯、生還を狙ったが、セカンド仁志の好返球と(それから)藤本のタッチを見逃した球審のミスジャッジ(作為的?)で同点機を逃している。その意趣返しが出来た。これがなかったら、タイガースの「5対4」で勝ちゲームだった。まったく、球審に泣かされるのは日米共通、運命の13日だった。

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