野球少年は夢を見る…

Hanshin Tigers Series 2024

<オープン戦>阪神vs.広島(27日・大阪ドーム)

2005-03-30 11:59:31 | Pre-Season Game
 オープン戦の「三冠王」赤星憲広が、ショート内野安打で出塁。叩きつけた打球で、人工芝ヒットだが、三遊間の真ん中に飛んだ。2番・藤本敦士は送るのか、それとも赤星の盗塁を待つのか、公式戦でも何度でも巡ってくる機会、だ。初球、カープの先発、左腕・高橋建の速球(136㎞)見送って、ストライク。2球目もストライク。これで選択肢は一気に狭まった。3球目、速球(141㎞)を打ち上げて、ファウル。4球目、空振り。外に逃げるスライダー(126㎞)だった。カープ・バッテリーの強気な「3球勝負」にしてやられた、藤本。

 1アウト、一塁に赤星が釘付け。嫌な展開だが、しかし、ここで、3番アンディー・シーツが、レフトスタンドに特大の2ランホームラン! 「3番」の仕事をした。公式戦に入っても、「3番」の仕事が出来るのか? 「選手会長」今岡誠を「3番」に据えて欲しい気持ちは消えないが……この後、4番・金本知憲がセンターフライ、今岡もライトフライ。2アウト、ランナーなしで、今岡は「燃えない」。初回の先頭打者、あるいは(初回に必ず回ってくる)3番で「燃えた」今岡。その昂揚感、闘志が奮い立つ感じが、今岡が望むもの、だったはずなのだが……。【1回裏】タイガースが2点を先制。

 タイガースの先発、福原忍が失点したのは、【3回表】先頭の8番・倉義和を「2-1」と追い込みながら、内角を突いた速球(145㎞)を詰まりながらも、センター前に持っていかれた。9番・高橋が送って、1番・尾形佳紀にも「2-0」と追い込んで、「3球勝負」で、外角にズバッと速球(146㎞)これが「ボール」の判定。マウンド上で意外そうな福原、思わず、マウンドを降りかける。会心の「ボール」だった。意表を突かれたのは、球審の方か。この日の球審、真鍋勝己。この男か……タイガースOBで元ピッチャー。福原へのジェラシー、炸裂か!?

 尾形はファウルで3球粘って、7球目。福原が投じたのは、スロー・カーヴ(114㎞)。「ストライク」今度こそ意表を突かれたのは、バッター尾形の方だ。2アウト。2番・東出輝裕の初球にも、スローカーヴ(115㎞)ストライク。2球目(146㎞)3球目(147㎞)で一転して、快速球を続け、「2-1」。4球目で勝負に行ったフォーク(137㎞)がワンバウンド。これが痛かった。これをを決めていれば、無失点で乗り切れた。5球目(148㎞)ファウル。6球目、高めに浮いた変化球(不明)を合わされ、レフト線にツーベース!! 福原、この日、唯一の失投で「2対1」1点差に詰め寄られる。

【4回裏】先頭の今岡がセンターフライ。5番・シェーン・スペンサーに代打、桧山進次郎で(日曜日にも拘らず)空席の目立つスタンドから大歓声。桧山はカープの2番手、右腕マイク・ロマノから、キレイにセンター前にクリーンヒットを放って、存在感を顕示。スペンサーは1打席で代わったが、何か問題でも発生したのか? 公式戦ではこの二人、どのように使っていくのか? 開幕戦では恐らく、スワローズの先発(予想)石川雄規を想定して、スペンサーをスタメンで起用するだろうが、その後はどうする? スペンサーの一発も棄て難いが、桧山の堅実さも魅力。

 福原、最後のイニングス【6回表】も、先頭の「赤ゴジラ」嶋重宣をファーストライナー。初球(140㎞)打ち。4番・グレッグ・ラロッカも初球のカーヴ(114㎞)を打たせて、ファーストフライ。いずれも元同僚、シーツの元へ。そのシーツ、その後の【8回裏】に災難に見舞われる(5番手・永川勝浩から死球で乱闘寸前!!)。この遺恨、公式戦にまで持ち込まれるのか……。

 5番・前田智徳への初球も外角低目に絶妙なコントロール、速球(146㎞)でストライク。2球目は一転、内角にカーヴ(128㎞)で「2ストライク」。3球目は3球勝負でフォーク(138㎞)がワンバウンド。やはり、この日の課題は「フォーク」のコントロールか。しかし、開幕前、最後のイニングス、福原の選んだ球は「フォーク」(137㎞)。これが今度は落ちて、空振り三振。最後を締めくくった。開幕(第2戦?)に向け、後顧の憂いなし、だ。

<オープン戦>阪神vs.中日(26日・大阪ドーム)

2005-03-28 12:26:50 | Pre-Season Game
 先頭のタイロン・ウッズを四球で歩かせ、5番・福留孝介には、スライダー(125㎞)で見逃し三振。6番アレックス・オチョアには「2-0」と追い込みながら、四球。7番「新顔」大友進には、いい当たりのセンターフライ。初球スライダーでストライクの後、2球目の真っ直ぐ(143㎞)高目に甘く入ってきた球を狙われた。そして、8番“Joker”谷繁元信に左中間を破られて、走者一掃。これも初球スライダー(127㎞)の後、2球目の真っ直ぐ(142㎞)だった。【2回表】に「2対2」ドラゴンズが同点に追いつく。タイガースの「開幕投手」井川慶、「不安な」立ち上がり……。

【3回表】には先頭の1番・荒木雅博に「2-2」からの勝負球、スライダー(124㎞)を叩かれ、レフト線を割るツーベース!! 2番・井端弘和には「1-3」にして、ストライクを取りに来た真っ直ぐ(139㎞)を狙われ、サードライナー! 火の出るような当たりだった。「新任サード」今岡誠はさぞ、ビックリしたことだろう。好捕して、「エース」を救って、1アウト。しかし、3番・立浪和義を「2-0」に追い込みながら、スライダー(124㎞)にバットを合わされ、今度はライト線ぎりぎりに入る、ツーベース!! 「4対3」。味方が【2回裏】に勝ち越したが、直ぐ1点差に詰め寄られた。「不安定な」エース。

【5回表】には、井端、立浪に連続ツーベースを打たれ、4失点。井端には「2-3」からの勝負球(142㎞)、立浪には「1-1」からの真っ直ぐ(139㎞)で、いずれも一塁線を抜かれ、「4対4」の同点に追いつかれる。これで「エース」のピッチングか……立ち上がりは球が高めに浮き、この回は低めに来ていたが、球威がないのか? 連続ツーベースを喫した。開幕してから、ガラッと変わるのか、井川? 背中が反らないピッチング・フォームの修正が、逆に球威不足を招いてしまっているのではないか、と懸念する。

【6回表】から登板の左腕・江草仁貴は「お決まりの」先頭打者への四球を出し、ノーアウト一塁。続く谷繁には「2-1」と追い込んで、フォーク(136㎞)で空振り三振。これも「お決まりの」パターン。三振か、四球か、極端に振れる左腕・江草。業を煮やしたベンチは、2アウト後、1番・荒木の場面で中継ぎテスト、ルーキー橋本健太郎をマウンドに送り出す。橋本は見事に期待に応え、“魔球”チェンジアップで追い込み、最後は渾身の外角ストレート(145㎞)!! 見逃し三振に斬って取る。

【5回裏】にシェーン・スペンサーの初ホームランで、「5対4」。勝ち越したタイガース。【7回裏】にも、7番・鳥谷敬に2ランが出て、「7対4」。快勝ペースに持ち込んだ。「問題の人」二人、スペンサーと鳥谷が打って、試合を決めた。スペンサー(が打ったの)はど真ん中のストレート、だったし。鳥谷は内角の変化球に泳ぎながら、ライトスタンドへ持っていった。今の二人には、ここしか打てない、というコースに球が来た。この二人が今シーズンの鍵を握るだけに、この二人からは目が離せない。

 同じ【7回裏】鳥谷のホームランの直後、矢野輝弘もセンター前(オープン戦初)ヒットで続き、代打で登場、関本健太郎。初球から果敢に行ったが、バットが真っ二つに折れ、センターフライ。センター・アレックスが前進して、スライディング・キャッチ。好守・アレックスにヒットを寸前で阻まれた。ツキもない、関本。右手に持った折れたバットを見つめながら、寂しそうにベンチに戻る。何だか、それが、とても印象に残った。「7対4」快勝の陰で、一人「悔しさ」を噛み殺す男……試練は続く。

<オープン戦>横浜vs.阪神(24日・横浜)

2005-03-27 10:54:23 | Pre-Season Game
 タイガースの“雨男”、先発ジェイミー・ブラウン。1週間前(17日)の横浜戦を雨で流し、前日(23日)の神宮も雨で流し、今日はスライド先発。【2回表】先頭の5番・多村仁を「2-2」に追い込みながら、ウイニングショットの縦スラ(縦に落ちるスライダー)を掬い上げられ、左中間スタンドに飛び込む先制のホームラン! これは巧く打たれた。日本人にもここまで飛ばせるバッターがいるのか? と驚いたことだろう。しかし、後続の6番・金城龍彦、7番・村田修一を得意のスライダーで連続三振に打ち取り、2アウト。この回、1点だけ、と思われたが……

 8番・相川亮二にもスライダー(133㎞)を打たせて、ショートゴロ。強い当たりだが、正面のゴロ。振り返ったブラウンも「3アウト」を確信しただろうが、ショート・鳥谷敬は一旦、捕球したが、ファンブル。内野ゴロを打たせるのが身上のブラウンに、この守備をしていては……2アウトでランナーを生かして、バッターは9番・ピッチャー三浦大輔。油断したのか、気落ちしたのか、ブラウン? 初球のシュート(138㎞)が真ん中高めに入ってきた。これを叩かれ、前進守備の左中間を破られるツーベース!! これで「0対2」。遣らずもがなの2点目を献上するハメになる。

 タイガースは直ぐ同点に追いつく。【3回表】2アウトから、3連打で2点。1番・赤星憲広、2番・藤本敦士の連続ツーベース、3番アンディー・シーツのレフト前ヒットだったが、「見せ場」はこれだけだった。【2回表】に先頭の4番・金本知憲が一塁線を破っても、後続の3人が凡退。5番・今岡誠に2本ヒットが出ても、得点に絡めず。打線の編成自体に問題があるのかもしれない。5番・今岡は正しいのか? 3番に戻すべきではないのか? チームの顔(選手会長)今岡は、初回に打席が回ってくるべきだと思うのだが……。

 そして7番・鳥谷は、中西太臨時コーチの再指導も空しく、今日も3タコ(ノーヒット)。関本健太郎は(ずっと)ベンチ。この日は(ついに)出番が回ってこなかった。背番号「3」が泣いている。背番号「3」はベンチに置いておくための番号では。ない。岡田彰布監督、2年連続で(早稲田)大学の後輩・鳥谷と“心中”。“心中”させられる方も、“心中”を見せられるファンも、それから“心中”で割を食う選手も、3者ともこれでは「堪らない」。

 試合は【7回裏】にベイスターズが勝ち越し。タイガースの2番手、ルーキー能見篤史が捕まり、7番・村田にスライダー(128㎞)をレフト前に運ばれ、代打・内川聖一に「2-0」と追い込みながら、キャッチャー(この回から代わった)野口寿浩が内角に構えて、「ボール球」を要求したのに、球は真ん中へ(138㎞)。微妙なコントロールがズレている、能見。レフトスタンドに運ばれ、2ラン・ホームランで「2対4」。22日の大阪ドームと同じ、2ラン2発を喫する展開だ。

 ここにきての「3連敗」。「開幕」を目前にしながら、「投・打」とも調子を落としているタイガース。開幕を前に「キラー」三浦、そして「苦手」ベイスターズに、今年のタイガースは一味違う、とアピールしたかったのだが、昨年と「同じ」と向こう(ベイスターズ)は認識しただろう。昨年同様、タイガース戦には自信を持って臨んで来る。昨年と「同じ」。今年もBクラス、4位が「オチ」だろう。監督が発想を転換しない限り、このチームは無理だ!?

<オープン戦>阪神vs.オリックス(22日・大阪ドーム)

2005-03-25 11:20:07 | Pre-Season Game
 太陽、沈む……【3回表】1アウト後、3番・谷佳知に初球のカーヴ(123㎞)を叩かれ、ライト前ヒット。今日はこういう「抜け」気味の球が多かった。4番クリフ・ブランボーには、3球目のフォーク(125㎞)の落ち際を掬い上げられ、レフトスタンドに達する2ランホームラン!! 【5回表】にも、2番・平野恵一に右中間を破られ、2アウト後、5番・北川博敏にセンター・バックスクリーンに飛び込む、2ランホームランを喫する。いずれも140㎞の「甘い球」だった。

 タイガースの2番手は、ルーキー・橋本健太郎。【7回表】先頭の代打、早川大輔を速球(145㎞)チェンジアップ(124㎞)で空振り、早々に追い込み、3球目に速球(144㎞)でウェスト、4球目のチェンジアップ(125㎞)で完全にタイミングを狂わせ、サードにファウルフライ。ベテラン・水口栄二には、初球のチェンジアップ(129㎞)で度肝を抜き、2球目(128㎞)はすっぽ抜け。3球目(145㎞)で振り遅れさせ、ファウル。4球目(145㎞)ボールの後、5球目(146㎞)を打たせて、セカンドゴロ。ベテランにはチェンジアップを「見せ球」に一転して、速球勝負、だ。

 6番カリム・ガルシアには初球の速球(145㎞)で空振り! 2球目は一転、チェンジアップ(127㎞)で空振り!! フォークボールのようにも見えるが、スロー再生で観れば、確かにチェンジアップ、だ。3球目(144㎞)はウエストして、4球目(145㎞)も高く外れて、「2-2」。5球目、勝負球は、内角、左バッターの懐を抉る快速球(146㎞)! 見逃し三振!! 手(バット)が「出なかった」前メジャーリーガー。素晴らしいピッチング!

【8回表】も阿部真宏をセンターフライ、後藤光尊も“魔球”チェンジアップで翻弄し、空振り三振! 代打・相川良太にも初球、速球(146㎞)でストライク先行。2球目(126㎞)がワンバウンドして、3球目の高めの速球(142㎞)でハーフスウィング、ストライク「2-1」。4球目の“魔球”(132㎞)はコントロールに失敗し、5球目の勝負球はやはり“魔球”(124㎞)で空振り三振! まるでバットに当たる感じがしない。これは他球団にとって「脅威」だろう。

 タイガース打線はバファローズ先発、ケヴィンの前に沈黙。7イニングスを零封された。手も足も出なかった、感じ。1番・赤星憲広、2番・藤本敦士で「5本」ヒットを打ったが、クリンナップ3人はノーヒット。やはり、こういうときには「4番」桧山進次郎では「弱い」気がする。やはり「4番」には「あの男」金本知憲がデンと座らなければ……三振とショートゴロ併殺で、3タコ(3打数ノーヒット)鳥谷敬の「不振」、機能「不全」状態も気になる。

 このケヴィンもタイガースが、昨オフに獲得に動いたが、バファローズに保有権を主張され、手を引かざるをえなかった。代わりに獲得したのが、ジェイミー・ブラウン。果たして、ブラウンは活躍できるのか? 関西の2球団、バファローズとタイガース。ライヴァル関係はここ(オープン戦)で終わらない。シーズン中の交流戦で再び対決する。交流戦の戦果が、直接ペナントレースにも影響するだけに、この大阪ドーム・シリーズ「1敗、1引き分け」の結果は、見過ごしに出来ない。

<オープン戦>オリックスvs.阪神(21日・大阪ドーム)

2005-03-24 12:13:46 | Pre-Season Game
 ピンチを自分で設定しないと、「本領」を発揮できない男……安藤優也。初回1アウト後、2番・平野恵一にレフト前ヒットを許すが、平野の二盗を(この日から復帰した)キャッチャー・矢野輝弘が阻止。続く3番・谷佳知をカーヴ(130㎞)で空振り三振。【2回裏】には、先頭のクリフ・ブランボーにセンター前に持って行かれ、ノーアウトで走者を許すが、続く5番・北川博敏をスライダー(131㎞)で空振り三振。6番・カリム・ガルシアをレフトファウルフライに打ち取り、2アウトまで漕ぎ着けるが、7番・大西宏明をボテボテの当たりに打ち取ったのに、サード内野安打で、一・二塁。続く8番・日高剛に高めの棒球(144㎞)を流し打たれ、レフトフェンスに達するツーベース!! 

【3回裏】も2アウトを取った後、3番・谷を歩かせるが、4番・ブランボーを「得意の」スライダー(132㎞)で空振り三振。【4回裏】にも、先頭の北川に右中間を破られるが、6番・ガルシアを「これも」スライダー(128㎞)を打たせ、ライトフライ。7番・大西には速球(144㎞)を打ち返されるが、三塁に釘付け。8番・日高にリヴェンジ!! 高めの速球(144㎞)で空振り三振。9番・後藤光尊も速球(147㎞)で捻じ伏せ、セカンドゴロ。ピンチ脱出。

【5回裏】にも先頭の村松有人にレフト線を破られ、続く平野にもレフト前に流し打たれ、一・三塁のピンチ設定。ここで3番・谷をサードライナー。4番・ブランボーも見逃し三振。「2-2」からのド真ん中の速球(144㎞)を見逃させた。前打席のスライダーの威力が利いていた。ブランボーを連続三振。5番・北川はスライダー(131㎞)でピッチャーゴロに打ち取り、またしても、ピンチ脱出。バファローズは残塁の山を重ねる。良いのか悪いのか、よく判らないピッチング、だった。

 タイガースは【6回表】初回に2ランホームランを放った、この日「4番」桧山進次郎が左中間フェンス直撃のツーベースを放ち、6番・シェーン・スペンサーが外の変化球を巧く流し打って、ライト線に転がるツーベース!! 「4対2」追加点。「敵」のブランボーとは一味違う。「格」の違いを見せ付けた形だ。タイガースは(オフに)ブランボー獲得にも動いたが、バファローズに攫われ、次善の策で、メジャーリーガーを獲った。果たして、成功だったのか、失敗だったのか、答えは公式戦で出る。

【6回裏】からは(これも)先発候補、左腕・下柳剛が登板。いきなり、ガルシア、大西に連打を浴び、代打・阿部真宏にも四球。ノーアウト満塁のピンチを迎えるが、代打・ベテラン水口栄一を三振。1番・村松もショートゴロ併殺に切り、事なきを得るが、【7回裏】に思わぬ形で「同点」に追いつかれる。

 2番・平野に(この日)3本目、ライト前ヒットを許すが、代打・下山真二を(注文通りに)セカンドゴロに打ち取り、誰もが「2アウト」の未来を夢見たが、ここで藤本敦士がセカンドに悪送球! ノーアウト二・三塁になり、ブランボーがセカンドゴロ、ここで(またしても)藤本がジャックルして、「4対3」。北川もセカンドゴロに打ち取るが、三塁ランナーが還って、「4対4」。最悪!! 内野の守備は「ザル」だ。

 藤本はショートストップで攻撃的な守備を身上にしてきただけに、地味で堅実なプレーが要求されるセカンドでは、ストレスが溜まるだろう。タイガースの今年のアキレス腱、だ。このコンヴァートは失敗に終わるか!? 最後はクローザー・久保田智之が出てきたが、「4対4」。勝てる試合を落とした。公式戦でも、こういうケースが出てくるだろう。こういう事が続くと、ファンのストレスは溜まり、ベンチの士気も下がる。1点、2点を守り切る野球ができないチームに「栄冠」は輝かない。

<オープン戦>阪神vs.広島(19日・高松)

2005-03-22 12:24:52 | Pre-Season Game
「デーゲームは得意じゃない」と嘯(うそぶ)く、エース・井川慶。【1回表】1アウト後、2番・木村拓也にライト前ヒットを浴び、バッターは3番「赤ゴジラ」嶋重宣。初球(135㎞)内角高めでファウル。2球目、スライダー(121㎞)がワンバウンド。3球目(136㎞)外角低めに決めて、「2-1」。4球目、決めに行った外角低め(138㎞)が「ボール」の判定。球威がないから、球審の心証も良くない。5球目、チェンジアップ(121㎞)がワンバウンド、「2-3」。6球目(137㎞)外角低目を狙ったが、球威がない!! レフト前に流し打たれ、1アウト、一・二塁のピンチ。

 4番グレッグ・ラロッカには、初球(134㎞)懐を突いて「ボール」。2球目、外のチェンジアップ(120㎞)でタイミングを狂わせ、ファウル。3球目、同じく外にチェンジアップ(124㎞)はワンバウンド。今日はチェンジアップのコントロールも良くない!! 4球目、棒球(134㎞)が高めに浮いて、これを強振されて、巨大ファウル。5球目、置きにいった外のチェンジアップ(122㎞)を打ち返されて、ライト前ヒット! 二塁ランナーが還って、「0対1」カープが先制。尚も一・三塁で、5番・前田智徳に初球(136㎞)これも高めの棒球を叩かれて、センターへ犠牲フライ、「0対2」。

「不調」の井川は【2回表】にも、1アウト後、9番「伊良部の天敵」森笠繁にライトフェンス直撃のツーベース!! 初球(131㎞)内角を突いて、2球目は一転、緩いカーヴ(108㎞)。3球目も同じ球(カーヴ・118㎞)を続けて、これを痛打された。1番・尾形佳紀にもレフト前に流し打たれ、3点目を献上する。初球(134㎞)でファウルを打たせ、2球目(137㎞)で仰け反らせ、3球目(132㎞)4球目(119㎞)5球目(135㎞)6球目(122㎞)、連続ファウルで粘られ、カーヴの次は真っ直ぐ、7球目の高めに浮いた棒球(137㎞)を狙われた。

 これでは「心配」だ。真っ直ぐは「140㎞」を超えず、スライダーやチェンジアップはワンバウンドになり、カーヴの次は真っ直ぐ、真っ直ぐの次はカーヴ、の単調な配球も読まれまくり、初回と【2回表】に痛打された。「デーゲームは得意じゃない」と言うが、今年から交流戦が始まる。週末の交流戦はデーゲームが主体。激増する。どうするつもりだろう? それにメジャーリーグでも、週末の試合は全てがデーゲーム。デーゲームが「苦手」では、海を渡れない。この日も黒いサングラスを付けて、すっかり「ヒール」が板についた井川。メジャーでも、このサングラスを付けるつもりなのだろうか?

【6回表】からは「復活」の杉山直久。フォーム「修正」男、だ。楽天イーグルスのエース・岩隈久志ばりにリリースポイントが見えにくい、ピッチング・フォームに修正。これが功を奏したか、7番・広瀬純をセンターフライ、8番・倉義和をフォーク(133㎞)で空振り三振に取り、2アウト。くるりと背を向ける「18番」が頼もしく映る。9番・左の「代打」末永真史にも初球ボールの後、2球目(143㎞)3球目(148㎞)快速球で続けて、空振り。期待させるが、4球目(146㎞)が内角を抉りすぎて、「2-2」。5球目(145㎞)ファウル。6球目(146㎞)7球目(142㎞)、いずれも高めに外れて、フォアボール。

 悪い癖が出たか、いつもの杉山が出たか、と「不安」になったが、しかし、変化球に頼らず、真っ直ぐで押す杉山に「好感」を持った。続く1番・尾形にも初球(144㎞)ボール。2球目、カーヴ(123㎞)を投げて、ストライク。その間に末永に二盗を決められるが、3球目、内角一杯に速球! 素晴らしい球で「ストライク」。追い込んで「2-1」から、勝負球はフォーク(132㎞)だったが、これをキャッチャー野口寿浩が後逸(記録は暴投)、ランナー三塁に進塁を許すが、5球目の勝負球(145㎞)は「ボール」。6球目(142㎞)ファウル。強気の真っ直ぐ勝負の後、最後はフォーク(127㎞)で空振り三振!

 最後、胸を張って、堂々ベンチに帰る杉山が眩しい。この短期間の間に、よくフォーム修正に成功した。3イニングスを投げて、1安打(1四球)3奪三振。「開幕一軍」の枠は(恐らく)既に固まっていて、杉山の入り込む余地はないかもしれないが、しかし、このピッチングなら、公式戦で必ず「戦力」になる。藪恵壹(オークランド・アスレティックス)が、背番号「18」を棄てて以来、僕等は真のエース・ナンバー「18」の到着を持ち続けている。その日は近い、と感じさせた。

<オープン戦>巨人vs.阪神(16日・東京ドーム)

2005-03-19 10:57:26 | Pre-Season Game
 ルーキー能見篤史にプロの洗礼……1アウト後、2番・二岡智宏に初球、緩いカーヴ(101㎞)でストライク。2球目、真っ直ぐが来るのは「見え見え」だった。だから、キャッチャー野口寿浩は内角に構えて、内野ゴロを打たせる算段だったが、これが逆球になり、外角に来た速球を痛打されて、センター前ヒット。3番・高橋由伸にはコースを狙いすぎて、フォアボール。4番・清原和博には「2-1」からの外のフォークを振らせて、三振。一息ついたが、5番タフィ・ローズに「1-1」からのカーヴ(117㎞)を「ボール」に判定されて、カウントを苦しくして、4球目。同じ球(119㎞)で勝負に行ったが、これを叩かれて、打球はライトスタンドへ一直線! 3ランホームランで「0対3」。

 能見は【2回裏】にも、1アウト満塁にして、2番・二岡に詰まりながらも、ライトフェンスに直撃され、ツーベース!! 4番・清原の「どう見ても」ヒットの痛烈な当たりで(記録はサードのエラー)3点目をもぎ取られ、一挙に「0対6」。能見はどうしたのだろう? 東京ドームのナイトゲーム、打席には、今までテレビで見てきた人たちばかりが構えている。そんな状況に臆したか? マウンド上の無表情に変化はなかったが、内心では、心臓が暴れていたのかもしれない。

【3回裏】からは立ち直る。6番・小久保裕紀をサードゴロ。カウント2ストライクに追い込みながら、ボール3つで「2-3」。「不安定さ」を引きずっていたが、ラストボール(134㎞)を打たせた。【2回裏】にセンター前ヒットを許した7番ゲーブ・キャプラーには、初球(135㎞)を打たせて、ライトフライ。8番・清水隆行には初球、打ち気がないと見るや、真ん中でストライク(138㎞)。思わず、マウンド上の能見を見やる清水。2球目、今度は「打ち気」を誘って、緩いカーヴ(100㎞)でファウル。3球目で力んで、叩きつけ(132㎞)、4球目を外角に配して(137㎞)、セカンドゴロ。リズムを取り戻しつつある、能見。

【4回裏】には9番・阿部慎之助、1番・仁志敏久を連続三振。阿部には「2-3」にしながら、外角を突いて(133㎞)空振り。仁志には「2-1」から緩いカーヴ(97㎞)の後、これも外角を突いて(133㎞)空振りを取った。2番「天敵」と化しつつある二岡には、左中間に達するヒット。これで、この日3安打。ルーキーが「苦手」を作る瞬間に立ち会ってしまったようだ。3番・高橋にも三遊間を破られかけるが、ショート鳥谷敬が飛びついて、セカンドで封殺。頭を丸めた(一分刈り)鳥谷の「意地」のダイビングで、救われた。

【5回裏】4番・清原にはフェンス手前まで飛ばされるが、ライトフライ。5番・これも「天敵」ローズには「2-2」からの勝負球(138㎞)を叩かれ、センター前ヒット。何も投げても打たれる感覚に取り憑かれつつあるか? 6番・小久保にもフェンス手前まで持っていかれるが、センターフライ。昨シーズンまでの「飛ぶボール」なら、持って行かれたかもしれない。能見は「幸運」だ。ルーキーイヤーから「低反撥球」が採用される。キャプラーもセカンドゴロに打ち取って、予定の5イニングスを投げ切る。公式戦に入って、この「借り」を返せるか? 能見。

 ジャイアンツの先発は、これも若手左腕、能見同様、高校時代は“三羽烏”と呼ばれた、内海哲也が、5回までタイガース打線を「0」に封じてきたが、能見がマウンドを降りた【6回表】に突如、乱れ、5失点を喫する。1点差に追いつめた後、なお2アウト二塁で、打席に2番・藤本敦士が入るが、ボール球を振らされて、三振。この日、5タコ(5打数無安打)。少し調子を落としているようだ。試合はこのまま、ジャイアンツが逃げ切り、「6対5」。オープン戦とはいえ、ジャイアンツに「負ける」のは「悔しい」ものだ。

プロ野球チャリティー・ドリームゲーム(14日・東京ドーム)

2005-03-18 17:28:05 | Pre-Season Game
 14日は我等が関本健太郎が途中出場して、読売ジャイアンツのストッパー候補、ダン・ミセリから外の変化球をバットを投げ出すように打って、レフト前ヒット! 7回表には、千葉ロッテ・マリーンズの李承の三遊間の真ん中に飛んだ打球に飛び込んで、サードゴロを処理。素晴らしいプレーを見せてくれた。でも、この≪ジャパン・ドリームズ≫の中で唯一の「補欠」。チームに帰ったら、ベンチに座る選手。この「矛盾」。日本代表(選抜)に堂々選ばれる選手なのに……

 私は今でも、関本「セカンド」、藤本敦士をショート・ストップに戻すべきだと思っている。鳥谷敬は、昨シーズンと同じ結果になると踏んでいる。途中で絶対、立ち往生する! あの癖のあるバッティングとあの守備では……鳥谷が入ってこなければ、スムーズにレギュラーを固定できていたのに、彼が入ってきたばかりに「ややこしく」なってきた。

 安芸キャンプ中も、解説者の鎌田実氏(阪神タイガースOB)が「鳥谷はセカンド向き」と断言されていた。「言いにくいことだが…」と前置きされた上での発言だったが。今岡誠も「セカンド向き」だった、と吉田義男元監督と話されていたらしい。往年の名二塁手の「眼力」は確かなようだ。

<オープン戦>阪神vs.巨人(13日・甲子園)

2005-03-16 12:52:07 | Pre-Season Game
 読売ジャイアンツの1番は、仁志敏久。シーズンオフにメジャーリーグ移籍を志願していたことを、今では誰もが「忘却の彼方」へ押し去っている。タイガースの先発は「ジャイアンツ・キラー」福原忍。初球(134㎞)ストライク。2球目カーヴ(115㎞)が外れて、3球目(133㎞)をファウル。4球目のフォークがワンバウンドになるが、5球目もフォーク(125㎞)を続けて、空振り三振! 2番「同級生」二岡智宏には、144㎞の速球を続けて、「1-1」。3球目(137㎞)で追い込んで、4球目(138㎞)5球目(146㎞)はボール。7球目、外角・速球(147㎞)で空振り! 連続三振!! 

 3番・高橋由伸には初球フォークで入って、ワンバウンド。2球目(146㎞)ボール。3球目(146㎞)でストライクを取り、4球目、5球目、この日のMAX「148㎞」で連続ファウル。6球目にカーヴ(114㎞)を打たせて、ボテボテのファーストゴロ。これを一塁手アンディー・シーツがダッシュして、捕球しようとして、弾いてしまう。「ショート(遊撃手)の癖が抜けていない」とは、放送席の解説者・川藤幸三氏の指摘、だ。2アウト一塁。4番・清原和博には、初球(145㎞)ファウル。2球目(127㎞)シュート気味にボール。3球目、内角高め(144㎞)を振らせて、空振り。4球目146㎞でウェストして、二盗を試みた高橋を刺して、3アウト。

【1回裏】藤本敦士のタイムリーでタイガースが先制点。【2回表】仕切り直しの4番・清原には「0-3」になるが、4球目(143㎞)を清原が打って出て、サードゴロ。PL学園の後輩・片岡篤史が3塁ベース後方から遠投、捌いて見せた。5番・タフィ・ローズには初球(143㎞)が外角にボール。2球目(144㎞)で内角を突いて、空振りを奪う。3球目にカーヴ(116㎞)を配し、4球目は146㎞で内角を続け、「1-3」。5球目、同じく内角高めの速球(145㎞)で空振りを奪い、6球目も同じ球、今度は147㎞で空振り三振! 球が走っている!!

 6番・小久保裕紀には一転、初球カーヴ(116㎞)で入るが、2球目のスライダー(136㎞)を叩かれ、レフト前ヒット。7番「新外国人」ゲーブ・キャプラーには初球(142㎞)内角を突いて、2球目も同じ球(141㎞)で2ストライク先行。3球目も同じ球、キャッチャー野口寿浩が要求するが、これが逆球(142㎞)になって、外のボールになって、これにキャプラーが手を出して、ファウル。4球目(145㎞)でウェストして、5球目も野口が内角に構えるが、球は真ん中高めに来て、これを打ち上げて、ファーストフライ。危機の「兆候」はあった。

 甲子園球場に「雪」が降りしきる中、【3回表】の福原。8番・清水隆行に2球続けたカーヴ(114㎞)を捉えられ、ライト前ヒット。9番・阿部慎之助には「2-0」と追い込むが、何故か、3球勝負に行って、内角の速球(141㎞)を叩かれ、「ライト前の」ツーベース!! ライトのシェーン・スペンサーがモタモタしていた。公式戦では、やはり「ライト」は桧山進次郎に任せるべきだろう。ノーアウト、二塁・三塁で1番・仁志を迎える。

 初球に内(140㎞)を突いて、2球目、外のフォーク(124㎞)で空振り。3球目(147㎞)が外に大きく外れて、カウントを苦しくして、4球目、ストライクを取りにいった高めの棒球(142㎞)を狙われた。レフト金本知憲の頭上を越えて、フェンスに当たる、ツーベース!! 2者が還って、「1対2」ジャイアンツに逆転を許す。2番・二岡にはカーヴを2球続けて、センターフライに打ち取り、3番・高橋、4番・清原には、同じカウント「2-2」から、フォークを振らせて、連続三振! 後続を遮断した。

【4回裏】1アウト満塁から、7番・桧山の走者一掃のツーベースが出て、「4対2」と逆転。8番・野口も左中間を破って、「5対2」。【5回表】からは、ルーキー橋本健太郎が2番手で登板。2番・二岡が初球(141㎞)を打ち上げて、キャッチャーファウルフライ。3番・高橋もチェンジアップ(122㎞)を打たせて、セカンドゴロ。4番・清原も同じくチェンジアップ(128㎞)で、サードゴロ。同じ「PL学園」同士、呼び合っているのか? 今度も後輩・片岡が難なく捌いて、3アウトチェンジ。【5回裏】には「執念の男」関本健太郎にタイムリーが出て、「6対2」。

【6回裏】先頭のローズに初球の速球(141㎞)を叩かれ、痛烈なライト前ヒット。6番・小久保にも速球(140㎞)を叩かれ、センターに飛ばされるが、センター赤星憲広がフェンス手前でキャッチ。事なきを得る。しかし、この小久保が「6番」に入っている、この打線は何なんだ? 7番・キャプラーもセンターフライに打ち取り、2アウトを取ったが、8番にいる清水に「得意の」チェンジアップ(120㎞)を流し打たれ、9番にいる阿部に「2-3」。2アウト、一・二塁のピンチ。しかし、ここで“魔球”チェンジアップ(124㎞)が冴え、空振り三振! ピンチを脱した。

【7回表】から、橋本に続く秘密兵器、左腕・中村泰広が上がるが、2失点を喫する。先頭の仁志を得意のスライダー(132㎞)で、ショートゴロに打ち取ったが、ショート鳥谷敬が悪送球! これをきっかけに、二岡にもスライダー(131㎞)をライトに流し打たれ、3番・高橋を歩かせ、ノーアウト満塁。4番・途中出場の後藤をセカンドゴロに打ち取ったものの、ダブルプレー不成立! 1点を献上し、続く矢野謙次にも悪い癖が出て、フォアボール。川中基嗣はスライダー(117㎞)で(見送り)三振に打ち取るが、ルーキー亀井義行に押し出しフォアボール!! 「6対3」。

 オープン戦の途中から“彗星”のように現れて、一躍「秘密兵器」と化した、中村泰だったが、この日の登板(結果)で総ては無に帰したか? それほどタイガース投手陣の「開幕一軍」争いは激しい。こんなときに<インフルエンザ>を発症している場合ではないぞ、江草仁貴と桟原将司! ライヴァルは脱落した(?)。果たして、中村泰の「運命」は……まだチャンスは与えられるか? 

<オープン戦>阪神vs.ヤクルト(12日・甲子園)

2005-03-14 13:00:11 | Pre-Season Game
 エース井川慶が、オープン戦に初登板・初先発。相手は「開幕戦」で対戦するスワローズ。1番・宮本慎也に初球、外角の速球(136㎞)を打たせて、ファウル。2球目、大きな緩いカーヴ(112㎞)が割れて、「1-1」。3球目、内角に速球(130㎞)を打たせて、ファウル。4球目、外角にチェンジアップ(116㎞)を配して、ファウル。5球目、外角の速球(140㎞)でファウル。6球目、外角にチェンジアップ(120㎞)で空振り三振! 球速は出ていないが、球が低めに集まっている。

 2番・青木宣親には初球(137㎞)ボールの後、2球目(134㎞)を打たせて、ピッチャーゴロ。依然として、球速は出ていない。3番「宿敵」岩村明憲には初球、内角(133㎞)を突いて、ストライク。2球目は外角(137㎞)に配して、2ストライク。3球目スライダー(116㎞)が落ちすぎて、4球目は外角高めのボール球(140㎞)でファウルを誘い、5球目は外角低めに力んで、ワンバウンド(137㎞)。6球目の内角チェンジアップ(119㎞)を狙われて、一塁線に際どくファウル。勝負が決したのは、7球目。外角に逃げるスライダー(123㎞)で空振り三振!

【2回表】4番アレックス・ラミレスには初球カーヴ(112㎞)で入って、2球目のスライダー(120㎞)はワンバウンド。3球目の外角チェンジアップ(121㎞)で空振りを取って、4球目に外角高めの速球(137㎞)でファウル。5球目は同じく速球(133㎞)で内角を突いて、サードゴロ。5番・古田敦也には、初球の速球(135㎞)で空振りを取り、2球目の外角速球(136㎞)を打たせて、ライトフライ。

 6番・鈴木健には初球、緩いカーヴ(112㎞)でファウル。2球目も同じ球(115㎞)で2ストライク。呆然と見送る鈴・健。3球目は一転、速球(136㎞)でウェストして、「2-1」。最後はスライダー(124㎞)で空振り三振! 見事なピッチング!! 【3回表】も下位打線からの攻撃を何の問題もなく、3者凡退に打ち取り、予定の3イニングスを投げ終えた。「開幕戦」に向けて、死角なし。試合中のインタヴューで「今年は…」と強調する井川。タイガースでのラストシーズンを「有終の美」で飾る気構え、なのだろう。

 2番手は「先発転向」の安藤優也。【4回表】のマウンドに立つ。1番・宮本への初球、142㎞の速球で空振り。球が「来ている」。2球目(144㎞)は高めに上ずり、3球目はスライダー(130㎞)が落ちすぎ、4球目は同じ球(127㎞)を打たせて、セカンドゴロ。2番「安全牌」青木(2年目)には初球、緩いカーヴ(105㎞)でストライク。2球目は一転、141㎞の速球で「2」ストライク。ピッチングを楽しんでいる風情、だ。3球目も内角高めの144㎞の速球で、フルスイングさせずに、空振り三振! 「格」の違いは明らか。3球勝負で仕留めた。3番・岩村には、外角・速球(138㎞)でストライクを取り、2球目のカーヴ(114㎞)を打たせて、ボテボテのファーストゴロ。

 大粒の雨が降りしきる中、【5回表】も3者凡退に打ち取り、【6回表】は先頭の新外国人アダム・リグスを「2-0」に追い込みながら、「強気に」内角を攻めて、デッドボール。スワローズ初めての走者。しかし、8番・土橋勝征に初球(スライダー)を打たせて、ショートゴロ、ダブルプレー成立。これで「ホッ」としたのか、9番・福川正和に「1-3」。5球目、ストライクを取りにいったド真ん中の速球(141㎞)を叩かれ、打球はレフトスタンドへ。スワローズの初ヒットがホームランで、先制点を許す。「0対1」。

 雨が止み、甲子園球場に陽射しが戻ってきた。マウンド上には、太陽。……“救世主”、現る。今度は、そんな風情、だ。【7回表】先頭の青木をフォーク(125㎞)で空振り三振! 丸山泰嗣を143㎞の高めの速球で空振り三振! 宮出隆自もフォーク(128㎞)で打ち取り、センターフライ。【7回裏】に途中出場、桜井広大に2試合連続のホームランが出て、「1対1」同点。桜井はこれで「開幕一軍」をグッと引き寄せただろう。赤星憲広にもタイムリーヒットが出て、「2対1」勝ち越し。

【8回表】【9回表】も太陽がピシャリと抑え込んで、この日、投げた3人、井川、安藤、太陽、の豪華リレー、この3人が開幕戦のスワローズ3連戦で先発することになるか? ヒット2本、ホームランの1点に抑え込まれた、スワローズの逆襲も怖い。タイガース打線も、先発の石堂克利に「5回を0封」された。3番アンディー・シーツに「当たり」が止まっているのが気になるが……。