阪神タイガースの長年の課題は1番打者、2番打者だった。赤星憲広(42歳)が(脊髄損傷で)若くして(2009年)球団を去り、赤松真人(36歳)は赤星の全盛期に(2005~2007年)タイガースに入り、人的補償で広島東洋カープに去った。鳥谷敬(37歳)の力が衰えてから、一層深刻となり、タイガースの得点力不足の遠因になっていたが、今シーズンの開幕戦は1番・木浪聖也(ドラフト3位)2番・近本光司(ドラフト1位)のルーキーコンビ。
「1対0」東京ヤクルトスワローズが1点リードで迎えた【6回裏】タイガースの攻撃。2-OUTランナーなしから1番・木浪がカウント「2-1」から4球目(144km)を流し打って、ショート強襲! ショートがグラブで弾いて、記録はエラー。どう見ても、ヒット性の当たりだったが、「グラブに当てたら、エラー」「グラブに当てなかったら、ヒット」という前例踏襲、マニュアルを順守する公式記録員。公式記録員って高度な野球知識が求められる職業なのだが。メジャーリーグでは一旦出した公式記録も後になってから、あっさり訂正する。公式記録員無謬主義という変な日本プロ野球。
24歳の若者、木浪もスコアボードの「E」を見て、一塁ベース上で口を尖らせていたが、そんな木浪を癒す、2番・近本の初球(128km)を打った、右中間を深々と破るタイムリースリーベース! 「1対1」同点! ルーキーコンビで試合を振り出しに戻した。そして、延長【11回裏】……
阪神・矢野監督、虎初の新監督開幕サヨナラ勝ち「一生忘れない1勝」(SANSPO.COM)