「8対5」阪神タイガースが3点リードで迎えた【6回裏】広島東洋カープの攻撃。マウンドには(タイガースの)2番手、松田遼馬(23歳)が上がった。先頭打者(安部友裕)に初球(146km)外角高めに大きく外れるボール。この1球で球審に「荒れ球」「コントロールの悪い投手」という印象がインプットされたのかもしれない。2球目(140km)ど真ん中にストライクの後、3球目(136km)4球目(135km)が(低めに高めに)大きく外れて、カウント「3-1」。5球目(138km)は左打者の内側に際どい球だったが、判定は「ボール」(四球)。ガッカリする松田。
代打・會澤翼(28歳)に初球(140km)外角に何故か「ボール」。腑に落ちない顔で捕手からの返球を受ける松田。2球目も外角低めに「ボール」。捕手からの返球を右足を引きながら受ける松田。明らかに納得がいっていない。3球目(140km)は外角高めに浮いたが(なぜか)「ストライク」。4球目(138km)は外角低めに決まったが(なぜか)「ボール」。
今度は口を尖がらせて、捕手からの返球を受けた松田。5球目(137km)は外角低めだったが(なぜか)「ストライク」で(一塁走者が盗塁)カウントは「3-2」。6球目(131km)7球目(134km)8球目(131km)ファウルの後、9球目(137km)の高めに浮いた球を痛打され、センター前にタイムリーヒット!
ここで降板、松田……何しに出てきたのか? 俯いてマウンドを降りていく。勝ちゲームで使えないことがハッキリした。勝ちゲームで使えないなら、一軍に置いておく意味がないと思うが……。しかし、この試合の球審の「今日は広島に勝たせる」という強い意思を感じた。この試合の球審=杉本大成(20年目)。札付きの審判だ。この男の信念は(「8対7」1点差の)【7回裏】1-OUT満塁の場面でも存分に発揮される。
プロ野球ワーストタイの乱戦に香田コーチは「判定?それは言えない」(デイリースポーツ)
プロ野球タイ記録26四球 球審判定に…梅野が複雑な心境(デイリースポーツ)