今春のキャンプ中継を見ていた時、イチバン目を引いた選手。このまま開幕スタメン(1番センター)で起用すればいいのに、と思ったが、そんな思い切った起用はできない(しない)のが金本阪神の特徴。今頃、一軍に上げたら、この活躍。10月3日のマツダスタジアムで(1回表)プロ初ヒットを記録し、5打数2安打。4日と5日にも1本づつ放ち、そして昨日(6日)【5回裏】にライトフェンスに達する三塁打! 「3対3」同点に追いつかれた延長【10回裏】には2-OUT満塁のチャンスで打席に立ち、対左投手にカウント「1-2」に追い込まれながら、4球目を打って一二塁間を破る鮮やかなライト前ヒット! プロ初打点がサヨナラヒット! 出迎えた監督に頭を抱えられていたが、誰もが“あのシーン”を思い起こしたことだろう。背番号「53」は伊達ではない、島田海吏(ドラフト4位)。
今年の阪神タイガースは誰を1番にするのか? それが明確な課題だったのに、キャンプ中からその答えが全く提示されなかった。オープン戦中に突然、監督が「鳥谷を1番にする」とか言い出したり……結局、高山俊(2015年ドラフト1位)が選択されて、あの体たらく。名前と過去の実績で選手を起用する金本阪神。その弊害をもろに受け、ずっとファームで寝かされてきた島田だが、一軍に上がった途端のこの大活躍。実力派、実戦向きであることを証明した。何よりも、高山や伊藤隼太(2011年ドラフト1位)のように、タイミングの取り方で四苦八苦しないのが良い。バットがスムーズに出る。赤星憲広を継ぐ男……
ドラ4島田 サヨナラ打 プロ初打点で連敗阻止 初お立ち台(デイリースポーツ)