昨年のドラフト会議。阪神タイガースの2巡目(2位指名)。2番目の選択だったのに、読み上げられた名前は「小幡竜平 内野手 延岡学園」。その瞬間、会場は静まり返ったのをよく憶えている。2巡目にはまだ東妻勇輔や梅津晃大や野村佑希や渡邉勇太朗が残っていたのに、無名の高校生の内野手。正直、気は確かかと思ったが……
その小幡竜平。昨年春(選抜)の甲子園(第90回)には出場していて、CS【GAORA】の『センバツプレイバック』で見たが、国学院栃木との2回戦、1回裏2アウト二塁のチャンスで打席に入って、2球目(114km)を打って、センター前ヒット! 4番打者の重責を果たす同点のタイムリーヒット!
第2打席は三振、第3打席はセンターフライに倒れ、迎えた第4打席。1アウト一塁で打席に入り、カウント「2-2」から左腕投手の外角球を見逃し三振! 球審が栃木県出身だったのだろう? そんな判定だった。これが最後の甲子園になった。ここで敗れることによって、無名のまま甲子園を去ることによって、タイガースは2位指名というサプライズを演出して見せた。あとは本人がその球団の期待に応えることができるか否か、だ。
阪神木浪の開幕1軍内定!矢野監督「外す理由ない」(日刊スポーツ)