活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

『あわ雪』と食品包材印刷

2011-12-27 10:34:12 | 活版印刷のふるさと紀行
 名古屋は雪が積っているというメールに、オマケがついていました。貴君の
ブログに揚げまんじゅうや蒸し羊羹とあったが、肝心のモノを忘れていませんか
という指摘でした。「そら、君がよく、みやげに持って来たアレだよ」と。

 忘れていたわけではありません。岡崎の『あわ雪』という鶏卵の白身を主材料
にした見た目、羊羹状の淡白な甘味のお菓子です。父が抹茶のときに愛用してい
ました。最近は東京でもデパートの地方銘菓のコーナーで買えるので、距離が縮
まってときどき、デザートにしたり人に贈ったりしています。

 ところで、私は名古屋で食品の包材印刷にはじめて出会いました。とくにフィ
ルムにグラビアで印刷する袋モノの印刷は初見でした。デザイン段階でエアブラシ
を使って彩色することさえ知らなかったので物珍しく思ったものです。
 また、食品の個包装のパッケージでは何回も白箱の試作を繰り返して設計を詰め
ていく印刷以前の段階のあることを知りました。
 パンやウイロやゼリーやせんべいのような菓子類から味噌やたくわん、酒や牛乳
カートンのようなものまで名古屋は実に食品の包材のデザインから印刷まで品種や
印刷加工の幅の広い土地柄でした。

 土地柄といえば、陶器や木製品のカタログづくりの多いのも名古屋です。もち
ろんオフセットですが、撮影からはじまって、校正刷、本刷りと「質感」と「色
あい」の再現に格闘しながら「印刷」の厳しさを痛感した次第です。

 そういえば、岡崎に『五万石』というお菓子がありましたが、最近、見かけない
気がします。
コメント
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