ギンザ・グラフィック・ギャラリーの5月展、第333回企画展を見ました。毎月の企画展を見慣れた目にはこれがいつもグラフィックデザインのカラフルな世界が美を競う同じスペースなのかと異空間に迷い込んだのが第一印象でした。
phono/guraphと大きな文字のタイトルがあり、その下にsounnd,letters,graphicsと続くインフォメーション・リーフを手にしたときから「いつもと違うぞ」とは思っていましたが、まさにGGG始まって以来の異色の展示でした。
多分、いちばんの企画首謀者?と思われる藤本由紀夫氏によると、メディアが大きく変わる時代にあって私たちはみんなでどのようなメディアでどのようの表現がなされるのか、出展アーチストにそれぞれ考えていただき、その作品をみながら来館者のみなさんにもいっしょに考えてもらうのがねらいということでした。
とくに「活字」と「音」についてが今回のメインテーマで興味深い展示にひきこまれました。《もしもエジソンがグーテンベルクより早くうまれていたならば、書物は音の記録物として流通していたかもしれない》といい、エジソンが発明した蓄音機phonographは今、photographと同じように扱えるゆえに、文字と音は新しいかかわりを必要としているとは藤本氏のことば。
ならば、電子メディアはいかがのものでしょうか。とにかく、銀座まで足を伸ばして、展示を見てご意見をお聞かせください。