活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

あたらしい印刷をめざすカレッジを

2013-02-19 22:27:25 | Weblog

 駿河台界わいのことを書いたら友人から須田町や岩本町はとりあげないのかといわれてしまいました。たしかにそうですが、それはまたにします。

 と、ここまで書いたらテレビが神田の「藪そば」の火事の実況を始めたではありませんか。ちょっとショックです。「蕎麦せいろいちまーい」などと注文を通す女の人の声が耳に残っていますが、明治13年創業の、これぞ名代の蕎麦屋という感じのあの店が燃えてしまうとは残念です。

 さて、私の手の届くところに置いているのが『印刷雑誌とその時代』という800ページもある本です。サブタイトルに実況・印刷の近現代史とありますが、明治24年の創刊から大正7年の再創刊を経て平成の今日までつねに印刷の今を見つめ続けたという『印刷雑誌』から興味深い記事を拾い上げたのが内容です。

 硬軟いろいろの記事があって拾い読みするのが楽しい本です。きょう読んだのは印刷教育に関連するところでした。古くは近代印刷の黎明期に秀英舎(大日本印刷)や博文館印刷(共同印刷)が働きながら印刷を学べる企業内学校がありました。

 私は思うのですが、印刷産業がIT化に伴って大きく舵を切り替え、「印刷」そのものがこれからどのような道を辿るかわからない今、印刷企業なり、産業連合会なりが、独自のカレッジをつくるべきではないかと。大学や高専で学んで来た学生を採用して印刷産業に適合させるのではなくて、みずからの手で変革期の印刷を支える人材養成をすべきときだと思うのですが。

 

 

  


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