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2019.11.17 『鬼首山』(641m)  HiromiのR.F.トレーニング

 

 

 日曜日の天気予報は午前中いっぱい雪模様と告げていたので、

慣れ親しんだ夕張の『鬼首山』で、

Hiromiのルートファインディング訓練をすることにした。

積雪期にスノーシューで何度も登っているので、

勘に従ってルートを切り開けるだろうと予想し、

私は一切口を出さないことに決めていた。

ところが・・・

 土曜の夜は夕張市沼ノ沢の夕張川そばで車中泊した。

シュラフをまだ3シーズン用から冬用に替えていなかったので、

-2℃の外気温のもとでは寒くてよく眠れなかった。

日曜の朝起きるとHiromiも同じことを言っていた。

どうも貧乏性なもんだから、

冬用のシュラフを早々と使用するのがもったいなくてねえ。

それでももう寝ていられないので替えた。

 日曜の朝、車外は吹雪だ。

その光景を目にすると、

外に出るのがおっくうでたまらない。

山登りなんかやめて帰途につけたなら、

どんなに楽だろうと考えるが、

それでもやめられないのが身体に染み付いた性分だ。

だらだらと準備をし、

7時20分、田んぼ脇の駐車スペースをスタートした。

田んぼの中の一本道を歩いて樹林帯に入る。

最初はカラマツ林だ。

そこでHiromiにルートファインディングをしながら、

自らの勘を働かせて頂上を目指すよう指示した。

ところが最初からなんか変・・・

頂上方向を右手にして麓を歩いてゆく、登らずに。

絶対に口出ししないつもりが、

 

このままではどんどん遠ざかってしまうと、

しょっぱなから口を出してしまった。

「おい、頂上はどっちよ?」と声をかけると、


「あっち」と言って指を差す方は間違っていない。

だったら何故そっちに行くの~?

とりあえず方向を修正して、

もう絶対に何も言わないぞ!

と決めたとたん、今度は反対方向に進む。

「おいおい、そっちに行ったら深い笹の中だ」。

下から見上げる起伏のある斜面には、

笹がほとんどついていないところが見受けられる。

それを狙わなきゃだめだ。

なんか心細くなってきた私、「おうちかえりたい」

 再度方向を修正したあとは黙ってあとをついて登った。

するとHiromiはどうも右方向に進む癖があることを知った。

また、わざわざ面倒な地形を選んで登って行く。

そして時々立ち止まり、進路を見極めようとしている。

それが終いには「この山広くてさっぱりわからんわぁ!」

と言ってのけた途端、

Hiromiの前にピンクテープが現れた。

これにはHiromiもすぐに食いついた。

もうルートファインディングなぞどうでも良くなり、

 ひたすらピンクテープを追って行く。
 

それがまた新しいテープで、

細かい間隔で次々に現れる。

その新しいテープは沢筋から上がってきて、

急斜面に取り付いていたので、

おそらく先月この山に登ったOgino君(道北ヤブ山日記)のものであろうと推測する。

しかし、ピンクテープで進路は助けられたものの、

笹はそこそこ深い。

そして辺りは吹雪いたり曇ったり。

深い笹原を抜けると急登で稜線に上がる。

あとは背丈の低い笹の稜線歩きで頂上に至った。

 下山だが、ここで私がミスをした。

稜線からいつもの私のルートを下るつもりが右に寄りすぎて、

予定した樹林帯の出口から700mほど南に出てしまった。

Hiromiの右寄り癖が乗り移ったか?

自らの脳内GPSに従って歩いているが、

久しぶりにその脳内GPSの調子が悪かった。

まあ、降り立ったところで見慣れない風景を目にし、

それがまた新鮮ではあったのだが。

夕張川の川岸を歩いて駐車地に戻った。

 夕方いつもの「サイゼリヤ」にToshiがやってきて、

久しぶりにあれやこれやと、

バカっ話しに花が咲いた楽しい夜だった。

 

 

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