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2022.2.5 『三角山』(夕張・770m)  長い冬季通行止め道々を歩く

 夕張市と岩見沢市を結ぶ道々38号線は、

通称「夕張~岩見沢線」と呼ばれている。

この道々は『三角山』(770m)の頂上基部を、

かすめるように通されており、

「万字峠」の岩見沢側は、

山の急斜面を削り取って開削されたため、

雪崩斜面が続く。

それで例年冬季は夕張市福住の、

「夕張神社」前と、

栗沢町万字二見町の間で通行止めとされている。

舗装された広い道々が通行止めとなり、

その上を歩くのが面白く、

夕張側からは数回登った。

しかしこれを万字側からは、

一度も登ったことがなかったので、

この度Hiromiと登ってみることにした。

折よくHiromiがスキー、スキーと言っているので、

それも都合がいい。

 今朝Hiromiを拾って、

栗沢町万字二見町に向かった。

この朝までにまた新たな降雪があったが、

既に除雪車が走り回って、

新雪の処理が終わっていた。

万字二見町の道々除雪終点のすぐ手前に、

広く除雪されたところがある。

これを駐車地として、

8時30分、スキーでスタートした。

すぐに雪に埋もれた通行止めゲートを越えた。

雪が深い!

予想していたこととは言え、

なかなか厳しいノルマだ。

しかし今日もHiromiが積極的に前に出て、

ラッセルを買って出てくれた。

そして私も交代して前に出るのだが、

すぐにHiromiが、

「いつでも交代するから!」

何とも頼もしい限りだ。

 辺りの雪景色は素晴らしく、

気持ちよく歩を進めるが、

同時に下山時の滑りが気になる。

思いのほか道路の斜度が緩く、

深い新雪の中で滑ることができるのだろうか?

せめて自動運転は期待したいところだが、

なかなか難しそうだ。

そんなことを考えながら歩いていると、

後方からエンジン音が聞こえてきた。

振り返るとスノーモビルだ。

駐車地から約3kmの地点だった。

若者が2人二台のスノーモビルで、

我々を追い越して行った。

通常なら山の中でスノーモビルと出会うのは気が重いが、

ここはアスファルトの道々上。

しかも難儀している深雪の上に、

キャタピラ痕を残してくれるのは、

誠にありがたかった。

二人が走り去った後、

早速キャタピラ痕に乗っかった。

すると深雪に動きが鈍かったHiromiに火が付いた!

エンジンの回転数を上げ、

グイグイ歩を進めていく。

おかげでHiromiとの間隔が、

だんだん広がっていく。

 道々はいくつものカーブを繰り返し、

長い直線部分もありで、

とにかく長い。

夕張側からなら大きく蛇行する道々を、

ショートカットできる部分がある。

しかしこちら側は、

どこも雪崩防止柵が備えられた、

崖状面ばかりで、

ショートカットできそうなところは見当たらない。

 長い道々を6km歩き、

11時05分、頂上基部の取り付き点。

ここで道々を離れてゆるやかな斜面に取り付いた。

頂上までは500mほどか?

広葉樹と細い白樺の中を登っていく。

やはり雪が深く前を行くHiromiが苦労する。

晴れていた空は次第に雲に覆われ、

この頃になると雪が降り出した。

降られる前に下山したかったのだが・・・

 11時35分、『三角山』(一等三角点:夕張炭山)

ここで簡単な昼食とした。

するとどういうわけか上空に青空が現れ、

それがみるみる広がっていった。

やはり青空はいいねえ!

昼食後深い雪の中を滑りだす。

斜度が緩く登路のトレースを外すと、

スピードが落ちて止まってしまう。

しかし辺りの雪景色が素晴らしい!

そして林道に下り立ったHiromiが、

「面白い!」

チョー低速で止まりそうな滑りのどこがーっ!?

その後の林道がまた、

登りで危惧した通り、

斜度が緩くて滑らない。

自動運転の場面なんかいくらもなかった。

スキーをウォークモードに切り替えて、

クロスカントリースキー風に滑らせるのがやっとだった。

なんか辛くて早く下りてしまいたくて、

ただひたすら漕いで、

スキーを交互に滑らせて・・・

 13時30分、駐車地。

最後まで元気いっぱいだったHiromiが言った。

「やっぱりスキーは速いっしょーっ!」

全然速くねえし・・・

それでもHiromiは、

「今日も楽しい山行だった」と言う。

実にポジティブ!

よかったねえ・・・

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