acc-j茨城 山岳会日記

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武尊・薄根川川場谷(中退)

2018年08月01日 10時09分51秒 | 山行速報(沢)

2018/7/26 武尊・薄根川川場谷(中退)


桐の木平キャンプ場、Freeスペ-スに駐車。
本来その奥、有料スペ-スの方から入渓すべきだったのは後からわかったこと。

二カ所あるキャンプ場を取り違え、沢音の方へと下るとダム湖。

よくわからないまま遡行することしばし。
大層立派なキャンプ場。ここが本来の入渓点。
ここまで林道を詰めるべきだったのだが、まぁ良しとしよう。

というのも、この酷暑の中にあって沢の世界は涼冷な風が流れる。
今年の暑さに沢登は最高のシチュエ-ション。
川場谷を選んだのは、日差しを遮る森があること。
それを実感もしていたからだ。

もちろん沢の泊付となれば、ナメだの、草原だの、肴だの。
期待も膨らむわけだ。

しかしながら、、、

「いろいろ思わしくないので、中退しました。」

一体何があったというのか。
その顛末はこうだ。


奥のキャンプ場をすぎると、釣りの2人組に出逢う。
話をすると、そう奥までは入らないらしい。
こちらとて、下部の水線や滝場にはあまり興味もないので、獅子の牢あたりまではできる限り水線を外していくこととして、先行させていただく。

まぁそれよか、この涼しさたるや実にケシカラン(歓)。

ウナギの寝床は傍らを行く。
平滑はペタペタと。流れと風に吹かれてキモチイイ。
獅子の牢は暗澹たる雰囲気だが深さはなく容易。

さてここからは第二ステ-ジ。
遠慮なく水線を遡る。
滝は決して困難ではなく、登ったり小さく巻いたり。

ついでに竿を出してみるも、アタリはない。


12時を過ぎたあたりで上流には低い雲が垂れ始めた。


ここで、想像してしまったんだな。
その先のことを。

釣果なし→天候の下り坂→残念な幕営→追い打ちをかける密ヤブコギ→長い下山→ダメ押しの車回収(約6.5km)=確実に辛い明日の行程。


今のこの居心地の良さを辛い想い出に変えたくはなかった。
快適なはずの沢旅が一転、恐怖の底となったのだ。

そしてまたも想像してしまう。

ここで中退→下山する→花咲の湯に入る→地元のス-パ-で旨いもん買う→缶酎ハイで一杯やる→ほろ酔いで寝る=確実に幸せ。

どっちがいいか、なんて愚問だ。

もはや未練はない。
むしろ、明日天気が良ければ近くの沢に入ろう。
そう誓って、「確実に幸せな選択」へと一歩踏み出す。

 

---つづく---

 sak