・ 期間
2020年1月1日~1月3日
・メンバー
sasa、S田
・ 交通手段
自家用車 新穂高温泉登山者用駐車場利用(冬季無料)
・ コースタイム
1月1日
行動時間:8時間50分
7:10新穂高温泉(1090m)-8:50穂高平小屋-9:30西尾根取り付き-12:40 P1946-16:10 P2343
1月2日
行動時間:10時間40分
6:30 P2343-7:50第1岩峰-12:30第2岩峰-14:15西穂高岳(2908m)-15:40ピラミッドピーク-17:10西穂山荘(2367m)
1月3日
行動時間:1時間25分
9:45西穂山荘(2367m)-11:10新穂高ロープウェイ西穂高口(2156m)
・ 記録
1月1日
天気:晴れ昼前から雪
7:10新穂高温泉を出発。
天気が良く、遠くには真っ白な稜線が見えた。
右俣林道には雪が少なく、わかんをおいていく話が出たほどだった。
穂高平小屋からは、トレースが西尾根方向へ続いており、柵で囲まれた中を進んでいく。
尾根末端の取り付きには赤布があり、ここで有刺鉄線をくぐって柵の外へ出た。
尾根の取り付きから斜面を登っていくと、赤布が所々にある。
県警のヘリコプターがしばらく飛んでいた。稜線と高山市方面へ何度も往復しているが、誰か遭難したのかもしれない。
下山後ニュースを見たら、西穂高岳頂上の遺体を搬送していたみたいだ。
いつの間にか雪が降り始め、風も吹いてきた。
トレースはP1946辺りまで残っていたが、前日の降雪でだいぶ埋まっていた。
P1946を過ぎたあたりから雪が深くなり膝上ラッセルになったので、わかんに切り替える。
小ピークをいくつか超えP2343を過ぎたコル付近にテントを設営した。
夕食の内容はペミカンシチュー。
ペミカンは今回初めて作ってみたが、上手くできたようだ。
バターを使ってみたら、思っていたよりあっさりしていて食べやすいシチューになった。
1月2日
天気:曇りのち風雪
朝3:30起床。
お茶を飲み、朝食を食べて目を覚ます。
アイゼンをつけて出発する。コルから先は急登になるが、前日にトレースを作ったおかげで楽に登れた。
第1岩峰
基部を左へ回り込むが、雪深く体力を消耗するので、登れそうな所から木登りで登った。
尾根上に出ると樹林帯から雪稜の登りになる。
樹林帯を抜ければ、雪が締まって歩きやすくなることを期待したが、相変わらずラッセルが続く。
表層の軽い雪をかき分け、膝で足場を固めながら登った。
奥穂高方面の眺めが素晴らしい。
ジャンクションピークは、急斜面のトラバースで通過。コルの先には第2岩峰が見える。
第2岩峰右側にフィックスロープがあるので、ロープの必要性はあまり感じなかった。
その先は急な雪壁で、下から雪が吹きあがってくる。
風が強いためか、表面が固くなり歩きやすいところもあったが、長くは続かなかった。
頂上直下の岩峰は右へ回り込み急な雪壁を登った。ここにもフィックスロープがある。
最後の登りは山頂の標識を眺めつつ登っていく。
西穂高岳山頂の標柱には大きなエビのしっぽが付いていた。
スマホで数枚写真を撮ると寒さで電源が落ちてしまう。
西穂山荘まで常に強い風と雪にさらされて、指先や鼻が痛い。
独標からの下りは急であり、慎重に後ろ向きで下った。
西穂山荘に到着すると、暗くなるのに追われながらテントを設営。
この日のテン場はテントが10張くらい。
1日目、2日目も西穂山荘に着くまで他のパーティに会うことはなく、ロープも使用することはなかった。
夕食はペミカンカレー。
1月3日
天気: 雪
朝食はペミカン豚汁。
バターベースのペミカンを使うと豚汁が豚汁ではない別の料理のようだ。
夜中降り続いた雪で埋もれたテント達。
西穂山荘を出発した時、丸山・独標方面へ向かう人の列が見えた。
ロープウェイ方面はトレースがしっかりしていて、楽だが案外長く感じる。
ロープウェイ駅に着くと観光客で賑わっていた。
今年も正月に北アルプスにいて、ルートを登り切ることができて満足だ。
補足:ペミカンレシピ
材料(例)
ラード(またはバター)100~200g、豚バラ肉 200g、じゃがいも 2個、玉ねぎ 1個
ニンジン 1/2本、ごぼう 10センチ、油揚げ 1/2枚、塩・こしょう 適量
作り方
各食材を炒めたり、茹でたり、レンジでチンする。
すべての食材をフライパンに入れてラード(またはバター)を投入する。
少し煮詰めてできあがり。
冷めたらジップロックに詰める。
包装は二重にする。
保存は冷蔵庫。
備考
玉ねぎ、じゃがいもは火を通し過ぎると溶けるので、大きめにする。
豚バラ肉の脂多めが寒い冬に合う。
主に夕食で使用し、他にアルファ化米等が必要になる。
ペミカン以外に白菜や長ネギを持っていくのもあり。
(S田)