acc-j茨城 山岳会日記

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大井川西俣~小西俣~内無沢~高山裏~荒川三山

2014年09月22日 01時09分01秒 | 山行速報(登山・ハイキング)
2014/9/12(金)~15(月) 3泊4日 単独
【日程】
1日目:9/12(金) 晴
 畑薙臨時駐車場<送迎バス>椹島→二軒小屋→大井川西俣→慣合手前(幕営)
2日目:9/13(土) 晴
 慣合手前→慣合→小西俣→内無沢→二俣手前(幕営)
3日目:9/14(日) 晴のち曇
 内無沢二俣→高山裏避難小屋下の水場→高山裏避難小屋→荒川前岳→荒川中岳(避難小屋泊)
4日目:9/15(月) 晴
 荒川中岳→悪沢岳→千枚岳→椹島

【装備】
一般幕営装備(シュラフは春夏用)、水遊び用ゴム底靴、沢スパッツ、8mm20m

【1日目】
0650畑薙臨時P<東海フォレスト送迎バス>0740椹島0800→1105二軒小屋→1135東俣西俣出合→1155二軒小屋発電所→1230悪沢出合→1355蛇抜沢出合→1445新蛇抜沢出合→1530慣合手前
連休前日の平日にもかかわらず、畑薙臨時駐車場バス停には早くからザック行列が並ぶ。朝7時に臨時便が出て1台目に乗車。
椹島発、二軒小屋へ向けて林道を歩く。意外と花も残っていて、清々しい空気の中、3時間の林道歩き。
二軒小屋を過ぎてトンネルを抜け、大井川東俣西俣出合。西俣方面へ入る。二軒小屋発電所の脇を通り、新しい林道を悪沢出合の先まで辿る。途中で蝙蝠尾根の激しい崩落が道路を塞いでいた。 悪沢出合の先の新しい林道終点広場から先は右岸に残る昔の林道をたどる。1箇所だけ河原に降りるがそれ以外は林道や高巻を行くことができる。蛇抜沢から先は河原よりも一段高い位置の林道沿いにテント適地が多い。
慣合手前のテント適地にて幕営。夜中に不気味な鹿の声とダム放水のアナウンスに何度も目がさめた。
椹島
左の西俣方面へ
右岸の昔の林道
新蛇抜沢出合
ここに幕営

【2日目】
0515慣合手前→0545慣合→0635西小石沢出合→0930瀬戸沢出合→1020魚無沢出合→1315黄蓮沢出合→1530内無沢二俣
幕営地発。慣合へ。ダム放水により上流部の水位が下がっていた。堰堤右岸側の鉄の橋から河原に降りる。上流部に向かって右方向が中俣・北俣尾根方面、左方向が小西俣。左の小西俣へ入る。
小西俣は左岸沿いに踏み跡と黄色テープ(時々ピンク)がかなり奥まで続いている。滝はなく、渡渉と河原歩きの繰り返し、時々高巻、という感じで進む。高巻がかなり高い位置についていて、しかも崩落で寸断されている箇所もあり、あとから思えば水線沿いに行ったほうがよかったかも、というところも・・・渡渉は最高で股下程度。魚無沢出合から先は倒木が増える。
黄蓮沢出合の右俣(内無沢本流)に鉄砲堰の跡がある。昭和40年代に終焉を迎えた伐木搬出の遺産だそうだ。役目を終えた後も自分の人生とほぼ同じ年月ここで静かに余生を送っていると思うと感慨深い。
事前の情報検索で得た内無沢二俣のテント適地をみつけ、幕営。
慣合の堰堤
右:中俣 左:小西俣
上岳沢と瀬戸沢の中間地点の危険な高巻
良い雰囲気です
鉄砲堰
内無沢二俣にて幕営

【3日目】
0535内無沢二俣→0645トラバース→0845高山裏水場(小屋下)0910→0935高山裏避難小屋→1015高山裏水場(登山道沿)1035→1145カール底ケルン→1430荒川カール上部→1520荒川前岳→1550荒川中岳避難小屋
内無沢の最後の二俣の右俣を行くとそのまま高山裏避難小屋下の水場に出る予定が、ごく手前の右手の枝沢を右俣と勘違いして登ってしまう。ここは高山裏避難小屋北側の2503Pからの崩れに水流が出ている枝沢で、半分ほど登った時点で間違いに気づく(幕営地ではGPSが衛星捕捉せず、GPS上での確認はできなかった)。結構な斜度のザレで戻るも登るも危険と判断し、樹林帯のヤブ漕ぎトラバースで対処。沢の入り口で地形図にコンパスを当てるべきであったと猛省。
なんとか高山裏避難小屋下の水場に出た。ひとやすみして無人解放中の高山裏避難小屋へ上がり、一般道合流。
登山道沿いの水場で3L汲み、荒川カールへ。ヤブ漕ぎで体力消耗したらしくまったくペースが上がらない中、紅葉のはじまったカールを黙々と登る。午後になりガスに覆われ残念ながら展望を楽しむことはできなかった。
カール上部から荒川前岳までは一般道ながら荒川大崩落地沿いのやや危険な道の通過となる。ガスに巻かれたまま荒川中岳避難小屋に到着。今月末まで営業中の避難小屋は約10名の登山客で、話の面白い小屋番さんと共に適度な酒と話で楽しい時間を過ごすことができた。
右俣と勘違いした枝沢
正しい二俣はこっち
高山裏避難小屋下の水場
紅葉のはじまった荒川カール
荒川中岳避難小屋

【4日目】
0400荒川中岳避難小屋→0535悪沢岳0545→0620丸山→0710千枚岳→0755千枚小屋0805→0930蕨段→1000清水平→1100小石下→1200鉄塔→1300千枚岳登山口→1320椹島
真っ暗な中、避難小屋発。一旦鞍部まで降り、悪沢岳への登りにかかる。徐々に夜が明け、悪沢岳の向こう側から登る太陽で周囲がピンク色に染まっていく。なんとか日の出に間に合った。雲海に浮かぶ富士山の左からオレンジ色の太陽が昇り周囲を照らす。山に来てよかったと思う瞬間。
本日長丁場のため早々に下山にかかる。丸山周辺は穏やかな稜線にハイマツの緑と草紅葉のコントラストが美しい。丸山~千枚岳間は南斜面が素晴らしいお花畑で、この時期でもたくさんの花が咲き誇っており、イワヒバリの集団が戯れていて和む。
千枚岳を過ぎると急激に標高を落とし樹林帯に入る。少し行くと千枚小屋。ここからは我慢の降りが続く。日頃のトレーニング不足とヤブ漕ぎが祟って足はもうヘロヘロ、最後の鉄塔高巻で理不尽な登山道に悪態をつきながら必死に降り、なんとか椹島発の最終便に間に合った。
9/15の日の出
悪沢岳山頂
朝日に輝く赤石岳
草紅葉の丸山周辺
イワヒバリ団体
南ア固有種タカネビランジ

【感想】
以前より、リニア工事がはじまるまえに西俣を詰めてみたいと思っていた。7月の下見で感触をつかみ、迎えた夏休みは大雨で撃沈、9月連休の好天を狙い、ようやく実現した。初歩的なミスもあったが、以前からの願いが叶う山行が実現でき嬉しい。これからも南ア南部を歩きつくしたい。

by ebi


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