acc-j茨城 山岳会日記

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山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

西上州 表妙義縦走

2018年11月19日 22時55分56秒 | 山行速報(登山・ハイキング)

2018/11/18(日) 天気:まずまず晴れ

メンバー:szt(CL),wat(SL),yuka

装備:8.6mm×50mロープ,登攀具一式.

6:38妙義神社下無料駐車場→7:29大の字→8:51大のぞき→9:55相馬岳→11:24堀切→12:25鷹戻しの頭基部→14:17エスケープ分岐→14:47中間道→15:40東屋→17:00基点P

 

 直前の集会でwatさんの山行参加が決まり,行先はリハビリ&練習山行として入会したてのyukaさんが夏に敗退した表妙義縦走に決定.前夜つくばを出て基点Pとなる無料駐車場から,登攀具を身に着けて6:30過ぎに駐車場を出発.

妙義神社の参道.ここに来るのは個人的には4年ぶりのはず.

我々が停めた駐車場にはほかのハイカーの車は1台.しかし大の字にむかう登山道にはすぐに3~4パーティとすれ違う.日曜日だけあって難所の多い破線ルートとはいえこの人気ぶり.皆さん好きですねぇ.

新入会のyukaさん,前回は雨上がりの8月頃にやってきて,大の字辺りで岩の滑り具合に身の危険を感じて引き返したとか.確かに大の字手前の鎖場は,多くのハイカーに踏まれて磨かれている.前日当日と好天の11月でもこの滑り具合.その判断は賢明では?それにしても暑い盛りの8月頃に標高のそう高くないここいら辺にやってくるとは,,山に対する情熱,体力には頭が下がる思いです.

大の字手前の鎖場.確かに滑りますな.

個人的に今回とは反対向きに表妙義縦走はしているが,前回は大の字周辺が通行止めだったので大の字は通っていない.ということでもちろんちょっとコースを外れて大の字見物をする.

念願の大の字撮影.これより引いた画を撮ろうとするとあの世へ旅立ってしまいます..

これから向かう先を睨みつける?2人.頼もしい背中だ

ふと考えてみるとこの日のメンバー構成は,男子1人女子2人.私の記憶が確かなら,この男女比率の山パーティは3年ぶり?よくよく考えると女子に囲まれる会山行って初めてでは??

大の字で一息つき進んでいくと奥の院に到着.ルンゼ状の地形な上にどでかいヒノキがぶっ立っているから雰囲気が薄暗い.鎖も打たれていていよいよ表妙義の縦走が本格的に始まる予感である.

奥の院の鎖場.最後のトラバースは油断しないでね.

奥の院の鎖場を通過し登山道を登っていって,ふと見上げるとwatさんがリッジ状の岩に取付いている.一見すると青空をバックに飛んでいるかのよう.すかさず記録係は撮影を試みる.なんでもここの名前はビビリ岩だとか.

ビビリ岩にて.どう見てもクライマーの血が騒いでいますな.

ご丁寧に表札が.そして控えめなるピースサイン.

このビビリ岩からは裏妙義がよく見える.そう遠くない日に裏妙義にも行く予定.

ちょっと登ると今度は背びれ岩.ここも鎖はあるが高度感はなかなかなもの.中間道側はスッパリと切れ落ちておりそんな景色を覗き込むとすこーし身が引き締まる.

背びれ岩を登るyukaさん.画になりますぞ.

ほどなく進むと大のぞきに到着.ここまでの途中で稜線上を歩くが,穏やかな天候に恵まれ岩は乾いているし風もないしで順調に進んできた.

大のぞき.画になる岩壁だ.

大のぞきを過ぎると,しばらく鎖場の下降が続く.下部などは岩が完全に磨かれている.

下部滑り台状の鎖場?岩はなかなか磨かれておりました.

鎖場の下降を慎重に通過.天狗岩を過ぎタルワキ沢のコルに到着したところで小休止.ここで私は以前来た時との合わせ技で表妙義の縦走をひっそりとコンプリート.できることなら1日で縦走をコンプリートしてみたいので,さらに先へと進んでいく.タルノキ沢のコルからほどなくして相馬岳に到着.ここからの眺めはよく覚えている.休憩をとっているパーティが多かったが,我々は記念撮影を簡単に済ませて先を急ぐ.

相馬岳より中ノ岳方面.カラリとしたいい天気.

相馬岳を過ぎると裏妙義側を回り込むようにしてやがて茨(バラ)尾根へ.途中ガレた下りがあったり,渋滞しかける鎖場があったり,登山道がやや不明瞭となったりと気を使う.それでも入山者が多いこともあって迷うようなことはなし.

国民宿舎分岐の後の鎖場.フリクションはいいので落ち着けば大丈夫.

茨(バラ)尾根のピーク手前,藪状のやや急な登り.

急な登りを越えると茨(バラ)尾根のピークへ.ここでガイドに引率された4人パーティとソロの2組が休憩していた.この日の風がなく穏やかな陽当たりであれば休憩するには絶好の場所.我々は特に疲れているわけでもないのであっさり通過.

茨(バラ)尾根のピークにて(その1)

茨(バラ)尾根のピークにて(その2)

茨(バラ)尾根のピークから少し歩くと堀切(ホッキリ)に到着し,小休止をして栄養補給.一応鷹戻しの頭は登る予定だけど,敗退した場合はここから下ることに.ここまでいろいろあって堀切で11:25.このペースではちょっと縦走コンプリートは難しくなってきたか.

堀切の標識.ちょっと中之岳神社までは無理かな~..

堀切を過ぎても行き交う人はとても多い.後続のパーティには我々をどんどん抜いてもらう.なぜならそれは鷹戻しの頭への登りでロープを出したいから.人の目を気にせず集中したいのです.今日一番の目的は,新入会員のyukaさんにロープを使った実地訓練をこのルートの核心部で体験してもらうこと.そのためにいろいろなところで練習してきたのですから.

鷹戻しの頭の下部では,ガイドのパーティを含めチョットした渋滞が発生.陽も傾きちょっと寒さも増してきたので,我々は休憩ついでに上着を羽織る.人が減ったところで行動再開.下部の鎖とハシゴをクリアすれば,鷹戻しの頭への鎖場の取付きに到着.

ここでロープを出し核心部へ突入.上部でいいビレイポイントがなさそうなので,途中のテラスでピッチを区切る.

ピッチを区切ったテラスより.ロープを使うってこんな感じですよ~

ロープを出して登っている間にも,中之岳神社方面から相馬岳方面へのハイカーが2組やってくる.1組はテラスで行違うことができたが,もう1組は岩場の一番上で行違うことになる.仕方ないのでセルフを取って,裏妙義やテラスで待ってるwatさんとyukaさんを記念に撮影.ハイカーがテラスを過ぎたことを確認して登山道へトラバースしてちょっと安定したところでビレイ.2番目に登ったyukaさんは所々奮闘するところもあったようだけど無事通過.3番目のwatさんはまぁ余裕のフォローといった感じ.少しだけ神経を使ったので,この先のちょっとしたスペースで小休止を取る.

2P目のセルフビレイ中に撮った裏妙義.

同じく2P目のセルフビレイ中に撮影した下部の支点.

トラバースする直前のwatさん.そこから振り返ると相馬岳がよく見えました.

小休止後,中間道へのエスケープ分岐へ向けて進む.風がないのが本当にありがたい.

陽が当たればぽかぽかでした.

あんなに遠かった中ノ岳は近づいたけど..

登山道を進んでいくと,鎖の付いた立った岩場が出現.上から見るとかなり立っている.家に帰ってみれば事故の多い鎖場らしい.ロープがあるのでここは懸垂下降を選択.経験者が2人いて道具があればこういう場面でも安心です.

ここは2段25mとなっており,50mがあれば1回で下まで降りられる.下まで降りてしまうと間の様子がわからないので,私が最初に途中まで降りる.yukaさんには私と同様,途中まで懸垂.watさんには一気に下まで降りもらい,その後yukaさん,わたくしの順で再度懸垂下降.これで懸垂下降の練習になったかな?

途中から上部を撮る.上から眺めると結構いやらしいんですよ~

鎖場の中間部にて.セルフセットよし!!

2段の鎖場からほどなく歩くと中間道へのエスケープ分岐に到着.ここで14時を過ぎているので中間道へ向けて下降開始.ただ,分岐の出だしがなかなかにスリリング.侮ってバランスを崩すと大けがは避けられませんぞ.その後の下降路もしばらくは微妙に落ち葉の積もった滑りやすい足元を捌きつつ下る.ちなみにフィックスはかなりくたびれたものでした.

エスケープ分岐はなかなかのトラバースから.

で,そこそこの高さをクライムダウン.侮ってはいけませんぞ.

しばらくフィックスロープはあるがなかなかに気を遣う.

エスケープを開始して30分ほどで中間道に到着.あとはそれまでと比べれば舗装道路並みの道を歩み,東屋から県道を経由して無事駐車場に到着した.

中間道に到着.ホッと一息.

中間道から見上げる相馬岳?結構歩いたよね~

11月半ばを過ぎればさすがに陽は短い.土産物屋はすべて閉まり,ぎりぎりヘッデン残業を免れたといったところか.もみじの湯で汗を流し,コンビニ飯を頬張りながらつくばへの帰路につく.

山行中の会話で,yukaさんはハイキングを始めて実質2年目であることが判明..自分の入会までの経緯を振り返ると,これまた恐るべき人物が当会に入会したのでは?と戦慄が走る...プロ野球のドラフトには”当たり年”というのがあるらしいが,今年がACC-J茨城にとってどういう年だったのかは,これから山行を重ねてわかることなのでしょう.いずれにしましても,お疲れさまでした.

szt

 



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