エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

最悪は、最善を装うもの

2016-10-29 14:22:05 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
心のビョーキ
   集団を超える≪超越≫  加藤周一さんによれば、日本人はその1000年以上に歴史の中で、集団を超える≪超越≫に関わったのは、鎌倉仏教くらいだ、と言い......
 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog 「犬として育てられた少年」。p164、第3パラグラフから。

 

 

 

 

  東テキサスのアメリカ式養父母たちは、「」に内在する危険をこれっぽっちも知らないことは明らかでした。また、ヴァーノン一家を担当し、ヴァーノン一家の「抱っこ療法」にも時々出ていた児童保護局のケースワーカーも、全くの無知でした。「抱っこ」のものの考え方は、アメリカ式養父母たちの宗教的な信念とピッタリだったんですね。その信念とは、罰をおまけしてもらった子どもらは、ダメになるし、悪いことや非行を避けるようにさせるためには、ぶちのめす位されなくちゃいけない、というものでした。

 

 

 

 

 

  ひどい話ですが、アメリカも南部となれば、スパルタ式みたいですね。従順にさせるためには、子どもをぶちのめすのもお構いなし…。

 虐待は、今のニッポンでも、躾を口実、言い訳に、されることが多いですね。

  

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発達トラウマ障害(DTD)の子ども・大人は、当てになる人は「だぁれも、いません」

2016-10-29 13:32:10 | 間奏曲

 

 

 
心のともしび
   戻っておいで、私の時間  形は中身が大事なので、日々中身を確かめなくちゃあいけません。悦びなのか? 真実なのか? それとも、「人間を上下2つに分け......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.140、下から5行目途中から。

 

 

 

 

 

 

自分が経験したトラウマのことを恥ずかしく感じるが普通だ、ということを肝に銘じて、私どもは面接の質問票、『トラウマ生育歴質問票』(TAQ)を作りました。面接は、いくつかの簡単な質問で始めました。「何処に住んでいますか? 誰と住んでいますか?」、「誰が働いていますか? 料理ゃ掃除をするのは誰ですか?」。この質問票は、次第にトラウマに関する問いに進みました。「毎日当てにしているのは誰ですか?」、「病気の時、買い物に行ったり、医者に連れて行ってくれるのは誰ですか?」、「動揺したときに、話しを聴いてくれるのは誰ですか?」。要するに、誰が情緒的な支援や具体的な援助をしてくれるのか? と言うことです。時には、驚くような返事をする人もいましたね、「当てになるのは、飼ってる犬です」だの、「セラピストです」だの、「そんな人はいません」だの…。

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の人は、子どもでも、大人でも、赤ちゃんの時の発達危機を乗り越えられずにいるんです。ですから、自分も人も、信頼することができません。当てになる人は「だぁれも、いません」と言うことになります

 

 

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : 無意識の迷信から解放する戦い

2016-10-29 11:49:23 | 間奏曲

 

 

 
心のともしび
   戻っておいで、私の時間  形は中身が大事なので、日々中身を確かめなくちゃあいけません。悦びなのか? 真実なのか? それとも、「人間を上下2つに分け......
 

 

  Chilhood and Socirty から。p.417から。

 

 

 

 

 

 私どもサイコセラピストは、無意識の迷信から解放することに、一致して努力を集中すべきです。しかもそれは、赤ちゃんの相手をしたり、若者をバカにするような、政治的経済的な偏見をなくす時にです。しかしながら、この目的のためには、根源的な事実を理解しなくてはなりません。その根源的事実とは、人間は、子どもの頃に、人を搾取する一番根っこにある基盤をこしらえるということです。…。 人間を上下2つの分けるウソから解放しようとする戦いは、いろんな役割のある、いろんな相手を対等と認めることです。しかもそれは、相手の人たちが根っから似ているからじゃなくて、そのひとりびとりの持ち味が、共通する役割にとって、不可欠だからです。

 

 

 

 

 

 サイコセラピストの基本的な役割は、人を無意識の迷信から解放することにあります。これを明確に言っている人って、エリクソンとユングぐらいしかいないと思います。

 その無意識の迷信とは、人間を上下2つに分けるウソです。

 

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インターメッツォ: 沈黙の後の、悦びの言葉

2016-10-29 07:55:37 | 間奏曲

 

 

 
柔道や剣道も、愛着障害の子どもの治療に役立つ?
   集団を超える≪超越≫  加藤周一さんによれば、日本人はその1000年以上に歴史の中で、集団を超える≪超越≫に関わったのは、鎌倉仏教くらいだ、と言い......
 

 

  ヘンリー・ナウェンの『魂の向き』Spiritual Direction、p.97。昨日の続き。

 

 

 

 

 

 沈黙は、魂を養うための王道です。沈黙せずにいたら、話す言葉は中身がなくなります。さらに申し上げれば、沈黙に留まることを通してこそ、御言葉は頭でっかちなものから、真心に響く言葉へと深まります。心も頭も、自分の言葉でいっぱいいっぱいでいる内は、御言葉が真心深く染み入ることもなければ、心に根を張ることもありませんもんね。

 

 

 

 

 御言葉は「何でこんな目に合わなければならないんだろう」と散々恨み節を歌った後に恨み節に疲れて、沈黙せざるを得なくなった時その意味するところが分からず、それだからと言って、捨て去ることなく心深くに刻み付けて置いた時向こうから、フゥッ と、真心に響く音色のように、言葉にならない悦びと共に、やってくるものですね。

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ストックホルム症候群と、今のニッポンの学校

2016-10-29 05:22:26 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
1つの見識
  ルターは素直じゃ、ありませんでしたね。 Young Man Luther 『青年ルター』p.236の第2パラグラフ、6行目途中から。     ......
 

 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog 「犬として育てられた少年」。p164、第2パラグラフ、3行目から。

 

 

 

 

 

トラウマって、自分ことを自分ではできない、圧倒的で、オッカナイ感じがありますから、自分で自分のことができない状態にされることが繰り返されて、回復するのを邪魔されます。これは言うまでもないことですけれども、子どもを抑えつけ、子どもが口を割るまで殴りつけても、気持ちは繋がりませんよね。むしろ、恐ろしいから服従させるだけでしょ。不幸なことですが、「好ましい行動」が生じましたから、それは肯定的変化に見えましたし、子ども達はその後、表向きには、養父母らに、以前よりも自発的に情愛を示しさえした訳です。この「トラウマの絆」は、また、「ストックホルム症候群」として知られています。すなわち、服従するように拷問された子ども達は、養父母に対して「情愛」を示すようになりますね。それは、誘拐された、新聞社主の孫娘のパティ―・ハーストが、自分を誘拐したシンバイオニーズ解放軍の人たちの動機を「信じた」のと同じです。ついでながら、子どもたちの「情愛」と服従は、虐待の繰り返しが終われば、時間と共に萎んでいきます。それはちょうど、パティ―・ハーストがいったん解放されたら、過激派に対する献身が萎んでいったのと同じです。

 

 

 

 

 

 ストックホルム症候群。服従するように拷問された子どもは、拷問する大人に表向き従順になります。

 今のニッポンの学校は、服従するように子どもを拷問していますから、拷問する教員に表向き従順です。

 この拷問は、ただし、「度を越さない、身体的心理的な押し付け」です。日本の拷問:「度を越さない、身体的心理的抑圧 moderate physical and psychological pressure」をご参照ください。

 ニッポンの学校は、子どもを拷問しているから、不登校が多いのです

コメント (3)
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