悪魔の夢中 悪魔と一緒
ガンディーの課題解決法 臨床では、自分が生活している時の倫理、建前の倫理ではなく、本音の倫理が物を言いますよね。自分の声を日頃から聴いて居れば、......
天の配剤。Angel sharing.
もともとは、ウィスキーを醸造、熟成させるときに、樽の中のウィスキーが揮発して? 時間の経過とともに少しずつ減っていく、それと同時に熟成が進むのだそうですが、その減っていくウィスキーは、天使が少しずつ飲んでいるのだろう、天使にウィンキーを飲んでもらうことで、ウィスキーの熟成が進むのだろう、ということから、この言葉ができたやに、聴いています。
佐々木正美先生の『わが子が発達障害と診断されたら 発達障害のある子を育てる楽しみを見つけるまで』(すばる舎)を読んでいましたら、ここにも天の配剤があることを、強く感じました。ただし、天の配剤と言う言葉が、聖書にある訳では必ずしもありません。
この本の中で、佐々木正美先生は、ご自分のご家族のことを正直に話されています。義理の父親、すなわち、奥さんのお父様は、以前このブログでも取り上げましたが、岩島公と言います。『永遠の日本』という聖書雑誌を出し続けた、無教会の伝道者です。内村鑑三最晩年の弟子の1人です。その岩島公は、アスペルガーであったと言うんですね。関心が1つに集中しがちですが、それは、思いもかけない深みに繋がる実例として紹介してくれています。内村の弟子らしく、太平洋戦争中、文字通り命がけで「戦争に反対」と公言したそうです。そのために、教師の職を追われて、各地を転々とせざるを得なかったらしい。娘であった、佐々木正美先生の奥様は、小学校を5回も転校しているというほど。どれほど艱難辛苦があったことか、想像できません。まるで、内村鑑三が、不敬事件後に、東大の前進である、第一高等中学校の教職を追われた後、日本全国を転々としたのに、同じだ、と私は感じましたね。
佐々木正美先生は、お子さんも含めて、ご自分のご家族に、アスペルガーなどの発達障害がある人に囲まれて、生きて来られたことを正直に話してくださっています。佐々木正美先生は、自閉症の優れた療育プログラムである、ティーチプログラムをノースカロライナ州で学ばれて、日本に紹介した第一人者ですよね。また、発達障害も含めて、子育て相談を文字通り日本中でされています。そして、ご自分のご家族の障害の良さを認めて生きて来られたのと比例して、発達障害のあるなしに関わらず、相談のお子さんたちの良さを認めていく関わりをされてきましたね。
これは、発達障害のある人たちに恵まれたがゆえに、発達障害のあるなしに関わらず、子育て相談にも恵まれて、相談に来た人たちにも、恵みを分かち合えた、と言えるのではないでしょうか?
これこそ、まさに、天の配剤、恵みの分かち合い、でなくて何でしょうか?