古宇利島 <2>
古宇利島は
「恋の島」や「神の島」であると云う
伝承がある有名な島です
古宇利島には聖書にある
アダムとエバの人類誕生とマナ物語に酷似した
沖縄民族の祖先となった伝承がある
昔シマに、男女が天から降ってきた
二人は裸であったが恥ずかしいとは思わなかった
天から降ってくる餅を食べて幸福に暮らしていた
ある日
もし餅が降らなくなったらどうしようかと考え
毎日少しずつ貯えるように
ところが貯えを始めたときから餅は降らなくなった
二人は天に向かい
たうたうまへされ、たうたうまへ
(お月様、もしお月様)
大餅やと餅お賜べめしょうれ
(大きい餅を、太い餅下さいまし)
うまぐる拾うて、おしゃげやべら
(赤螺を拾うて上げましょう)と
声を嗄らして歌ったが
餅は二度と降ることはなかった
二人は生活と労働の苦しみを知るようになる
浜で生活をしていた二人は
ある時海馬の交尾を見て男女の違いを意識し
恥部をクバの葉で隠すようになった
現在の沖縄の民族は
この二人の子孫であると云う神話・伝承である
シラサの岬に二人が暮らしたと云う洞窟がある