沖縄に始めて仏教が伝来したのは
禅鑑と言う僧が補陀落海(ふだらくとかい)修業中嵐に遭い
沖縄の那覇港に漂着した(国籍不明)と言う伝承が伝えられている
時の英祖王(1269~1300年)は
禅鑑の教えに尊信し帰依して禅鑑を開基として
浦添城の西に極楽寺を建立して住持させたと
中山世譜(1725年)琉球国由来記巻の琉球諸寺旧記序に
仏教が伝来したのが始めてであるとしている
その後、察度王(1350~1395年)の治世に
薩摩国坊津の龍源寺一乗院・頼重法印が来流して
波上山に王の祈願寺として護国寺を建立して
真言宗を始めて教え伝えた
第一尚氏王統六代尚泰久王(1454~1460年)の治世に
京都・南禅寺の高僧芥隠承琥が
沖縄に始めて臨済宗を伝えたとされている
芥隠は尚泰久王・尚徳王・尚円王・尚真王四人の王に仕えた
沖縄での仏教は王府の庇護を受け
国の鎮護を祈願する国家仏教として
首里や那覇を中心に多くの寺院が建てられた
民衆には布教活動はなく、そのため民衆には広まらず
国家の鎮護・案泰の祈祷が中心で
信仰には関心がなかったと言われている
寺院は官寺で僧侶は官僧で仏教信者も定まった寺院の壇徒ではなく
沖縄では檀家制度はなかった