琉球八社 <1>
琉球八社とは、琉球国時代王府が特別に庇護し
寺禄が与えられた官寺である真言宗の八つの寺院に
神社が併置されている、これが俗に言う
琉球八社である
波上宮(護国寺)・沖宮(臨海寺)・識名宮(神応寺)
末吉宮(偏照寺)・天久宮(聖現寺)・安里八幡宮(神徳寺)
普天間宮(神宮寺)・金武宮(金武観音寺)の八社である
護国寺の境内にある、波上宮が本社になっている
それは、護国寺が真言宗の本寺であったからと言われている
現在では波上宮は、一の宮に認定されている
波上宮の太夫は、八社神職の代表であり
各社の神職を任命並びに官位の昇降を王府に申し上げ
勤功によって昇進することになっていた
鳥越憲三郎著書(1965年)琉球宗教史の研究によれば
神社・寺院は一般大衆によるものではなく
民衆の済度のためでもなく
国王その一族、国家の案泰を祈願するもので
寺院・神社は王族階級の信仰であって
一般大衆には、ほとんど信仰されなかった
そのため寺院・神社には、檀家・氏子がなく
民衆は各地域にある、御嶽・御願所などを
信仰していたと述べている