八重山諸島に、アカマタ・クロマタと言う祭祀がある
西表島古見を発祥とされ、小浜島・新城島の上地ムラ
石垣島宮良ムラで現在でも行われている
古見ムラでは、アカマタ・クロマタ・シロマタの三神が存在し
他のムラではアカマタ・クロマタの二神である
アカマタ(男神)・クロマタ(女神)の名は
アカムティ(赤面)・クルウムティ(黒面)に由来すると言われている
仮面を着け、全身に蔓草で編んだ物を着
身長は二m以上腹回りも二m以上あり体型はずんぐりしている
アカマタは赤い棒・クロマタは黒棒を持ち
かなり異形な姿である
この祭祀は、プーリィ(豊年祭)のトゥピィ(2日目)に
太陽が没してから、神が住むウムトゥと呼ばれる森から出現する
来訪神をムラ人から歓喜と畏敬に迎えられ決して直視しない
アカマタはトゥニムトゥ(宗家)を訪れ
クロマタもクロマタのトゥニムトゥ(宗家)を訪問し
神謡・五穀豊穣と繁栄を授ける
また、ムラの各家を一晩中かけて回り
祝福を与え夜明け前にウムトゥに帰る
プーリィ(豊年祭)のトゥピィに来訪神として登場するが
島出身者のみが、アカマタ・クロマタ神に選ばれ
その他の者は、この行事の一部しか知らされず、秘祭とされている
写真・ビデオ撮影や録音などや口外も禁じられ
研究者、観光客も拒む
1968年に祭を観に来た島外者に集団暴行を行い
大きな事件として新聞やテレビなどでも取り上げられた
1984年石原慎太郎が「秘祭」として小説を発表し
1998年に川島なお美主演で映画化され
秘儀として、全国に知られるようになる
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