雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

新・本と映像の森 98 梅田 正己『日本ナショナリズムの歴史 1』髙文研、2017年

2017年11月29日 14時26分06秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 98 梅田 正己『日本ナショナリズムの歴史 1』髙文研、2017年

 新・本と映像の森 98 梅田 正己/著『日本ナショナリズムの歴史 1 「神国思想」の展開と明治維新』髙文研、2017年、368ページ、定価本体2800円、

 いま話題のテーマに真っ正面から挑んだ本。良書です。その第1巻だけ手に入れたので、紹介します。

 まだ全部読んでいませんが、じっくりと読み込んでいきたいと思います。

 「日本ナショナリズム」、つまり日本民族主義を歴史的に、古代天皇制から探求している。

 1巻のおもしろいところは、① 日本史のなかの天皇、② 国学のとくに本居宣長の古事記との関わり、③ 水戸学と明治維新などです。

 本居宣長は古事記をすべて事実だと信じていたのではないか、というのも凄いです。

 目次は以下の通り。
 Ⅰ 日本ナショナリズムの源流、
 Ⅱ 国学と水戸学にみる初期ナショナリズム、
 Ⅲ 日本史のなかの天皇制、
 Ⅳ 幕末の動乱と天皇(制)復権への道程

 梅田さんのナショナリズムの定義は、「ナショナリズムとは、他国との対抗関係において、自分たちの国(民族)の独自の歴史・文化を確認し、かつそれを誇示したいと思う、その心情をいう。」(p82)

 「かつそれを誇示したいと思う」という部分が無ければ、この定義はボクでも賛成できると思います。

 「正しいナショナリズム」というものもありそうです。