雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森55 ゆうきまさみさん『鉄腕バーディー 1』

2010年06月28日 05時51分42秒 | 本と映像の森
本と映像の森55 ゆうきまさみさん『鉄腕バーディー 1』<ヤングサンデーコミックス>、小学館、2003年7月5日初版第1刷、203ページ、定価505円+消費税

 廃墟マニアのふつうの(「廃墟マニア」は、普通じゃないって!)中学三年生の、千川(せんかわ)つとむが主人公です。
 
 つとむは、同級生と廃墟探検に行った先で、銀河系規模の、宇宙人同士の抗争に巻き込まれて、もう一人のメイン主人公「連邦捜査官」バーディーの誤射で射殺されてしまい、責任を感じたバーディーの身体に心と人格をコピーされて同居するはめになります。

 身体は、地球人・千川つとむと宇宙人・バーディーの両方にスイッチできて、心はつねに両者が存在する「二重心理」状態で、2人の共同の探索が、はじまります。

 目的は、バーディーにとっては、アルタ帝国復活をたくらむ重犯罪人「クリステラ・レビ」の逮捕です。
 でも、つとむにとっては?

 問題なのはバーディーは若い女性で、つとむは若い男性です。、

 おもしろいのは、レビ側の宇宙人である中年男性「ゴメス」でしょうか。
 「レビ」も「ゴメス」も、たんなる悪役ではなく、
 存在に意味のある、ある意味、魅力的な人格として描かれていると思います。
 それでなければ、彼らが異星の地球に根付けるわけがありません。

 おすすめは巻末の「らくがきまんが」です。バーディーを俳優にして同じ設定で映画を撮るという設定で、撮影所の3ページ。
 いちばん好きなのは、撮影終わって、夕方、魚屋で「シャケの切り身ください」「今日はサバがうまいよ!」「えーと、じゃあサバ」という会話!

 同じような設定で、違う意図で、一色登希彦さんがマンガ『日本沈没』の最終巻で、映画の登場俳優、全員集合飲み会みたいなネタで盛り上がっていましたね。

 いま現在、第1部は20巻で、第2部に以降。
 第2部もおもしろいです。
 また紹介したいです。


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