雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

 本と映像の森(第3) 24 中塚明『司馬遼太郎の歴史観 ー その「朝鮮觀」と「明治栄光論」を問う ー』髙文研、2009年 20210522

2021年05月22日 10時37分30秒 | 本と映像の森
 本と映像の森(第3) 24 中塚明『司馬遼太郎の歴史観 ー その「朝鮮觀」と「明治栄光論」を問う ー』髙文研、2009年 20210522


 222ページ、定価本体1700円。


 著者は日本近代史専攻の歴史学者。これはボクがたぶん10年前くらいに買って放置してあった本。


 いま初めて読んで、すごく重要な本だとわかった。どうしてもっと早く読まなかったんだろう。


 テーマは司馬遼太郎さんの小説『坂の上の雲』だが、ほんとうのテーマは朝鮮論と明治維新論で、その2つが1枚の紙の表と裏のようにダブルになっている。


 朝鮮は日本に比べて遅れた儒教社会で、それに比べて近代日本は明治維新で変革をなしとげ、日露戦争までは正常な道を歩んでいた。


 それに比べて遅れた社会であった朝鮮を植民地にしたのもしかたない。ただ大正・昭和の戦前日本はまちがった道を歩んだという戦前2分説。


 だが中塚さんは日清戦争~日露戦争~朝鮮植民地化の道そのものを、具体的な資料にしたがって描き出す。


 核心は、日本軍と朝鮮人民蜂起の虐殺、そして日本軍の朝鮮王宮の占領とコントロールにありそうです。


 戦前から戦後の歴史を、広くまた細かく、勉強し直さなくてはいけないな。


 それはもちろん、韓国の意見に従うことや、日本の「有識者〔この言葉、意味不明〕」に従うことでもなく、自分の意見を作るということだと思う。


 もっと勉強します。


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