新・本と映像の森 306 皇なつき/作画:恩田陸/原作『蜜蜂と遠雷 1』幻冬舎コミック、2019年
9月30日、A5版、140ページ、定価本体880円
ボクの大好きな小説『蜜蜂と遠雷』が今日、10月4日に映画封切りされる。同じくらいにマンガ化された第1巻。友だちから借りた本。
4人の主人公それぞれに描いて、第1巻はちょうどコンクールが始まる直前までを描いている。
いちばん初めにホフマンの推薦状を置いて、1番目にマサル・アナトールをもってきた皇なつきさんの演出は、恩田陸の場面を順序を違えて再構成し、違った効果を出している。
これがどう出るかは次巻以降で確認しよう。
この小説では3人にそれぞれ配置された副主人公(とでもいったもの・・・)がとてもいい。
栄伝亜矢夜の介添え的について行動するヴァイオリン弾きの浜崎奏。高島明石に密着する同級生の映画ジャーナリスト雅美。マサル・アナトールのナサニエル・シルヴァーバーグ先生とシルヴァーバーグの元彼・三枝子。
天使の風間塵を見守るのは天国にいるホフマン先生。
全体の雰囲気はいい。ただ、ちょっと背景描写がボクとしてはものたりない。もっと描きこんでほしいけど。
浜松人としてはアクトタワー直近のホテルから散歩に出ると海岸があるのは、なんとも違和感がある。南海トラフ地震がおこったらあぶないだろう?
それはともかく、第2巻以後の展開に期待する。ラスト場面も。
< 参考 >
「新・本と映像の森 3 恩田陸『蜜蜂と遠雷』
2017年02月23日 15時42分38秒 | 本と映像の森
恩田陸/著『蜜蜂と遠雷』幻冬舎、2016年9月20日第1刷発行、507ページ、定価1800円+税
3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台に、4人の16才から28才までの新進ピアニスト・コンテスタントたちの演奏と挑戦を描く。
「芳ヶ江国際ピアノコンクール」というのは、実在します。というより「浜松国際ピアノコンクール」のことで、当然、会場は浜松のアクトシテイです。
まあ、会場は、どこでもいいんですけど。
この小説の主人公たち、ピアニスト・コンテスタントたちだけはなく、その周囲の撮影者、審査員、調律師などを含めて、音楽とは何か、音楽は人間とどのような関係を結ぶのか、演奏面での探求・切磋琢磨を描いています。
それがメロデイまで聞こえそうなリアルさで描かれています。クラシックは大好きで、いつも聞いているので、それだけで最高です。
第一次予選から第二次予選、第三次予選と本選、4回の審査を描いてゆきます。
☆
題名の「蜜蜂と遠雷」、「蜜蜂」は養蜂家の父についてフランスの自然のなかで育った日本人の少年・風間塵(じん)のことですよね。
では「遠雷」は?
物語のなかで明示されていないように思いますが、 ボクは、たぶん主人公のひとり,13才で母の死に直面しピアノを絶った、いま20才の女性・栄伝亜夜のような気がします。この物語のなかで、いちばん好きな主人公です。」