ポータルサイトの「Yahoo!」さんが、
最近「RED Chair(レッド・チェア)」という企画を始めていまして。
毎回、有名人を一人招待して、赤い大きな椅子に座ってもらい、
いろいろな質問を投げていく......といったインタビュー・コンテンツ。
どことなく「TED」をアレンジした様なものですが、
登場する人によってはとても面白い回もあって。
今のところ、個人的には美輪明宏さんと、
建築家の安藤忠雄さんの回がとても好きです。
Yahoo!のアカウントがあれば誰でもフル尺を見れる様ですが、
二人の回の印象的な受け答えを、
ここにも幾つか記し残しておこうかと思います。
個人的な「備忘録」ではありますが、
何卒、あしからずでございます(^^)
==============================
——————美輪明宏とは何者か?
「化け物です。
理解に苦しむものは皆、化け物扱いですからね」
——————若さとは?
「未熟」
——————老とは?
「自然現象」
——————健康
「一番欲しいもの」
——————怖いもの
「なし」
——————嘘
「たまには面白い」
——————ルール
「縛られちゃいけないもの」
——————日本
「日本?......そうね......宝物」
——————愛
「この世の通行手形」
——————怖いものは無い?
「そうねぇ、怖いものは......何があるだろ......
こわいもの、こわいもの......人間ですね」
——————美輪明宏の生き方
「.......だから、一人一人違って当たり前でしょ。
この世の中で同じものがありますか?」
——————美輪明宏の生い立ち
「......うちが長崎市で......
......で、うちはまた繁華街で、
料亭とかお風呂屋さんとかカフェーとかやってましたからね、
一般人はお風呂とかなかったですからね、
少々良いウチの方もお風呂屋さんに見えてたんですよ。
立派な身なりの人が、コートからだんだん脱いでいって、
で、さぞかし立派な裸かと思ってたら、
もう気の毒になるくらい貧相な体してらしたりね。
そうかといって、その逆に、もう、
入って来ただけで臭う様なね、労働者が労働着を着て。
野良着の様なもんで、もう何年も洗ってないでしょう。
すごい臭いしながら、堂々と入って来て。
それで、まぁ、みんな嫌な顔して、
ジロジロ見てましたけど。
ところが、その彼が裸になると、マイヨールの彫刻みたいな、
素晴らしい体してらっしゃるんですよね。
で、その時に、着るものって嘘っぱちじゃないの、
この裸のままが本当の人間なんだって。
それから私、人を見る時に、容姿、容貌、年齢、性別、国籍、
着ているもの、持っているもの、
目に見えるものは見なさんな、って。
見えないものを見る。
それは心だって。
貧相の人の品性。そういうものが問題だ、って。
そう言う意識がね、幼心に芽生えたんですね」
——————戦争の記憶
「......ちょうど9日の日は夏休みで、
宿題の絵を描いてたんですよ。
で、あたくし、自分の作品をね、遠くから見える様に、
立ち上がって、絵を置いて、後ろへ下がったんですよ。
その時に、、、そうですね、マグネシウムをね、
100万個ぐらい焚いたような、ピカッ!と光ったんですよ......
......外は地獄ですよ......」
==============================
==============================
——————安藤忠雄は何者ですか?
「......いうたら......ま、素浪人ですね。
すろうにん。
誰も認めない人間という。
いいんじゃないですか。
学歴ない。
社会基盤がない。
頭があまり大したことない。
そういう人間ですから、
ひたすら全力で生きるしかなかったですね。
そう言う人間です」
——————日本
「日本の国は大変平和であったけれども、これから難しいと思います」
——————怒り
「......仕事がうまくいかなかったから怒るというわけではなくって、
自分の中で、こんなことが考えられないのか?
ということは沢山ありますから、
自分の知識のレベルの低さに怒っています」
——————建築家を志して
「......一番最初に、14の時に、自分の家を二階建てにした時に、
昼飯も食わずに働いている大工さんの姿を見て美しいと思いました。
......私はここで、東大寺とか、法隆寺とかを見に行きます。
奈良は40分ですから。
毎週日曜日行くわけですよ。
で、ぼーーーっと、見てるわけ。朝から晩まで。
だんだんね、向こうのお坊さんがね、ちょっと危ないんちゃうか?と。
強盗にはいるんちゃうか?とぐらい思ってるうちに、
仲良くなります。
そしたらね、この人一心不乱に勉強しとると、
普段では見れないところを見せてやろうというので、見せていただきます。
あちこち行きます。
裏の方を見せてもらって。
ああ、なるほど。
自分が熱心なことが顔に出てればいいんだと思いました。
......写真で見たり、ビデオで見たりしてもあきません。
土を触ってこないと。土を拾って、建築を見たら、
ミケランジェロの建築を見たら、ミケランジェロの建築を触ってこないと。
その旅行は良かったと思ってます」
——————今、インターネットで世界の情報が手に入る様になりましたが
「......こんなものの情報、何の役にも立ちませんよ。
やっぱり情報は自分の体で捕まえてこないと。
ピカソを目の前で見るとか。
人間が残した歴史がいっぱいありますから、それを目の前にして考える。
モノは考えるためにあるんですよ」
——————理想の建築
「.......建築というのは、人と人とが心を重ね合う場所なんです。
そして、心を重ね合った後に、
その時期の、その時間の風景を自分の心の中に残す場所なんです。
......建築というのは、人の心の中に住みつくもんなんです。
どう住み着かせるか?と。
住み着いた人は、それをもって新しい世界を開いてもらわないかん。
そういうものを建築だと思っています」
===============================
幾つになっても、
学びには終わりがないということを、
また噛み締めている次第です。(^^)
冒頭に少し触れた「TED」の中で、個人的に最も好きな回の一つ。
デレク・シヴァーズ(Derek Sivers)さんの
「社会運動はどうやって起こすか」
小難しいタイトルと比して、簡潔に、
たった3分でまとめ上げている構成。回。
人を食ったユーモア。
会場にそぐわないチープでウォームな動画。
全てが確信犯的。
馬鹿者賛歌。サイコー。
この人も、嫌いじゃないっす。
最近「RED Chair(レッド・チェア)」という企画を始めていまして。
毎回、有名人を一人招待して、赤い大きな椅子に座ってもらい、
いろいろな質問を投げていく......といったインタビュー・コンテンツ。
どことなく「TED」をアレンジした様なものですが、
登場する人によってはとても面白い回もあって。
今のところ、個人的には美輪明宏さんと、
建築家の安藤忠雄さんの回がとても好きです。
Yahoo!のアカウントがあれば誰でもフル尺を見れる様ですが、
二人の回の印象的な受け答えを、
ここにも幾つか記し残しておこうかと思います。
個人的な「備忘録」ではありますが、
何卒、あしからずでございます(^^)
==============================
——————美輪明宏とは何者か?
「化け物です。
理解に苦しむものは皆、化け物扱いですからね」
——————若さとは?
「未熟」
——————老とは?
「自然現象」
——————健康
「一番欲しいもの」
——————怖いもの
「なし」
——————嘘
「たまには面白い」
——————ルール
「縛られちゃいけないもの」
——————日本
「日本?......そうね......宝物」
——————愛
「この世の通行手形」
——————怖いものは無い?
「そうねぇ、怖いものは......何があるだろ......
こわいもの、こわいもの......人間ですね」
——————美輪明宏の生き方
「.......だから、一人一人違って当たり前でしょ。
この世の中で同じものがありますか?」
——————美輪明宏の生い立ち
「......うちが長崎市で......
......で、うちはまた繁華街で、
料亭とかお風呂屋さんとかカフェーとかやってましたからね、
一般人はお風呂とかなかったですからね、
少々良いウチの方もお風呂屋さんに見えてたんですよ。
立派な身なりの人が、コートからだんだん脱いでいって、
で、さぞかし立派な裸かと思ってたら、
もう気の毒になるくらい貧相な体してらしたりね。
そうかといって、その逆に、もう、
入って来ただけで臭う様なね、労働者が労働着を着て。
野良着の様なもんで、もう何年も洗ってないでしょう。
すごい臭いしながら、堂々と入って来て。
それで、まぁ、みんな嫌な顔して、
ジロジロ見てましたけど。
ところが、その彼が裸になると、マイヨールの彫刻みたいな、
素晴らしい体してらっしゃるんですよね。
で、その時に、着るものって嘘っぱちじゃないの、
この裸のままが本当の人間なんだって。
それから私、人を見る時に、容姿、容貌、年齢、性別、国籍、
着ているもの、持っているもの、
目に見えるものは見なさんな、って。
見えないものを見る。
それは心だって。
貧相の人の品性。そういうものが問題だ、って。
そう言う意識がね、幼心に芽生えたんですね」
——————戦争の記憶
「......ちょうど9日の日は夏休みで、
宿題の絵を描いてたんですよ。
で、あたくし、自分の作品をね、遠くから見える様に、
立ち上がって、絵を置いて、後ろへ下がったんですよ。
その時に、、、そうですね、マグネシウムをね、
100万個ぐらい焚いたような、ピカッ!と光ったんですよ......
......外は地獄ですよ......」
==============================
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——————安藤忠雄は何者ですか?
「......いうたら......ま、素浪人ですね。
すろうにん。
誰も認めない人間という。
いいんじゃないですか。
学歴ない。
社会基盤がない。
頭があまり大したことない。
そういう人間ですから、
ひたすら全力で生きるしかなかったですね。
そう言う人間です」
——————日本
「日本の国は大変平和であったけれども、これから難しいと思います」
——————怒り
「......仕事がうまくいかなかったから怒るというわけではなくって、
自分の中で、こんなことが考えられないのか?
ということは沢山ありますから、
自分の知識のレベルの低さに怒っています」
——————建築家を志して
「......一番最初に、14の時に、自分の家を二階建てにした時に、
昼飯も食わずに働いている大工さんの姿を見て美しいと思いました。
......私はここで、東大寺とか、法隆寺とかを見に行きます。
奈良は40分ですから。
毎週日曜日行くわけですよ。
で、ぼーーーっと、見てるわけ。朝から晩まで。
だんだんね、向こうのお坊さんがね、ちょっと危ないんちゃうか?と。
強盗にはいるんちゃうか?とぐらい思ってるうちに、
仲良くなります。
そしたらね、この人一心不乱に勉強しとると、
普段では見れないところを見せてやろうというので、見せていただきます。
あちこち行きます。
裏の方を見せてもらって。
ああ、なるほど。
自分が熱心なことが顔に出てればいいんだと思いました。
......写真で見たり、ビデオで見たりしてもあきません。
土を触ってこないと。土を拾って、建築を見たら、
ミケランジェロの建築を見たら、ミケランジェロの建築を触ってこないと。
その旅行は良かったと思ってます」
——————今、インターネットで世界の情報が手に入る様になりましたが
「......こんなものの情報、何の役にも立ちませんよ。
やっぱり情報は自分の体で捕まえてこないと。
ピカソを目の前で見るとか。
人間が残した歴史がいっぱいありますから、それを目の前にして考える。
モノは考えるためにあるんですよ」
——————理想の建築
「.......建築というのは、人と人とが心を重ね合う場所なんです。
そして、心を重ね合った後に、
その時期の、その時間の風景を自分の心の中に残す場所なんです。
......建築というのは、人の心の中に住みつくもんなんです。
どう住み着かせるか?と。
住み着いた人は、それをもって新しい世界を開いてもらわないかん。
そういうものを建築だと思っています」
===============================
幾つになっても、
学びには終わりがないということを、
また噛み締めている次第です。(^^)
冒頭に少し触れた「TED」の中で、個人的に最も好きな回の一つ。
デレク・シヴァーズ(Derek Sivers)さんの
「社会運動はどうやって起こすか」
小難しいタイトルと比して、簡潔に、
たった3分でまとめ上げている構成。回。
人を食ったユーモア。
会場にそぐわないチープでウォームな動画。
全てが確信犯的。
馬鹿者賛歌。サイコー。
この人も、嫌いじゃないっす。
有っても
悪いモノは無く
思い込みは有っても
怖れは無い
のかもしれません
建築家としては勿論、人間性が建物に滲み出てますよねー(^^)
バウハウスから始まる一連のモダンデザインやデザイナー、
ミッドセンチュリーのデザインなどを探っていくと、
また違った安藤さんの捉え方も出てくるかと。
ボクの記事では「柄にも無く、、」「アイリーン・グレイ」「特別だと、思ってます。」
辺りでも少し触れてますでしょうか(^ν^)
いつも、4日ごとの更新を楽しみにしております。10月16日に淡路島へ仕事があって、たまたま、TOTOのホテルシーウィンド淡路に泊まってきたところです!昔、テレビ番組で、絶景のホテル特集かなにかで、安藤忠雄さんがTOTOの保養所として建てたということは知っておりましたので、いつか行ってみたいと思っていた場所でした。
コンクリートの打ちっ放しなど、合理的で、過度な装飾はなく、一種殺風景にも思えるけど、自然との調和を大事にしている方だなあと思いました。
あと、エントランスの自動ドアが、通常の4〜5倍ぐらい横に長〜〜くて、びっくりしましたが、これも、家具や大きなものを運び入れるのに合理的なのかなと思いました。
雨だったので、青空と青い海は拝見できませんでしたので、また晴れた日に生きたいなあ。
瀬戸内海の島にも安藤忠雄さんのミュージアムがあるそうで、いつか行ってみたいです。
インタビューでも、素敵な方だということが伝わりますね!ご紹介ありがとうございました。
安藤忠雄さんのお話が私にとってすごいタイミングだったので、びっくりでした。
いつも読んでいただきありがとうございます!(*´ー`*)
言葉はまさにその人間そのものを運び、伝えますね。
非常に感慨深いものがあります。
今日も素晴らしい記事をありがとうございます。
『表裏一体』
僕は人を見る目があるなんて思ってませんが‥
普段現れてる姿、見た目はその人の本質の反対が現れてる場合が多いのかなぁと思う事があります。
例えば‥
凄く明るく元気に見える人
そんな人ほど‥意外と苦しみや悲しみを抱えてるんだろうなと‥
表裏一体だから‥それもその人の姿なんでしょうけどwww
とにかく、ぱっと見た目、容姿、地位、背景等‥‥
その人の本質とはあまり関係ないんだなぁと
思います
言葉で言い表すのは難しいですが‥ちょっとした仕草や言葉使いなんかで‥知らぬ間に本質が出ちゃってるのかなぁなんて‥
そして、そんな事って意外と皆んなに見抜かれてるのかなぁなんて思います(^^)
ありのまま‥そのまんまですね(笑)