雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

世田谷線徒然

2015-01-09 21:52:38 | 面白い...パワスポ寺社
新しくスタートしたNHKの大河ドラマは「花燃ゆ」というものらしく。
内容的には幕末の賢人
「吉田松陰(よしだしょういん)」の妹さんを描いた物語とのこと。
僕はドラマは殆ど見ないので、
今回もビシッ!と見るようなことはないと思うのですが。
この吉田松陰という名前にはちょっと心惹かれるものがあります。

松陰さんと言えば、
幕末の動乱期に開国と、それによる日本の国際化、
さらには天皇への崇拝回帰と政権移譲を訴えた学士でもあったわけですが。
その思想と、
彼の開いた「松下村塾」で学んだ多くの生徒さんたちは、後に
「尊王攘夷=そんのうじょうい=天皇を崇敬し外国を斥けるぜ!」
と言う運動とも結びついて、
江戸幕府倒壊から明治維新へと流れ出した時代に
トテモ大きな影響を与えたのだと思います。
そして、天皇を尊び開国を促すという彼の思想は、
当時政権を担い鎖国政策を取っていた江戸幕府からすると
アンチ幕府の危険思想家とも思われ、
捕らえられて処刑されてしまいます。
そんな松陰さんのお墓は処刑地だった東京にあって、
彼を慕う人々から神社という形にされて、
今に至るまで厚く崇敬されて来ています。
それが世田谷区にある松陰神社。
こんなところ......



松陰さんの故郷、
山口県萩市にある本家本元の「松下村塾」を模した建物も......



この東京の松陰神社を語る際に、とても興味深く、
度々人々の話題に上るコトというのが一つあって。
それが、
この松陰神社から歩いて十数分のところに隣り合わせのようにしてある、
大きく立派なお寺「豪徳寺=ごうとくじ」のこと。







その豪徳寺さん。
「招き猫の発祥地」とも言われているのですな。。( ゜д゜)





松陰さんを始め反幕府の人々を徹底弾圧し、
処刑した事件を教科書的には
「安政の大獄=あんせいのたいごく」と呼びますが、
これを指揮していた人が当時の江戸幕府を仕切っていた
「井伊直弼(いいなおすけ)」
という大老(たいろう)職だった人。
今の内閣官房長官みたいな役職でしょうか。
しかしこの方も後に「大獄」に反発した尊王攘夷派の人々から、
江戸城の桜田門を出たところで暗殺されてしまいます。
イワユル「桜田門外の変」という事件。
明治維新の始まりとも言える重大事件。
内閣官房長官暗殺!なんて、ソレは大きな事件だったのだと思います。
松陰神社にほど近いこの豪徳寺には、
実は松陰さんを処刑したその井伊直弼さんのお墓があるのです。



処刑され、暗殺された因縁を持つ二人のお墓が
「隣り合わせのようにして」
大きなお寺と神社に置かれているのです。
コレに関しては色々なことが言われたりします。

「何故?隣でなくてもいいじゃん!?」
「お互い嫌がってるだろ!」
「なんかトンデモナイ因縁でもあるんじゃね!?」
「なんかの陰謀じゃね?」

なんて。
内実としては2人それぞれに所縁のある地がタマタマ傍にあったから......
というだけの話ですが、挙句には

「世田谷って呪われてんのか!?」

みたいなことまで言われる様なことも。
ただ、こんな方向の話には一つ欠如していることがあって、
それが大老、井伊直弼さんの真の姿。
井伊大老は地元の彦根藩(滋賀県)では、
藩主として藩の財を貧しい人々に投げ打ってまで
人民の暮らしを支えてきた「名藩主」と呼ばれたホドの人。
その実績と人々の信頼から幕府中枢の大老にまで上り詰めた様な人。
長く続いていた幕府の鎖国政策に関しても、
幕府内で孤立しそうになりながら、しかし、
これからの日本のことを真摯に考え、
開国や貿易促進を積極的に進めていた人でもあります。

そこにある思いと目的は吉田松陰と全く同じ。

ただ少し違っていたのはその「方法論」と「立場」

幕府権力を守りながら開国を進めなければいけない......

という立場。

諸外国との武力、技術、科学
経済力との「圧倒的」な差を認め、
その上で開国と貿易、国際化を進めていくにはどうすれば良いのか?
どんな順序が良いのか?
松陰さんのように打倒外国!
とするだけでは現実的には進まないだろう......という方法論。

開国と、それに伴う日本の国際化。

更に、

これからの日本の為に必要なことや最善となることを成したい......

そんな目的は松陰さんとまったく同じ!

なのに何故?

反目してしまうのか......

二つの寺社で僕が思うのはただ一点、その部分。

そんなふうに思うのは、

こんなことが普段の生活や仕事の中でもよくあるからです。

それがとても身につまされる......のです。

辿り着こうとする場所や目的は同じなのです。
なのに、立場や方法論の微妙な違いによって、
いつの間にか目的そのもの迄も違っているかのように思えていってしまう......
という様なこと。
相手を、人間を、いつの間にか誤解していってしまう。
登山途中のあれやこれやで道のことばかり見たり考えたりしていて、
そのうちに頂上に行くのだという大目的を忘れてしまう。
同じ頂上を目指す登山仲間ということを、
ソモソモ同志なのだ!......ということを、
忘れてしまう。
そんな「迂闊」なこと......



身につまされるのです。



豪徳寺に居てとても強く感じるのは伊井大老の無念さ。
重い空気。
暗殺という思いもよらない亡くなり方がとても無念だったのでしょうか。
だから僕は、
井伊大老のお墓には案内板が出ていようと何だろうと全く足が進みません。
行けません。
松陰神社の空気はソレとは対照的に「意外にも」軽やかで抜けた空気。
処刑という酷い形であったけれども、井伊大老よりは覚悟と理解、
思いをたくせる塾生や同志達への期待などが
心の何処かに少しあったのかもしれない......
そんな違い。

いつも大目的を見失わないように。

いつも原点を忘れないように。

隣り合わせに佇む二つの寺社を訪れると、
僕はそんなことを思い知らされるのです。
世界で起こり続けている、
悲惨で心痛む様々な宗教対立事件などを見るにつけても、
一つ屋根の下で暮らす家族の諍い事件を見るにつけても、
僕はそんなことを思うのです。



そんな2つの寺と神社を繋ぐようにして走る電車「世田谷線」。
渋谷にほど近いニギヤカな三軒茶屋駅から発車し、
「松陰神社前」や、豪徳寺のある「宮の坂」......と繋いで行きます。
東京都心とは思えないローカルで心地良い雰囲気を持つ路線は、
電車というより路面電車、路線バスといった感じ。
とても優しくて落ち着く雰囲気があります(^_^)

三軒茶屋駅裏には「目青不動堂」なる知る人ぞ知るお堂もあって、
そこから松陰神社、世田谷八幡宮、豪徳寺......と巡る、
世田谷線プチ・トリップも
ナカナカ風情があって休日には楽しいコースなのです。

世田谷線という絆が繋いでいるのか?どうなのか?
井伊大老と松陰さんはあちらの世界?ではご近所同士!?
とても仲良くしているような気がします。

同じ同志!
としてその後の日本の国際化と発展を共に喜んでいるようにも思えます。
隣り合う二つの寺社には、
そんな空気も含まれているようにも......感じられるのです(^ω^)


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Unknown (Lica★)
2018-12-23 02:16:11
本当に、本当にすみません。
あえてこちらの記事に。
吐露して良いものかどうかも大分悩んだのですが。。

8年ほど溝の口辺りに住んでいました。
どうしても、近づけませんでした。松陰神社に。その理由がこの記事を読んだことと、3年前に父方の祖母が亡くなった事で何となく腑に落ちました。

私の母方の祖母は物部の末裔ですが、
父方の祖母が水戸藩の志士、黒澤の末裔です。
祖母が亡くなった事で、途絶えました。
黒澤は、桜田門外の変で井伊大老を討った、桜田十八士の一人です。

父方は、男が狂います。
祖父も、父の兄達も、父も、私の弟も、従兄弟も、例外無く精神を病んでいます。
それに周りの家族が巻き込まれます。
遺伝で片付けてしまう事も出来ますが、
私にはどうも、引っかかっるのです。
きっと気のせい。と、何度も思い返してみますが、拭えません。

いろんなものを、背負ってしまっているのでは無いかと思います。
祖母が亡くなった後、もう何年も兄弟間の遺産相続争いが続いています。
原因は、父の2番目の兄の妨害です。
本当に、人格が変わってしまっています。

精神障害でしょ。と、片付ける事もできます。
ただ、私は引っかかってしまうのです。黒澤が。

M子さんのブログの方に水戸というキーワードが出てきて、Iさんのブログで維新が。
ここ数年自分がなんとなく思っていたものが
なんだかピンと来てしまいドキリとしました。

私はただ、死んでなお、自分の残した遺産で兄弟が争い続ける姿を見せられる祖母の事を考えると居たたまれず。早く安心して欲しいのです。
私にとっては、良い祖母だったので。

本当に、本当に気のせいかもしれませんが、
「負の遺産を我が子たちに残さないように、私がここで終わらせなければならない」という変な使命感がどこからとも無く、在り。

叔父が最高裁で負けて、遺産の決着がついたとしても、なんだかモヤモヤは残り続けるなということは自分でよく分かり。
でも自分ではどうする事もできず。
どうすれば良いのかも分からず。

ご迷惑は百も承知で、
けれどこんな話を誰が聴いてくれるのだろうと、そんな事も分からず、こちらで本当にすみません。

私の望むものは、うまく言えませんが、、
「家系」に渦巻く空気を綺麗にしたいという事です。私に出来ることは無いのでしょうか。。
見ず知らずなのに頼ってしまって、本当にすみません。
返信する
Lica★さんへ。 (amenouzmet )
2018-12-23 13:57:02
このお話へのお答えは、既に「...の、かたち」のコメントでお返ししているのですが(^ν^)ね。

「その感性、意味あります。ええ。わかってらっしゃいますね......」

と。記しているはずです。ええ。ええ。
ここはとても大事なお話です。ええ。(^^)

先ずは今回の「維新と威信」のお話を最終話まで、気長に付き合って読んでいただけたらと。
Lica★さんの様な方に向けて書いている記事でもありますし、
今日、ここで書けることもあるにはありますが、その方が良いかと思われます。
Lica★さんの様なコトを抱えている方々の根幹部分での準備が整いましたよ、あとはよろしくですー。。
みたいなお話となっていきますし。
既に書き上げている草稿では来年の1週目あたりまで、全6話程度になりそうなのですが、
Lica★さんであれば、それを読み終えた頃には自然とこの件に対してやるべきこと、
やりたいことがわかると思います。

素晴らしい力をお持ちなので、先ずは自分の力を信じてみて下さい★という意味です。

一つだけ、先行して入れておくことがある様?ですので、今はそれだけを書いておきますが、
コレは、Lica★さんが自ずと見つけるであろうことの下地みたいなもののお話です。
資格といってもいいもの?かもしれません。

先ずは、長く過ごしてきた人生環境の中で自然と身に入ってしまっている
「〜側。〜サイド。〜の方。〜の立場」
という様な価値観を一度フラットにしてみてください。
それは正誤をつけてしまうことや、正誤そのものの価値観、善悪という価値観、意識......
という言い方をしてもよいものかもしれませんが、そう言ったニュアンスに対してのことです。

それと、血脈と魂脈(霊脈)は違う、ということ。
肉体の系統と魂の系譜はまた違ったものになります。

あなたは特別です。
あなたは、あなたの家系の血脈で生まれてはいますが、厳密な意味では、その魂脈(霊脈)ではありません。
あなたはそんな家に節目をつけれる、維新をもたらせる最善の人となります。

先ずは、そんなご自分の威信にかけて、自分の価値観と知識と認識の再点検を、このシリーズ記事を読みつつ、気長に、再点検してみて下さい。

もし読んでいなかったら、過去記事「がんだるふ」あたりも見てみてください。何卒(^ω^)
返信する
Unknown (Lica★)
2018-12-23 20:04:23
大事なブログに個人的な身の上を書いてしまい、叱られるかなと思っていました(T_T)

丁寧に聴いてくださって
本当にありがとうございました!
一先ず、維新シリーズが終わるまで待ちますね。

グレーゾーンや、時間が解決するものの類がまだまだ苦手で、自分でも頭では分かっている克服するべき点です。
白黒つけた方が楽ですから、〜サイドで答えを焦りがちでよく間違え失敗します。
まだまだ器が小さいです。涙

今日は天皇様のお誕生日でした。
お話をされる天皇様の後ろの絵が気になり過ぎました。。
綺麗な満月を見て、落ち着きます。
自分の中に湧き上がるものを、信じてみます!
本当に、ありがとうございました!
返信する
Lica★さんへ。 (amenouzmet)
2018-12-23 22:59:45
メールなどでも日々色々なことが届くので大丈夫ですよー。お気になさらずー(^^)
返信する
Unknown (Lica★)
2019-02-24 11:29:05
ご無沙汰しております。
記事、きちんと拝見しております(^ ^)

いよいよ来週の金土に東京に行きます。
土曜の午前中に、松陰神社から豪徳寺まで歩こうと思っています。

まだ、井伊大老にどこから何を申し上げればよいか
まとまっておりませんが、私の拙い言葉ではありますが、気持ちをお伝えしようと思っています。

あわのうた、フルノコト、ひふみうた、
私が唄えるものは少ないですが、何か付け足した方が良いうたなどはあれば、勉強します。

私はこの様な改まっての事が初めてなので、何か持って行った方が良いものや、礼儀作法などがあればお聞きしたいです。

また、私一人では心許無く、友人が付き添ってくれるのですが、一人で行った方が良いのでしょうか。

大山祇神社、日牟禮八幡宮、共に彼といく先々では
なんだか力が増す様な、御守りの様な友人なので、居てくれると心強いのですが、謝罪の場に共に参上して失礼でないかな?と迷っています。

質問責めですみません(;ω;)
大事な事なので少々緊張しております。
よろしくお願いいたします。
返信する
Licaさんへ。 (amenouzmet)
2019-02-24 12:55:16
・・・「あわのうた」だけで大丈夫です。
・・・日本酒が良いと思います。小瓶で十分です。自分でコレだ!と感じるもので大丈夫です。
・・・作法は真摯な気持ちであればそれで十分です。既に貴方がいくことは伝わってもいます。
・・・一緒に行って、目的の所作をする時だけ、境内の待ちやすい別の場所で待っていてもらうと良いと思います。わずかな時間だと思いますし。
返信する
Unknown (Lica★)
2019-02-24 17:49:14
ありがとうございます!
返信する
Lica★さんへ。 (amenouzmet)
2019-02-24 20:33:33
(^^)
返信する
Unknown (Lica★)
2019-03-03 00:29:51
行って参りました!

桃の節句のお花と、
地元から日本酒を持っていきました。

大老のお墓の前でお話ししていると、人が来てしまい、
あわのうたは小声になってしまいました。。

ちゃんとできたのか、伝わったかどうかは分かりませんが、できることをやりました!

ありがとうございました!
返信する
Lica★さんへ。 (amenouzmet)
2019-03-03 01:26:24
なんの問題もないですよ(^^)よかったですね。
参詣すること自体も難しいと考えていた場所だったと思いますが、
そうで無かったことが全てを表しているのでは無いでしょうか。
新しいLica★さんに進化したとも思います。
これから色々なことでそのことを感じ取れていくかと思います。頑張りましたね。
お疲れ様です。
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