オリンピック最終日。
レスリングの米満達弘さんが同種目44年ぶりの金メダル!
という快挙を達成しました。
たまたまテレビを付けていて、その瞬間を生放送で見ていました。
レスリング自体にはあまり深い思い入れは無かったのですが、
見ているうちになんだか熱くなってきて、
最後は思わず大声を出しながら応援していました。
その後のテレビでは、
ボクシングで金メダルを取った村田さんとともに、
米満さんの報道が沢山流れていましたが、
その中でふと彼のプロフィールが目に留まりました。
愛読書に「五輪書=ごりんのしょ」とあります。
これは剣術の天才、宮本武蔵が記した名著作です。
彼が生涯をかけて築いた剣術や兵法のノウハウをまとめあげ、
記した「孫子の兵法」に並ぶ「戦い」に関する偉大な書です。
「こんなもの読んでいたんだ、、へぇー、、、」
という軽い驚き。
なんでも、幼い頃はブルース・リーのファンだったらしく、
そのブルース・リーが愛読していた本といこともあり、
深く読み込んでいたそうです。
そんな武蔵の書は剣道、武道......と、
「道」の人らしく実直で表裏がなく、
シンプルな文で書かれています。なので、
読むととてもストレートに心に届く書となっています。
例えば、
「千日の稽古を鍛(たん)とし、
万日の稽古を練(れん)とす。
よくよく吟味有るべきもの也」
と記してあります。
これは文字通り「鍛錬」の意味を諭す言葉でありますが、
「よくよく吟味有るべきもの也」
ということの意味は、実は「質量変化」の意とされています。
「千日、万日の鍛錬で磨き上げた技術は、
一生の技術としてその人の身に高い質を伴って獲得、同化される」
ということで、
量が蓄積されると、ある瞬間から質に変化する......
という武蔵流の極意らしいです。
多分、米満さんが達成されたことなのでしょう(^.^)
実は、面白いことがもう一つ。
オリンピックを「五輪」と表すのは、
実はこの五輪書から引用している部分もあるようなのです。
読売新聞に川本信正という記者さんがいたらしいのですが、
その方が五つの輪のマークと、この武蔵の「五輪書」
を重ね合わせて使い出した言葉だということです。
宮本武蔵の精神とオリンピックの精神は、偶然にせよ、
結びつく「何か」があるのでしょうか。
ちょっと面白い事実です。
ちなみに武蔵の言う五輪とは、
「地」「水」「火」「風」「空」の五要素のことで、
その著作もそれぞれのエレメント別に5つに分けて記されています。
オリンピックの輪っかの意味が何なのか?
は僕にはちょっと分かりませんが。。(^_^;)
宮本武蔵の著書の中では、五輪書は勿論ですが、
個人的には「独行道=どっこうどう」という、彼が
「自分自身に誓約する21箇条の条文」
というものを記しているものがあり、
これが何やら凄いと思っています。
それはまたの機会に書けたらと思いつつ、最後に、
五輪書でいう「平常心」のテーゼを記しておきます。
もし、米満さん同様、
宮本武蔵さんに興味が湧いてきた方がいたら?
井上雄彦さんの「バガボンド」あたりから入るのが
わかりやすいかと。
最高っす。この漫画。(* ̄∇ ̄)/゜ええ。ええ。
「平常心」(五輪書より)
兵法の道において、心の持ち方は常に平常心である。
平時も戦う時も少しも変わることなく、
心を広く素直に持ち、緊張せず、弛ませず、
執着しないように心を落ち着かせ、静かに働かせ、
その働きの一瞬も止まることがないよう、よくよく心得よ。
まわりが静かであっても、それに釣られてはならない。
せわしない時は動じてはならない。
心は身体に惑わされてはならない。
身体も心に影響されてはならない。
心に用心をし、身体には用心をしない。
心の働きに不足、余りが無いようにし、
外見の心は弱く見せても内心は強く、
人に心を見透かされないようにして、
身体が小さい人は心を大きく持ち、
身体が大きい人は細やかな心持ちを忘れず、
身体の条件に関わらず心を素直にして、
楽な方に流れないように心掛けることが肝要だ。
心を濁らせず広く持ち、自在に知恵を出す。
知恵も心も一心に磨くことを心掛けよ。
知恵を磨き、物事の善悪を知り、色々な芸能、技術を知り、
世間の嘘を見破れるようになって後、
ようやく兵法の知恵が得られる。
兵法の知恵はそれらの知恵を凌駕しているものだ。
いくさの場で戦況がせわしくなった時でも、
兵法の道理を極めて動じない心を持つ事。
よくよく考えて欲しい。
......どうなのだろう......武蔵の言う「平常心」とは、
実は、「いつでも戦うことが出来る」という
「臨戦体制」のことのように思います。
武蔵、深すぎる。。(><)くぅーーっ!
レスリングの米満達弘さんが同種目44年ぶりの金メダル!
という快挙を達成しました。
たまたまテレビを付けていて、その瞬間を生放送で見ていました。
レスリング自体にはあまり深い思い入れは無かったのですが、
見ているうちになんだか熱くなってきて、
最後は思わず大声を出しながら応援していました。
その後のテレビでは、
ボクシングで金メダルを取った村田さんとともに、
米満さんの報道が沢山流れていましたが、
その中でふと彼のプロフィールが目に留まりました。
愛読書に「五輪書=ごりんのしょ」とあります。
これは剣術の天才、宮本武蔵が記した名著作です。
彼が生涯をかけて築いた剣術や兵法のノウハウをまとめあげ、
記した「孫子の兵法」に並ぶ「戦い」に関する偉大な書です。
「こんなもの読んでいたんだ、、へぇー、、、」
という軽い驚き。
なんでも、幼い頃はブルース・リーのファンだったらしく、
そのブルース・リーが愛読していた本といこともあり、
深く読み込んでいたそうです。
そんな武蔵の書は剣道、武道......と、
「道」の人らしく実直で表裏がなく、
シンプルな文で書かれています。なので、
読むととてもストレートに心に届く書となっています。
例えば、
「千日の稽古を鍛(たん)とし、
万日の稽古を練(れん)とす。
よくよく吟味有るべきもの也」
と記してあります。
これは文字通り「鍛錬」の意味を諭す言葉でありますが、
「よくよく吟味有るべきもの也」
ということの意味は、実は「質量変化」の意とされています。
「千日、万日の鍛錬で磨き上げた技術は、
一生の技術としてその人の身に高い質を伴って獲得、同化される」
ということで、
量が蓄積されると、ある瞬間から質に変化する......
という武蔵流の極意らしいです。
多分、米満さんが達成されたことなのでしょう(^.^)
実は、面白いことがもう一つ。
オリンピックを「五輪」と表すのは、
実はこの五輪書から引用している部分もあるようなのです。
読売新聞に川本信正という記者さんがいたらしいのですが、
その方が五つの輪のマークと、この武蔵の「五輪書」
を重ね合わせて使い出した言葉だということです。
宮本武蔵の精神とオリンピックの精神は、偶然にせよ、
結びつく「何か」があるのでしょうか。
ちょっと面白い事実です。
ちなみに武蔵の言う五輪とは、
「地」「水」「火」「風」「空」の五要素のことで、
その著作もそれぞれのエレメント別に5つに分けて記されています。
オリンピックの輪っかの意味が何なのか?
は僕にはちょっと分かりませんが。。(^_^;)
宮本武蔵の著書の中では、五輪書は勿論ですが、
個人的には「独行道=どっこうどう」という、彼が
「自分自身に誓約する21箇条の条文」
というものを記しているものがあり、
これが何やら凄いと思っています。
それはまたの機会に書けたらと思いつつ、最後に、
五輪書でいう「平常心」のテーゼを記しておきます。
もし、米満さん同様、
宮本武蔵さんに興味が湧いてきた方がいたら?
井上雄彦さんの「バガボンド」あたりから入るのが
わかりやすいかと。
最高っす。この漫画。(* ̄∇ ̄)/゜ええ。ええ。
「平常心」(五輪書より)
兵法の道において、心の持ち方は常に平常心である。
平時も戦う時も少しも変わることなく、
心を広く素直に持ち、緊張せず、弛ませず、
執着しないように心を落ち着かせ、静かに働かせ、
その働きの一瞬も止まることがないよう、よくよく心得よ。
まわりが静かであっても、それに釣られてはならない。
せわしない時は動じてはならない。
心は身体に惑わされてはならない。
身体も心に影響されてはならない。
心に用心をし、身体には用心をしない。
心の働きに不足、余りが無いようにし、
外見の心は弱く見せても内心は強く、
人に心を見透かされないようにして、
身体が小さい人は心を大きく持ち、
身体が大きい人は細やかな心持ちを忘れず、
身体の条件に関わらず心を素直にして、
楽な方に流れないように心掛けることが肝要だ。
心を濁らせず広く持ち、自在に知恵を出す。
知恵も心も一心に磨くことを心掛けよ。
知恵を磨き、物事の善悪を知り、色々な芸能、技術を知り、
世間の嘘を見破れるようになって後、
ようやく兵法の知恵が得られる。
兵法の知恵はそれらの知恵を凌駕しているものだ。
いくさの場で戦況がせわしくなった時でも、
兵法の道理を極めて動じない心を持つ事。
よくよく考えて欲しい。
......どうなのだろう......武蔵の言う「平常心」とは、
実は、「いつでも戦うことが出来る」という
「臨戦体制」のことのように思います。
武蔵、深すぎる。。(><)くぅーーっ!
質量のはなし。とても勉強になりました。宮本武蔵のことばは深いですね~
同感でございます(^^)
武蔵さんは結構好きです。