新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

高齢者医療制度見直しに対するけん制:ねらいって、これでしょう?

2008-05-09 22:51:01 | 医療

最後に・・・時事通信のこの記事を・・・。

高齢者医療見直し論をけん制=自民幹事長

5月9日13時1分配信 時事通信  

 

自民党の伊吹文明幹事長は9日午前の役員連絡会で、後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の見直しを求める声が党内から出ていることについて「政策の狙いを堂々と説明する姿勢を取らなければならない。逃げては駄目だ」とけん制した。 

坂本剛二組織本部長も「(制度は)おおむね理解されている。自民党議員が『制度反対』と言っていることで、疑問を感じている国民がいるようだ」と同調した。一方、菅義偉選対副委員長は「準備段階で厚生労働省から十分な説明がなかったので、自治体から非常にやりにくいという不満が出ている」と指摘した。 

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政策の狙い・・・・

① 医療費削減

② 高齢者を減らす事で、年金支給金額を減らす事

 

じゃないの?

おためごかしは言わないでくださいね?

 

堂々と、こんな事いったら・・・伊吹幹事長の首が飛びそうですけどw

おためごかしで言うなら・・・

将来の子供たちのために・・・になるのでしょうけど、いずれにせよすべてが萎縮してしまうので、子供たちのためにもなりません。

 

この伊吹幹事長の「けん制」、この制度自体は・・・高齢者減らしによる医療費抑制・年金支給額削減だと思いますが(日本の医療が世界一である事は、年金支給額の上昇に繋がるので)、気持ちはわかります。

将来の日本にはそのような金はない・・・と言いたいのでしょう。

 

しかし、今を捨てて何を取れるのでしょうか?

後期高齢者医療制度に対するけん制、このけん制自体が問題だと思われる方、応援をよろしくお願いします

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さて、今日はゆっくり休もう・・・・っと。

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非常手段:その前に常套手段を!

2008-05-09 22:38:08 | 医療

さて、続けていきます

本文の記事に行くまでに・・・ここには負けたくないな・・・と、僕をして思わせるBlog「自然医学総合研究所」w

ここに「骨髄異型性症候群の真因」という記事があったので、「へぇ~」と思ってのぞいてきましたw

 

詐欺ですね・・・ここ。

 

少し、医学をかじった人なら・・・、突っ込みいれたくなるような内容が書かれていました。気になる方がいらっしゃいましたら、応援のあと・・・近くに「自然医学研究所」がいますので、そちらからご覧くださいw

う~ん、今更ながら「@自然治癒?」の意味が良くわかりますねw

ついでに代替医療と自然治癒は違うと言ってやりたい

 

さて、役にもたたない話(僕の記事が役に立っているかは別として)はおいておいて・・・・早速次の記事にいきたいと思います。 CBからです

 

進まぬ医師不足解消 "非常手段"訴えも https://www.cabrain.net/news/article.do?newsId=15918   

北海道・オホーツク地域で中核的存在の北見赤十字病院(北見市)が4月、医師の大量退職で内科外来の休止に追い込まれた。86人いた内科入院患者は全員転院。周辺の病院に患者が殺到するなど、地域医療全体に影響が広がっている。 

▽担当表は空欄 

総合病院に内科がないなんて信じられない」。空欄となった医師の診察担当表に目をやりながら、約15年間通院していた女性会社員(54)は嘆いた。 

「勤務医は夜間救急、外来・病棟診察、手術までこなし365日、休めない」と同病院関係者。大量退職の背景には、以前から指摘される過酷な勤務状況がある。地元医師会や日本赤十字社が医師派遣などで支援しているが、いずれも緊急避難的な措置にすぎない。 

同病院を訪れた自民党の谷垣禎一政調会長は「緊急医師確保政策を議論し、施策を展開しようとしているが、問題が山積している」と吐露した。 

 

北海道室蘭市の病院でも、内科医不足から救命救急センター廃止が決まった。民主党の鳩山由紀夫幹事長の地元だ。同党は国立大医学部入学者の地域枠拡大や医師派遣制度創設を検討しているが、事態打開のめどは立っていない。 

▽外国人医師でも 

各地で同様のケースが続発しているため、"非常手段"に訴える自治体や病院もある。 

新潟県は昨年11月、外国人医師の医療行為を認める構造改革特区構想を提案した。しかし厚生労働省は3月、「現行制度で対応可能」との結論を出した。 

同省医事課は「言葉や文化の壁がある。人間的な付き合いが必要なへき地医療には対応できない」と指摘。研修目的の外国人医師に医療行為を認める臨床修練制度を活用すべきだとする。 

同制度には前例がある。岩手医大付属病院が2006年、協力関係にある中国の病院から日本語が堪能な産婦人科医を招いたが、2年の任期が終わると帰国。日本語能力の問題もあり後任は来ていない。新潟県の泉田裕彦知事は「地方には医師不足対策に有効な対策を立てる(権限の)範囲が狭い」と不満を漏らした。 

▽看護師買い 

当院で勤務していただける看護師をご紹介賜りたい。看護師の報酬は380万―700万。応分の紹介料をご用意する」。佐賀市と佐賀県武雄市の2つの病院に昨秋、静岡県伊豆地方の総合病院から看護師長あての手紙が舞い込んだ。 

医師や看護師の確保に苦心する佐賀県医師会は激怒。医師会長名で「看護師確保の困難さは理解するが、倫理観をもって行動してほしい」と抗議した。 

まだ応じた看護師はないというが、こうした"看護師買い"は小泉内閣時代の診療報酬改定が影響したとされる。「入院患者7人に看護師1人」との手厚い体制を敷ける医療機関なら報酬増となったため、大病院が看護師を獲得する一方、中小病院が苦境に立たされる格差を生んだ。 

佐賀市を地盤とする民主党の原口一博衆院議員は「看護師全体の需給関係を考えず、財政最優先の小泉改革が招いた事態だ」と批判。原口氏と争う自民党の福岡資麿衆院議員は「重度の患者を診る病院の体制強化のため、現場の声を受け導入した制度だ」と反論しながらも、医師や看護師の増員、待遇改善が急務と指摘する。  

×  ×  ×  

国会は、道路特定財源問題をめぐり与野党攻防が続いている。しかし課題はそれだけではない。次期衆院選の争点になりうるテーマについて地方の訴えを聞いた。

更新:2008/05/08 共同通信社

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北見赤十字病院の内科閉鎖によって、四方へ患者さんが転院されています。他にも様々な病院の内科が閉鎖なり、何なりに追い込まれています。

それは様々な記事を拾い読みしていけば明らかです。

 

非常手段というのに、こんな事もいわれていますよと紹介します。

Nikkei Netです  

 

政府、地域医療支援を拡充・自治体の寄付解禁など  

政府は医師不足などが深刻な地域医療の支援に乗り出す。国の機関が新しい医療サービスを展開する際、人件費などに充てるための地方自治体からの寄付を解禁。自治体が土地や建物を供与できる仕組みも整える。自衛隊医官の民間病院への派遣や自衛隊病院の一般開放も拡大する。医療費の伸び抑制や効率化が課題となる中で、政府はさまざまなやり繰りで地域対策を講じる構えだ。  

自治体から国への寄付行為は国や地方の財政規律の緩みを招きかねないことから、地方財政再建促進特別措置法で原則禁止されている。政府が今回活用するのは同法の例外規定。                             

 (NIKKEI NET5月9日16:00)

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もう、なんでもありですな・・・。 僕ならむしろこういうところをもっと突っ込んでほしいのだが・・・

北海道新聞です

公立病院建設費は民間の倍 1床当たり3300万円(05/09 17:16)  

公立病院の1病床当たりの平均建設費は約3300万円と、民間病院の2倍に上ることが9日、公立病院の建設コンサルタントを請け負う「自治体病院共済会」(東京)の調査で分かった。  

病院建設に詳しい設計士などによると、公立病院は入札が不調にならないよう予定価格を高めに設定するなどして建設単価が割高で、民間なら共用する設備や部屋も診療科別に設けるなど無駄も多い。ここ10年ほどは「吹き抜けのホールなど、過剰な豪華設計も目立つ」という。  

共済会の調査では、1997年以降に建設された約100の公立病院ごとに、建設費を病床数で割って平均額を算出。一方、同時期に建てられ、建設費が公表されている約20の民間病院の平均額は約1600万円だった。  

総務省の2007年の調査では、病棟など固定資産の取得額を長期にわたり費用に計上する減価償却費の医業収入に対する割合も、民間病院は4・6%だが公立は8・1%と高い。

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競争させずに、一部の業者に特権的に与えたり談合させたりするからでしょう? はじめから競争させていれば、公共事業とかもっと減るでしょう?

お金に関しては・・・。

 

昔・・・父が言っていました。「競争させただけで・・・○億円改善した」と。ま、うちの親父は・・・まじめだから・・・。子供から見ても・・・・。

公共事業関係ってそんなものだと思います。

 

それゆえ、公共事業費の無駄に関しては訴えたい。 この問題は「公立病院」「自治体病院」の話だけではなく、公共事業全体の問題だと思う。

日本の政府は医師不足を「金をかけずに何とか解決」しようと、様々な事をしているようですが・・・・もともと、OECD平均からかなり低い医療費でやっている日本が、「金をかけずに解決したい」と言う考えがおかしいように思う。

 

少なからず、この費用はあげざるを得ないし・・・その覚悟がなければ改善するアイデアは出ないと思う。

 

むしろ、「医療費抑制」ありきで考えるから、優秀な官僚たちが「頭が回らない」のではないだろうか?

日本のTOP集団のはずの「官僚」が活躍する事を期待したい

 

非常手段・・・ということで、いくつかの新聞記事を上げましたが・・・、非常手段を講じる前に、常套手段を画策してほしいと思う皆様、応援をよろしくお願いいたします

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なかのひと 

明日は英会話のあと、高校の友人とお茶に行き、その後・・・飲み会です。

「また、飲み会か!」 と、思われる方も多いかと存じますが・・・、僕は飲み会の場所で様々な話しを聞き、勉強させていただいております。

明日も、いろいろな話が聞けそうだと楽しみにしています。

 

では、また。

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雇用保険制度の国庫支出も0:徹底して社会保障費削減か!

2008-05-09 21:48:07 | 医療

こんばんは

 

今日は午前中から14時くらいまで、外来関係で動き回り・・・そのあと、実験をしていました。

 

実験は成功ですが・・・・外来マルク(骨髄穿刺)・・・失敗したし・・・。うちの病院・・・えらく短いマルク針しかないのね・・・・。

「胸骨でしか、やったところ見たときない」

と、外来の看護師さんに言われましたが・・・・ 僕は「腸骨」アプローチでなきゃいやです。万が一、突き抜けたら・・・心臓損傷や大動脈損傷などが合って、危ないのに・・・この医療訴訟社会の中でやりたくはないw

 

けど、骨髄引けないとは思わなかった・・・orz

後腸骨稜には刺さってたし、固定もされていたけど・・・・無理でした・・・。

いけると思ったのに・・・。もう少しなのかもしれませんが・・・針の根元まで刺さっているんだもの・・・。

 

手技の少ない血液内科でため息が出るくらいしか患者来ないのだから・・・他の手技の必要な診療科の連中が辞めたくなるのは当然かもしれないな・・・うちの職場は・・・。

 

僕は「医療制度に関する活動の拡大」「腫瘍・血液分野の臨床・研究を通して世界中の人の役に立ちたい」と言う、自分の目的のために辞めたいのですけど・・・。

ま、いろいろな流れを見ていても・・・「この職場からは離れなさい」と、(神様か何かに)言われているように思うので、その流れに乗るべきなのでしょうね。 

 

さて・・・因みに来たのはITP初発です。初発と言っても・・・2年前から実は健診で引っかかっていたはずなんです・・・。Plt 8万/μlくらいで・・・。

他の血液疾患や膠原病、肝臓、腎臓、薬物によるもの・・・いずれも否定できるので、後は骨髄とPA-IgGと思ったのですけど・・・・まさか、骨髄が引けないとは・・・・。

針を見て、すぐに胸骨に切り替えるべきだったのか・・・・。これは経験不足なんだろうな・・・・。 悔しいな~。

仕方がないので、PA IgGとヘリコの確認をして・・・いたら除菌。そのあと、Pltの改善を確認する方向で動いています。少なくともステロイドで治療する必要はないと考えていますので・・・。

 

で、マルク(BMA)のあと、紹介状の返事や診断書(診断はしていないけど、疑診でもいいから書いてほしいと言う事だったので。昇進試験に関わると言う事で・・)などかいて、ちょっと事務のほうの部屋をのぞくと・・・外科の先生から 「あ、今日いたんだ」 というお言葉をいただき、「相談~」と言う事で、外科外来へ。

 

リンパ節腫脹の患者さん、エコーの写真と血液検査の結果を見せていただきましたが・・・。

 

まぁ、無痛性の2~3cmの真ん丸のリンパ節が5~6個あって、LDHも上がっていて・・・となると、リンパ腫は否定できませんね。

 

「今度来た時に、リンパ節生検してください」と言う話をしましたが、う~ん・・・ リンパ腫だったら・・・当然、StagingのためにBMAが必要で・・・・。

 

CMLもPCRだけでなくて・・・時々、遺伝子異常が加わっていないか確認する必要もあるし・・・・

必要なら・・・たぶん、あのETっぽいひとも一回やっておいたほうがよさそうだし・・・・

 

マルク(BMA)やる人一杯いるじゃん

 

などと考えながら、結構今日、骨髄が引けなかった事にショックを受けながら、いろいろ考えていますw

 

さて、そのあとの実験は普通に実施して、いい結果を出してそそくさと帰ってきました。

そして北海道新聞の夕刊を見ると、こんな記事が・・・・。

しかし、北海道新聞にはアップしてなかったので日経ネットからです

財務省、雇用保険の国庫負担廃止を検討・社会保障費抑制狙う 

 

財務省は8日、雇用保険制度の財源の一定割合をまかなっている国庫負担を2009年度から廃止する検討に入った。社会保障費の伸びを毎年2200億円圧縮する政府計画に組み入れる狙いだ。雇用保険の積立金残高が5兆円近くに達し、国の負担なしでも給付に影響はないと判断した。同省は介護保険についても、利用者の自己負担率上げに向けて厚生労働省と調整する構えで、社会保障費抑制を巡る攻防が強まる。  

国庫負担の廃止は、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が6月の建議に盛り込む。(07:00)

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雇用保険制度:労働者の生活及び雇用の安定と就職の促進のために、失業された方や教育訓練を受けられる方等に対して、失業等給付を支給します。また、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進等を図るための三事業を行っています。

 

こういうのの国庫支出をなくすわけですw

社会保障費は徹底的に抑制するのが目的のようですが、社会保障費を抑制する事が・・・最終的には購買力の低下や経済不況を引き出してしまうように思えてならない。

・・・上がり続ける社会保障費があるから、押さえなくてはならない。そうでなくては、将来どうなるかわからない・・・と言う考えもわかる。

 

しかし、社会保障費削減をする事が急務なのだろうか?

 

社会保障費は今必要に迫られて上昇している。これを無理やり抑制する事が、どのような結果になるだろうか?

 

以前書いたように・・・もし、厚生労働省や国、そして財務省が・・

① 国民の年金を抑制して、国庫支出を減らす。そのためには高齢者に早く死んでもらいたい

② 医療に関しても「将来」日本の国に役立つであろう若年者はともかく、もはや使い物にならない高齢者に使う金はない

と、考えているのであれば・・・このような政になっても仕方がないであろう。 財務省が現在行っている政策は・・・今の若者たち(僕も含みます)の年金ですとか、払った金額と将来の支給金額の差が少し狭くなる可能性はあります。

しかし、将来僕たちが老後を楽しむことができる可能性は・・・かなり少なくなるでしょう。

特に、高所得ではない・・・低所得の人たちは・・・。

現在のガソリンの値上げ・・・恐らく「仕方がない」と思っているのは高所得者、「おぃおぃ、待ってくれよ」と思っているのは低所得者だと思います。 格差社会だとか、言うつもりはないのですが・・・・低所得の人が最低限生活できる体制は作っておきたいものです。

 

そこから、後は個人の頑張りで・・・どのようにでも生活できると言うのは「機会の平等」に反しないので、僕はどうでも良いと思うのですが・・・・、今の状況では「生命の自由、生きる機会の平等」に反するので認めたくないと思っています。

 

国は・・・何を求めているのでしょうか?

僕は最近わからなくなります。僕が理解力が足りないのかもしれませんが・・・何をしたいのでしょうか?

雇用保険も含め、社会保障費の減少ではなく・・・社会保障費の増大こそ今現在必要な方針であると思われる方、応援をよろしくお願いいたします

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なかのひと 

しかし、ここまで来ると・・・確かに弱者切捨てですね。 そういうことをすることしか、アイデアが出なくなったのでしょうか・・・この国の優秀な官僚の方々は・・・。

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