さて、続きます
事故調関連の記事が多くなっているので、今日はあえて違う方向へ行きます。
日本の医療を立て直すプランを作るために、最低限行わなくてはならないのが・・他の国並の「医療福祉費」の確保と「医療従事者」の確保だと思います。
医療従事者を増やそうと言う事で、このような活動が行われていました。
中国新聞です
白衣で医師・看護師不足訴え '08/5/12
----------------------------------------------------------------
「看護の日」(12日)を前に島根県医療労働組合連合会は11日、松江市で医師や看護師不足、地域医療の改善を訴える「08春のナースウエーブ」をした。看護師たち医療関係者が白衣姿で街頭に立ち署名活動をした。県内8病院から約50人が参加した。県庁前広場で、県医労連の有田周二執行委員長が「医療事故の不安にさいなまれながら仕事をしている」と人手不足の現状を訴えた。
【写真説明】医師・看護師を増員する法改正などを求めて署名活動をする医療関係者
-------------------------------
つづいて、毎日新聞です
看護師:「増員へ法改正を」京都医労連など5団体、署名やチラシ配布--中京 /京都 5月11日17時1分配信 毎日新聞
「人員不足で患者に寄り添う看護ができない」として、府内の看護師らでつくる京都医療労働組合連合会など5団体が10日、中京区の四条河原町で、増員のための法律改正を求める署名活動やチラシ配りをした。過密労働や低賃金で退職する医師や看護師も多く、国が医療・社会保障に多くの財源を使うことも訴えた。
看護師の労働環境を定めた看護職員確保法(92年制定)は「夜勤は月8回」と決めているが、努力義務のため実効性に乏しかった。また看護師の配置基準についても定められていない。
このため全国の看護師らが、同法で夜勤日数を明確に規制することや「日勤時は患者4人に対して1人以上」とする配置基準も盛り込むよう訴えている。昨年の国会では「医師・看護師など医療従事者を大幅に増員すること」とする請願が全会一致で採択された。
この日は看護師ら50人が市役所前から四条河原町まで行進。のぼりを掲げながら「成果主義賃金、ノーサンキュー(いらない)」「ヒヤリ・ハットはノーサンキュー」とシュプレヒコールを上げた。 活動に参加した近畿高等看護専門学校(中京区)の野中知栄・副校長は「人手が足りないために、手厚く安全な看護ができない。そんな現実を見て、卒業したばかりの看護師がどんどん辞めている」と話していた。【熊谷豪】
-----------------------------
そして最期にキャリアブレインです
全日病、日医からヒアリング-厚労省
厚生労働省は5月12日、「看護基礎教育のあり方に関する懇談会」(座長・田中滋慶大大学院教授)の第5回会合を開き、全日本病院協会会長の西澤寛俊、日本医師会常任理事の羽生田俊の両氏からヒアリングを行った。
西澤氏はまず、同協会が行ったアンケート調査への回答を基に、現在の看護教育について「基礎教育、ことに臨地実習が不十分」「知識の習得と技術の提供が分断されている」「チーム医療を実践するための知識やノウハウが不足している」「看護教員自身の臨床経験が不足している」などと問題点を指摘した。
その上で、臨地実習については免許のない学生の段階でできることには限界があるとし、何らかの形での卒後臨床研修の実施を提起。また、基礎教育の方向性として、チーム医療の観点から、重要領域における医療職種合同の教育コースを目指すべきだとした。さらに、医療の高度化や急速な進歩に対応するには、数学、化学、統計学、英語などの基礎学力を高める必要性もあると訴えた。
一方、羽生田氏は看護職員の不足・偏在に関する調査結果を基に、地域医療の確保の視点から意見を述べた。
この中で、看護教育全体では4年制大学の増加、准看護師学校の減少というトレンドがあることを紹介。その一方で、准看護師の地域医療への貢献度は現在もまだ大きいと指摘した。また、准看護師学校の入学者は近年、大学・短大卒業者や高校中退を含む中卒者が増える傾向にあるとし、これが、少子化社会における看護職員の数の確保や、人材の多様性を保つのに有効だと論じた。 また、現在の看護師・准看護師・看護補助者という3層構造機能を一層活用して看護職員を確保すべきだと訴えた。
--------------------------------
3つ目のCBの記事だけ・・・。
準看護師の病院の規定の3割と言う人数制限。前のBlogでも書きましたが、意味があるのかないのかわかりません。
ここでは「看護師教育」の問題について書かれていますが、実地の現場で「看護師」「準看護師」では仕事内容に大きな違いはなく、結局現場で覚えていっているところも大きいと思います。 まぁ、医師も実地で覚えるところは大きいと思いますが・・・・。
看護教育に関してレベルを上げるのであれば、一部の学生を大学院のような扱いにして「nurse practitioner(NP)」を作っていくようにしたほうが良いのかもしれないですね。
そして、準看護師は準看護師で数を増やして、病院あたりに占める準看護師の数の制限を撤廃する。
そういうことも必要ではないかと思っています
医療従事者不足・医療福祉費の不足に関して、国が考えを改める事が前提ですが・・・やれる事と言えば、先日書きました
「医師増員の意見書:医者を増やすとしてどう増やす?(http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/ceffc39d67f7f1b344593d143afc14e4)」
「医師教育制度はどうするべきか?(http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/39b06dbdd86ba92370910f9d3af17ad7)」
「医療連携:縦と横と心(http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/c15e4bc3abdb1e6e1b062eef52f5b685)」
「意見投稿してきました(http://blog.goo.ne.jp/amphetamin/e/ff692a3e303d29b0d0d5ccba1fb3b92a)」
など(自分の意見ばかりすいません)の医師の増員方法や、この看護師・準看護師の比率の問題とNPの問題かな・・・と思っています。
医療従事者を増やす事の一つの方法として、準看護師の数の制限の撤廃(仕事内容に今現在差がないから)と「看護大学院」→nurse practitionerと言う道を作り、院を出た看護師さんに臨床研修医に近い研修をしてもらい、医師の仕事を一部肩代わりする・・・。
新たな制度として行うのであれば、院に行く人はそのつもりがある人ということで、責任感ややる気も大丈夫だと思います。
そういう考えもありかな・・・と思われる方、応援をよろしくお願いいたします
http://blog.with2.net/link.php?602868
昨日のSkyteam先生の記事を見て、やはり思ったのは「勤務医が仕事のわりに低所得」といっても、今の医療福祉制度では・・・一番苦しい人(4割くらい)が切り捨てられるような制度では・・・・その人たちから大反発を食らうに決まっていますね・・。
自分たちがこんなに苦しい思いをしているのに、もっともらっている医師は「まだ足りない」という・・・って。
そうは言われるだろうけど・・・・プロフェッショナルな資格に対しての給与は全般的に安い傾向がある日本。これは問題だと思っています。
僕はだからこそ、大学教育が充実しないのではないかと思っています。
大学に入ってしまえば、あとはネームバリューで・・って。
もっと、各分野のプロフェッショナルの評価を上げる必要はあるのでしょうね。国全体の力をつけるために。
会社や一部の人の利益のために、国が加担しているように見られても仕方がないですよ・・・教育全般をいうのであれば・・・ですけどね。