さて、呼ばれるまで続けていきます。
ま、「その前に寝ろ」と言われそうですが「眠らない医者」を自称する僕ですので…とりあえずエネルギーがなくなって「ぽてっ」と行くまでは走ります。
ぽてっと言ったら困るのでしょうから、行かないようには気をつけますが・・・。
さて、今日久しぶりにm3の記事を開きました。すると「研修改革」の話が書かれていました。 m3の方には申し訳ないのですが、一部だけ紹介させていただきます。
(略)
今回の見直し論の発端は、医師不足。2004年度からスタートした本制度が、診療科と地域による医師の偏在を生んだとされることから、これらの点を踏まえた案になっています。
(1)「プライマリ・ケアの基本的な診療能力を身に付ける」ために導入されたスーパーローテーション方式を変え、研修の必修科目と期間を絞り、可能な限り、早期に専門診療科での診療ができるようにする(制度上の研修期間は2年だが、実質的に1年に短縮)、(2)地域偏在解消を狙い、都道府県別の募集定員の上限を新設する、などが柱です。
【研修の期間や内容の見直し】の骨子
・必修科目は1年目は内科(6カ月以上)と救急(3カ月以上)、2年目は地域医療(1カ月以上)に限定(従来必修だった外科、麻酔科、小児科、産婦人科、精神科は外す)。
・ 研修開始時に、まず将来所属する診療科を想定した研修を行った後に、必修科目の研修を始めることも可能。
・ 一定規模以上の病院は、医師不足の診療科の医師確保のため、小児科医や産婦人科医を希望する研修医向けのプログラムを用意。
【募集定員や基準の見直し】の骨子
・ 人口などを考慮し、都道府県別の募集定員の上限を新設。
・ 各病院では、研修医の受け入れ実績などを踏まえ募集定員を見直すとともに、都道府県の募集定員の上限と必要な調整を実施。その際、大学病院については、都道府県の枠を超えて、地域への医師派遣を担っている実績等を勘案。
・ 研修の質向上のために、管理型臨床研修病院の指定基準(水準・規模)を強化。大学病院など地域の中核病院を中心とした臨床研修病院群の形成の促進。
・ 研修医の処遇(給与等)の格差是正に向けて措置を講じる。
(略)
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個人的には「研修期間」に関しては「外科」を外す必要はないと思いましたが、精神科・産婦人科・小児科を外したのは良いと評価したいと思います。
ただ、募集定員の上限を設定だとか人口に合わせてとかやる前に・・・・「全く足りていない医師数」を本気でどうにかする気持ちを持ってほしいものだと思います。
まず、どのくらい増やさないといけないのか正確な見積もり
それを増やすために「どれだけの教員」「どれだけの設備」「どれだけの施設」・・・何が必要なのかを考えてもらいたい。
それらは現実的に実行可能なのか、実行不可能ならどこまでなら実行可能なのか、代替え案はあるのか・・・
こういった業務は「先行性」が必要になってくるが・・どう実行しようと考えているのだろうか?相変わらず行き当たりばったりだろうか?
「臨床研修のあり方委員会」が今、このような案を持っているということは評価してよいと思います。
最近のいくつかの分野を見ると「幕僚」的なことをするにもかかわらず「自らのアイデア」も持たずに「意見の提出」を求めてそれに基づいて政策を考えるということが多いような気がする。
当たり前だが「幕僚」的なグループが「自らのアイデア」も持たずに動き出すなどはありえない。
本来であれば自らが研究した「アイデア」を持ち、それを中心にして討議を進めるのが基本で、これがあるからこそ「関係部署」に連絡したり、意見の相違がわかったり、更によい「第3案」を作成することができるのだとおもう。
http://blog.with2.net/link.php?602868
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だから、今回の「臨床研修のあり方委員会」が意見を持って、このような意見を持っているがどうでしょうか・・・というのを提示して、多くの意見を集めようとするのは評価して良いと思う。
もっとも、実行可能なのかどうか。実行するアイデアまで詰めているのか…様々なところに疑問点が残るが・・・
あと、どちらかというと大学スタッフの給与改善をした方がいいと思いますけどね。最終的に誰も残らなくなると思いますよ。そうすれば「医師を育てる」こともできなくなるでしょう。
このBlogも様々な方々が来てくださっているようなので、ついでにいろいろ書いておきたいと思います。
いつも「現場をみろ。現場をみろ」と書いていますが、これは政治家・官僚関係なく必要です。
現場を見ることもなしに何かをできるとは思えないし、現場を知ることなしに上司の補佐ができるわけがない。
「非常に多忙」であろう大臣などのTOPを助ける官僚各位。ここが現場に来ることなしに何かをしようとするからおかしなことをやるのである。
医療だけではなく、すべての現場でそうだと思う。
現場の実情把握が重要であり、それが分かっているから「現場の監督の補佐」や「上司の補佐」ができるわけで・・・。
現場で実行不可能なことを上で設立されるのは困る。
通常物事は現場に近づけば近づくほど「具体的なアイデア」に変わっていく。具体的にできないようなアイデアは「ぼつ」だと思う。
だから実行可能なアイデアなのか否かは重要で、思い付きだけで上の方だけで決められるのは困るのである。
また、僕たちのような最前線にいる人間の心理を読むことなしに何かをしようと思うのも馬鹿らしいことです。
最前線から「医師が不足している」という現場の声が出ているにもかかわらず「そんなわけがない」と不誠実な態度をとり続け、これからもそれは変わりそうにない。
それを改善するには現場に出てきて、現場を見て、現場のために何を行うべきか「一緒に考える」必要があるのではないでしょうか?
それをもとに各省庁に帰還して、自分のアイデアとして上司にもって行ってほしいものです。
僕が今持っているアイデアは「医局制度改革・医学教育改革(29) 」のところに書いている通りですが、新しい考えが出てきたらそれに反応して自分のアイデアを発信するつもりでいます。
ま、少し考えさせてもらいますが・・・・
それでは、また。
もうすぐ呼ばれるか…。それとも呼ばれずに明日になるか・・?
って、もう日をまたいでいるジャンw
じゃぁ、いずれにせよ行ったら当直交代まで病院内だな。そして、そのまま月曜日の仕事だ・・・。