新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

マラリアのワクチン開発成功か?:追加で薬剤耐性鳥インフル話

2013-05-29 22:27:27 | 医療

感染症関連で2つ追加します

 

 

 熱帯、亜熱帯地域で蔓延(まんえん)する熱帯熱マラリアの発症を大幅に抑えるワクチンを、大阪大微生物病研究所の堀井俊宏教授(寄生虫学)の研究グループが開発し、アフリカで行った臨床実験の成果を28日付の米科学誌「プロスワン」で発表した。年間約120万人といわれる死亡者の大幅な減少につながると期待される。

【フォト】 世界のマラリア薬、半分偽物…主要製造元は中国とインド

 熱帯熱マラリアは、数種あるマラリアの中で最も死亡率が高い悪性のマラリアで、貧血や40度近い発熱を繰り返し重症化すると死に至る。年間約120万人の死亡者のうちサハラ砂漠以南のアフリカ諸国の0~5歳児が約70万人を占めるともいわれる。

 堀井教授は、病原体のマラリア原虫が人体の赤血球内に侵入した際につくるタンパク質の遺伝子を組みかえ、「SE36」と呼ばれるタンパク質を作製。

 SE36タンパク質はマラリア原虫を攻撃する抗体をつくる働きがあり、あらかじめ体内に抗体をつくっておくことでマラリア原虫が赤血球に潜り込んで増殖するのを防ぎ、発熱などの発症を抑えることができるという。

 研究グループは、SE36タンパク質を使ったワクチンの臨床実験をアフリカ東部のウガンダ共和国で実施。6~20歳のワクチン接種者66人を1年間にわたって追跡調査した結果、発症者は7人だった。接種しなかった別のグループでは66人のうち21人が発症したといい、これまで開発されたワクチンよりも高い効果をあげた。

 また、0~5歳の乳幼児や日本など非流行地に住む渡航者は、ワクチン接種で抗体ができやすいためさらに高い効果が見込まれるという。

 ワクチンの効果はおよそ1年間。ウイルスではなくタンパク質を使用しているため副作用などはないとみられ、今後はまず日本国内でのワクチンの承認を目指す

 堀井教授は「今後、SE36がマラリアワクチンの主な成分となる。非常に貴重な発見をした」と話している。

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マラリアのワクチンって2000年より前くらいに開発が進んでいましたが、うまくいかなかったような話を聞いたことがあります。

 

現代でも多くの方が亡くなる感染症のワクチンができることは本当に素晴らしいことだと思います。

 

日本国内だけでなく、アメリカでも現在「ワクチン」がない関係上、抗マラリア薬の予防内服を感染リスクの高い国へ行くかたはするはずですが、それに置き換わるほどの効果があるとよいですね。

予防薬の副作用が多かったりするので、効果が高かったら喜ばれるかもしれませんね。

 

ただ、日本国内の承認を取り付けて、誰で効果を確かめるのだろうか?

海外派遣の自衛官か?

 

そこが良くわかりませんね。

 

さらに追加です

【AFP=時事】中国でヒトへの感染が拡大している鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)の感染者を対象とした臨床検査で、現時点での唯一の治療法に対して耐性を示すウイルスを確認したとする中国のウイルス学者チームの報告書が、英医学専門誌「ランセット(Lancet)」で28日に発表された。臨床検査により薬剤耐性を持つH7N9型ウイルスが確認されたのは、これが初めて。

新型インフル大流行の懸念に「世界は準備不足」WHO

 報告書によると、中国・上海(Shanghai)の医療機関で経過観察を受けていた14人の患者のうち3人から、遺伝子の突然変異により薬剤耐性を持つようになったH7N9型が検出された。

 この3人の患者のうち1人は、広く用いられている抗ウイルス薬タミフル(Tamiflu)の投与後に初めて薬剤耐性を示したとされ、チームは「タミフルによる治療が原因だろう」と述べている。

 今のところH7N9型の治療に有効であることが分かっているのは、タミフルやペラミビル(peramivir)といった、抗ウイルス薬の一種であるノイラミニダーゼ阻害薬だけ。今回の発見により、今のところ唯一の有効な治療薬への耐性が、治療によって引き起こされてしまうのではという懸念が高まっている。

 同研究チームは、「A/H7N9型で、薬剤耐性が容易に発生しているようにみえることは、懸念材料である」としながらも、当面のところ、早期治療が最善の対応策であることに変わりはないと強調している。【翻訳編集】 AFPBB News

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これに関しては「ノイラミニダーゼ阻害薬」以外の薬剤の開発ができればよいとは思いますが、今すぐにはできませんし記事に記載してある通り感染した患者さんには「しっかりと効果のある投与量」で治療をし、できるだけ早期に治すほかはないと思います。

中途半端な投与は耐性ウイルス(抗菌薬なら菌)を増やすもとになりますので。

 

 

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原発への自爆テロ?:北の特殊部隊要員っていったい?

2013-05-29 22:12:21 | Weblog

こんばんは

 

昨日「筋肉痛」のことを書いておりましたが、何とか2日目がピークで…少し回復してきたようです。

梅雨になって走る機会が減るかもしれませんが、チャンスを見て体力の向上を狙いたいと思います。

 

さて、本日は最初にちょっと気になった、医学でもなんでもない記事を・・・。

 

 北朝鮮の朝鮮人民軍が対韓国開戦直前に日本全国にある原子力発電所施設に特殊工作員計約600人を送り込み、米軍施設と同時に自爆テロを起こす計画を策定していたことが28日、軍元幹部ら脱北した複数の関係者の証言で分かった。計画実施に向け工作員を日本に侵入させ、施設の情報収集を重ね、日本近海でひそかに訓練も行っていたという。北朝鮮による原発テロが現実的脅威に浮上した。

 元幹部らによると、計画は、金日成(キム・イルソン)主席の後継者だった金正日(ジョンイル)総書記が「唯一指導体系」として朝鮮労働党と軍双方の工作機関に対する指示系統を掌握した1970年代半ば以降、具体化に動き出し、90年代に入って本格化したという。

 計画には、大別して2つの特殊部隊が編成された。「対南(韓国)」と「対日」部隊で、それぞれ2個大隊約600人ずつが充てられた。1個大隊には3、4人一組の80チームが組まれ、対南侵攻直前に日本と韓国に上陸。それぞれ連携して日韓各地の米軍基地や原発のほか、東京などの重要施設を自爆テロで同時爆破する作戦が策定された

 原発は福井や新潟など日本海側に加え、太平洋側の施設も自爆テロの対象とされた。

 作戦のため、現地の協力者らが施設周辺を撮影するなどし毎年、情報を更新。特殊工作員が潜水艇で日本に上陸、施設内に忍び込んで情報収集することもあったという

 情報を基に施設を忠実に再現した模型が作られ、机上演習が重ねられた。

 脱北した別の朝鮮労働党工作機関関係者によると、特殊部隊が潜水艇で日本近海に繰り出し、実戦に向けた訓練も行われた。94年には、日本近海で行った自爆テロ訓練中の事故で死亡し、北朝鮮で最大の栄誉とされる「共和国英雄」の称号を得た工作員もいたという。

 北朝鮮による対南侵攻にとって最大の脅威は沖縄などに駐留する米軍だ。元幹部によると、日本全体を米軍を支える「補給基地」とみなし、米軍に先制するため、開戦前の対南テロに加え、対日同時テロが策定されたという。

 原発が最重要ターゲットとされたのは、爆破すれば、「甚大な損害を与えられ、核兵器を使う必要がなくなる」(元幹部)との思惑からだという。さらには、広域に放射能が拡散することで「日韓両国民の間に戦争に反対する厭戦(えんせん)ムードが広がり、日米韓の戦意をそぐ政治的効果を狙った」と元幹部は説明した。

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確かに記載されている通りで「原子力発電所」は核爆弾よりも大きな被害を出しうるものだと思います。

 

そこに攻撃を仕掛けるのはある意味当たり前。特に勢力の弱い方としては当然とる方法でしょう。

僕が逆の立場だったら、同じように狙うと思いますし・・・。実際、地震で生じた1か所だけでもこれだけの混乱を招いているのだから、複数個所同時であればどれだけ日本の国内を混乱させられるか。

 

重要地点はどこか…と言えば首都「東京」もそうですが、各原子力発電所なども重要地点ですよね。

 

ただ、つっこむとすれば「特殊部隊要員の自爆テロ」って、どれだけ特殊部隊要員の命を軽く思っているのか・・・。人の命を軽く思っているのもどうかと思いますが、わざわざトレーニングをした隊員を一回の作戦で使い切るつもりなのだろうか、この国は…(汗

 

その発想がわからない。まぁ、実際は最小限の人的損害で自爆テロを行う予定だったのかもしれませんが・・・。

 

 

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