玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

ビデオでみる映画

2006年01月25日 | 捨て猫の独り言
 家でビデオで映画をみる。学校の図書室のビデオだから名作ぞろいだ。古い映画ばかりなのは仕方がない。娘が家に連れてくるアメリカ青年と一緒に見る。それが楽しい。一人で見るなんてもったいない。「明日に向かって撃て」 のつぎは 「カッコーの巣の上で」 (1975年アメリカ)だった。私は前に一度見ている。料理作りが終わって途中から若い2人と見る。州立精神病院を舞台に管理体制に反発する人間の尊厳と自由を描いたベストセラー小説の映画化だ。マクマーフィ(ジャックニコルソン)は病院脱出の直前に乱痴気パーティを開く。そのときキャンディに恋したビリーが専制婦長の無残な一言で自死する。婦長を断固糾弾しあわれなビリーに涙する。

 彼と見た3本目は 「グッド・ウィル・ハンティング」 (1997年アメリカ)である。今度は4人で見た。心を閉ざした天才青年が似た境遇の心理学者との交流を通して成長していく姿を繊細なタッチで綴ったヒューマンドラマだ。心理学者のロビン・ウィリアムスのはにかんだ笑顔がなんとも魅力だ。映画は脚本がもっとも重要だと私は思う。アメリカの青年よ日本にもいい映画があるよ。イチ押しは黒澤映画の 「生きる」 (1952東宝)だね。ここに英語の字幕版がないのが残念だ。

 ハンフリーボガードとイングリッドバーグマンの 「カサブランカ」 は1942年に作られている。これは一緒に見ることはできなかった。あるとき映画好きのこのアメリカの青年に聞いてみた。日本では戦時下の耐乏生活が続いているときにアメリカではこんなロマンス映画を作るなんて凄いもんだね。「あのような時代だからこそあのような映画を人々は求めたのだろう」 との返事に私はとても満足した。 

コメント
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