アトランタに住む孫娘が夏休みを利用してこの6月に2人だけで日本に来ることになった。受け入れ側のジジとババはすっかり瘦せ細り体力も落ちた。どうなることになるのか見当もつかない。2年前の正月に家族4人で2週間日本に滞在して長野、京都、鹿児島を回っていた。今回は19歳と17歳の2人が我が家に1ヶ月滞在する。そこでジジが考えたのは自分が引率する1週間の3人での京都・奈良旅行だった。
できるだけ質素な旅を旨として、京都と奈良のユースホステルにそれぞれ3泊する。国際交流みたいな出会いがあればそれに勝るものはない。仏像には如来、菩薩、明王、天の4種類あることぐらいは事前に教える。庭園についてのはその場に佇み日本人の美意識みたいなものを感じてもらう。宿舎の位置が計画に大きく影響するが、幸運にもどちらのユースホステルも理想的な場所にある。
東京を9時に出れば12時過ぎに京都に着く。京都駅のD3乗り場から市バス26番に乗り御室仁和寺バス停で下車して、まず仁和寺(888年)を見学する。真言宗御室派の総本山、名高い御室桜は遅咲き桜。先の路線バスで仁和寺から4つ先が「ユースホステル前」という目指すバス停である。ホステルの近くには、古くから月見の名所として知られる広沢池がある。
2日目はまず広隆寺(603年)を目指す。渡来人の秦氏の氏寺(真言宗系)で京都最古の寺。ここでは圧倒的な人気の「弥勒菩薩半跏像」を拝観できる。像の高さ84㎝で赤松の一材で造られている。渡来人がどれほど日本に影響を及ぼしたか考えてみたい。何時間でも見ていたくなる仏像だと思う。2人の反応が楽しみな場面になる。あとは嵐電に乗り天龍寺(1339年)に向かう。足利尊氏と後醍醐天皇ゆかりの禅寺だ。ここの夢窓国師作といわれる曹源池庭園は見逃せない。
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