「木で造るこんな楽しいことはない」という全面広告(12月18日)には驚かされた。国内最大・最高層の木造賃貸オフィスビルが2026年度竣工(完成)予定という。場所は日本橋本町1丁目3番地だ。三井不動産が推進するプロジェクトで竹中工務店が設計・施工する。地上18階建て高さ84mという。近々現場を見学に行きたくなった。
木造建築といえば高さ55mの東寺の五重塔が思い浮かぶ。近代のビルなら鉄筋コンクリート造りというのが常識だろう。しかし木造の高層ビルが少しずつ増え始めているというのだ。調べると横浜市の「Port Plus 大林組横浜研修所」は地上11階建て高さ44mの木造建築だ。竹中工務店は江東区の「プラッツウッズ木場」という地上12階の「鉄筋コンクリート造+木造」の実績がある。
世界各地で、鉄骨造と木造のハイブリッド構造の高層ビルが続々と出現しているという。たとえば大林組はオーストラリアのシドニーに39階建て高さ182mの「アトラシアン・セントラル」の建設を受注して、2026年の竣工予定という。日本の戦後まもなく植林された人工林が伐採適齢期を迎えて本格的な利用期を迎えていることも流行の要因とみられる。
「日本橋に森をつくる」をコンセプトにした今回のプロジェクトにはビル屋上に設置されたエアコンの室外機の周辺をサツマイモで緑化する「室外機芋緑化システム」なるものが設置されるという。光合成による気化熱で涼しくし、葉で覆い日陰にすればそれだけ吸い込む空気の温度は低くなる。芋苗を袋の中で育て7月酷暑の頃に葉が広がり、10月に葉が枯れてそれが収穫のサインだ。なんとも楽しい計画だ。
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