バイタルチェック、トイレを済ませ公園迄の散歩がデイケアの日課だ。夏は墳水の周り、冬は陽溜まりに設置されたベンチで休憩をしてお喋りをする。飴玉を一個づつなめ、お茶を飲む。帰り際にラジオ体操をする。体操時、上体を反らし両手を振りかざして臨まれる青空は、吸い込まれたい!と思えるほどに深い時もある。
ベンチに隣接している体育館の外壁は、一部ガラス仕立てになっていて通行人を映す。通学路に組み込まれている津田塾大の女子学生や、若者達がグループで踊るストリートダンスや、お年寄りとゆっくり歩く私達を映し出している。
いつの世も若者は危なっかしいがキラキラと輝いていて眩しい。私達は未だデイケアの世界には遠いが、輝かしい若者からは遥かに遠い存在になった。夫は年末友人と鈍行列車の旅をした。その友人は同世代でありながら、同世代が忘れ去った若人の様な気分と体力を持ち合わせている。夫は彼から届いた旅のメールを次回披露したいと言っていた。乞うご期待!(船上の老若男女・太平洋上で)