玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

急がれるハーグ条約締結

2013年02月27日 | ねったぼのつぶやき

 ハーグ条約なるものを知ったのは、国際結婚をして長らく外国生活を営んでいる友人のレポートで、日本が拉致問題で北朝鮮を非難している最中であった。それは「国際結婚が破綻した際、子供を合意なしに日本に連れ帰れば誘拐罪として問われる。日本も北朝鮮と同列と言われ兼ねないのでわ?」と問うていた。主要国中未締結は日本とロシアで84国が参加しているのだからと。その後年を追う度に紙上でも、破綻した国際結婚の子供を巡り各種の事件の形で紹介される様にもなった。

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 今回安倍首相は米国を表敬訪問し幾つかの懸案事項を話し合った。日本のお偉方が外国へ出かける度に、いつもTVが写し出す彼等の姿は気に懸る。体格上の格差はいかんともし難いとしても、少なくとも態度だけは堂々として欲しいと。近年日本人の体格も次第に良くなり段々見劣りする事も少なくなった。今回の安倍氏は国内でもそうだが自信に満ち(個人的には返って不気味にすら見えるのだが)て見えた。その懸案事項の一つにハーグ条約の締結も含まれていた。諸経緯があって締結を見なかったようだが今度こそは実現する事になっている。

 娘の米国在住の意志は強いから問題はないけれど、それらはいつの間にか私にも卑近な問題となっていた。孫娘の夏休み短期転校は、娘と元夫の円満な了解により実現に向かうこととなった。5月末夏休に入ると即娘が孫を連れて来日し、米国の2学期が始まる8月初旬に私が連れ帰る段取りとなった。2年前の遊び友達であった6年生になる近所の男児は、一緒に登校してやると楽しみにしている。当初はお互いはにかみがちだった2人。早く馴染んで2ケ月に及ぶ日本の学校生活を大いに楽しんで欲しい。

 

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*集会に参加して

2013年02月26日 | 捨て猫の独り言

 外に出ると氷で頬をなでられるような風が吹いている。二十四節気の「雨水」を迎えたのに今年は梅の開花が遅れている。それでもたとえば低木のマユミをひき寄せて枝先をよく見ると芽吹きの準備をしているのがよく分かる。クヌギ、コナラ、ミズキなどの高木も芽吹きが近づき、枝先や冬芽が赤みを帯びてきて遠くから眺めるとそびえる木立はほんのりと紫の景観となってきている。オープンギャラリーの「雨水」の観察会では落ち葉に埋もれているカンスゲの花穂、ギシギシを食餌として幼虫越冬するベニシジミの幼虫のことなどを教わる。参加者たちは陽光の中を二羽のコゲラがサンシュユの枝をしきりにつついているのを立ち止まって眺めた。

 これで2回目という2月22日の「小平で住民投票!」の集まりに私は初めて出席した。午後6時半に始まるということで途中にある回転ずし店で腹ごしらえをした。会場の小平市福祉会館の5階のホールに前回より多い200人ほどが参加したという。主催は「住民の意志を反映させる会」と「どんぐりの会」である。「NPOどんぐりの会」は、空気と水をきれいにする森がないと人間は生きていけませんと1981年にスタートしている。共催の「グリーンアクティブ」についてはこの日の集会参加を契機にして知るようになった。「チベットのモーツァルト」の著作で知られる人類学者の中沢新一が代表となり緑の党のようなものとして構想し、昨年の2月に発足させたばかりの緩やかなネットワークのことだ。

 発起人は「中沢新一」「いとうせいこう」「宮台真司」「マエキタミヤコ」で、賛同人に歌手の「加藤登紀子」などがいる。集会では隣りの小金井市で09年に成立をみた「常設型住民投票条例」についてその過程と内容の報告があり注目を集めた。現在「拘束型の住民投票」は首長解職と議会解散に限られている。小金井市の「常設型」はなんら拘束力もない市民の発議権を保障するだけのものではあるが、これで一定の署名を集めれば、議会で否決されて住民投票が門前払いになることはなくなった。全国で「常設型」が制定されているのは7市と2村だけでそれほど多くはない。現在の小平市の場合は住民投票が議会で否決される可能性があるのだ。

 哲学の国分功一郎(39歳)社会学の宮台真司(54歳)文化人類学の中沢新一(63歳)の鼎段が行われた。哲学の主張は「議会制」民主主義では、民衆は選挙を通じて立法権にごくたまに部分的にかかわることができるだけで、行政権に関ることができない。民衆の行政権へのアクセスをオフィシャルに確保する制度が確保されねばならない。社会学の主張は<任せて文句たれる社会>から<引き受けて考える社会>への変革が必要であり、問題解決には合理性に基づく包容の(敵を作らない)調整力が必要。文化人類学の主張は玉川上水の緑道に秘められた価値をもっと認識すべきだろう。ギリシャでは奴隷も女性も民主主義から排除されていた。これはいまの民主主義でも同じだ、なにせ民衆と動植物がはいっていない。

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大入だった文化講演2題

2013年02月21日 | ねったぼのつぶやき

 過日市報をつらつら見ていたらタイムリーな講演が同日に2題出ていた。「八重の桜」と「立川断層」でいずれも申し込み不要だったので、開演に間に合うはずの時間に出かけた。駐車場は広いのだが満杯で、会場はいずれも満席。午前は立ち聞き、午後はロビーに椅子を並べて聞いたのだった。

029  「八重の桜」の講師は「会津古城研究会長」さんだった。大河ドラマの時代考証の任に当っているといい、大河ドラマ誕生の秘話や、「平清盛」の視聴率の悪さから脱却する為、筋書きを膨らませる工夫など裏話も含め面白く話して下さった。事前には「徳川慶喜」と決まっていたが、原子力問題で苦しんでいる福島を応援しよう変考された。女性を主人公にした方が視聴率もいいが誰に?。山川さき(捨松)も候補に上ったが、戊辰戦争時8才では幼さ過ぎると「山本八重子」に決定された。近代女性の先駆けとして艱難辛苦(命名に伺える)を経、ドラマチックな人生を送った山川の一代記も是非見たい一人である。

 午後の講演は午前に倍して多かった。丁度立川断層の発掘調査が紙上に出たばかりだったせいか、市外の参加者も多かった様子。趣旨は「大震災以来国民はナーバスになっている。風評に流されて恐れる必要はない。地震のサイクルは長いし、揺れそのものは怖くない。それによって引き起こされる火事・津波・生活上の困難こそが問題なのだ。確かな情報をえて正しく恐れ、家族はどう備え・動くのか決めておく必要がある」だった。不確かな時代に、強烈な地震・津波を体験をした国民は不安の真っ只中にある。人心の揺らぎを鎮めるのは容易ではあるまい。

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*病院の内と外で

2013年02月19日 | 捨て猫の独り言

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 小平市では住民投票の実現のため3月の市議会に向け市長・市議会議員宛にハガキを書こうという運動が進行中である。街頭でチラシ(ハガキ)を配布して、その場で書くかあるいは自宅で書いてもらったものを預り市長と市議に届けるのである。2月12日には西武国分寺線鷹の台駅で7時から8時まで、14日は西武新宿線小平駅で13時から15時まで、16日は西友花小金井店前で13時から15時までという具合で、最終回は3月5日の中央公園南西入り口(うさぎ橋)で6時半から7時までの計11回である。私が書いたハガキは先日市役所に出向いて直接自分で届けた。

 これは予定されている道路計画を自然環境保全のため、東京都に問い直す運動である。計画変更で多額の経費が必要になろうとも、中央公園の雑木林とそれに連なる玉川上水の環境は保全されるべき価値があると直観したから、私は住民投票に賛成する。ここで立ち止まり智恵を出しあえば良い方策が見つかるものと考える。この運動は地域エゴと呼ぶべきようなものではない。なんとか住民投票が実現できたらいいのにと思う。政治の原点ともいえる住民自治の精神が大きく育つことだろう。この動きはこの4月に予定されている市長選挙にも無関係ではなくなった。

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 昨年の11月の沖縄旅行の直前に視力の変調に気付いた。旅行後に診察を受けた。このまま放置するにしても1年が限度でいずれ手を打たねばならないという。年を越して2月中旬に手術することを決めていた。白内障手術で入れた眼内レンズの亜脱臼の逢着手術を昨年の5月に行ったばかりである。この5月の手術はあまり前例がない手術だと聞かされていて、このときはレンズの下の方を縫った。ところが早々にレンズの上の方も縫わねばならなくなったというのが今回の手術である。いい方の目がたび重なるトラブルに見舞われて多少慌てた。しかし視力回復のために3泊4日の再々手術を受けることになった。

 手術前の同意書には「最も重大な合併症は細菌感染(眼内炎)で3000人に1人程度とまれですが、眼内炎になると再手術が必要となり、場合により視力が大きく損なわれることもあります」とあり、さらに私のものには手書きで「網膜剥離、硝子体出血等のリスクもあります」が付け加えられた。同意書には想定されるありとあらゆる事態を書き並べるのが通例である。こちらは「見るべき程の事は見つ」といった腹のくくり方で不思議なほど冷静であった。夕刻に手術はていねいに2時間ほどかけて行われた。さすがに点眼のために翌朝ガーゼを外す瞬間には緊張した。視力は失われていなかった。しばらくして眼の下は内出血で赤黒く変色していることに気付いた。ノックアウトされた翌日のボクサーの顔のようだった。(写真は小平市の小川寺にて)

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ズレる夏休・日本の学校に

2013年02月13日 | ねったぼのつぶやき

 アトランタに居住している娘の話によると、夏休みになると子供を単独で日本に帰し、小学校に通わせている同僚がいるという。子供は学校給食を殊のほか喜んで毎年進んでこの制度を利用していると。離婚した夫君は外国籍だったから、日本人同士の帰国子女という訳ではない。夏休み対策として訪米を予定しいる私にとって、耳寄りな話なので調べてみた。

020 市役所に問い合わすと学務課へつながった。質問されたことはただ一つ「日本語は話せますか?」だった。小学校一年生で読み書きは出来ないけれど、聞く・話すは問題ないのだ。転入届を出せば、転校生並みの扱いで通学は可能だという。ラッキーなことに、娘の母校である小学校は受け入れ可能だった。あとは該当校である学校と打ち合わせをすればいいとのことで、当方の住所・氏名・孫のフルネームを伝えた。

 ついで小学校に電話を入れるとすぐ副校長につながった。役所から電話を受けたと言い話は早かった。教材は学校で貸与可能だが、購入物品があるかも。授業・給食・プールがあり、給食費は一日250円相当の由。読み書きが出来ないと授業に退屈しよう。ならば字数の少ない今から慣らし、かなは勿論易しい漢字も少々教えよう。次回からは学校に上がる妹もそうしたい。折角2ケ国を往来出来るのだから、制度の違いを上手く活かさない手はない。娘は即いいねと言った。始めが肝腎でしくじってはならない。問題は、離婚時日本への帰国を懸念して未だにパスポートを堅持している元夫。快諾して欲しいから娘と智恵を絞っている所だ。

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*小平市で住民投票

2013年02月10日 | 玉川上水の四季

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 「小平市どんぐりの会」のおもな活動場所は野外の小平市中央公園の雑木林である。地元の住民や子供たちが参加するさまざまな楽しい企画を展開している。私はこれまでこの会の催しを一度ものぞいたことはないが、自然観察指導員を招いてのセミのぬけがらや小鳥の調査会などを開く。年に一度の雑木林での「月夜の幻燈会」はこれまで七回も行われている。玉川上水とそれに連なる中央公園の雑木林に生息する昆虫、小鳥、蝶などのイラストマップを毎年発行していて、これは私も愛用している。このマップは「子どもゆめ基金(国立青少年教育振興機構)」やら「西武環境保全活動」などの助成金により作成されて無料で配布されている。公的資金をうまく活用しているなと感心する。

 50年前に策定された都の道路計画によって、まもなく中央公園の雑木林が完全に消滅し、36mの幅の道路で玉川上水が寸断される。私のスロージョギングのコースは中央公園内にありその雑木林のすぐ横である。南北に走る道路の工事は小平市部分を残して北と南の隣りの市の部分は完成しつつある。地下方式などによりなんとか玉川上水と雑木林を現状のまま保存することはできないか。そこで08年4月に発足したのが「都道小平338号線を考える会」である。地方自治法によれば、例えばこのたびの道路計画の是非を問う住民投票を実施するための条例の制定を有権者の50分の1の署名をもって請求することが可能である。

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 考える会ではこのことに着目し11年4月の市議選直前に立候補予定者に公開アンケートを実施した。このゆさぶりをかけるタイミングもこころにくい。住民投票の実施を求められたら市議として賛同しますかと問うたのである。選挙は民主党が後退しその分をみんなの党が議席を獲得する結果になった。新しい28議席は公明党6共産党4自民党3民主党3生活者ネット3みんなの党2社民党1無所属6となっている。ところで事前のアンケート結果では住民投票に明確に賛同した党派は共産党と生活者ネットと社民党だった。考える会ではいよいよ昨年の12月から署名活動を行い、この1月15日に小平市の選挙管理委員会に7593筆の署名を提出した。この7593は50分の1の2.5倍にあたる数である。

 会の名称も「小平都市計画道路に住民の意志を反映させる会」と進化した。「小平市で住民投票!」がスローガンになった。今後の流れとしては3月に予定される市議会に市長が賛成か反対かどちらの付帯意見を付けるかで審議が大きく左右される可能性がある。これまで市長は計画推進の立場を表明しているが住民投票自体は市長の姿勢と矛盾しないというのが反映させる会の立場だ。そして現在は市長・市議会議員へ市民の声をはがきやメールで届けようとの運動が開始されている。もちろんどんぐりの会もその活動の中心にいる。この2月22日には昨年の12月に続き「どんぐりと民主主義PART2」を中沢新一と宮台真司と国分功一郎を招いて小平市福祉会館市民ホールで開く。主催は反映させる会とどんぐりの会である。どちらも代表者が女性であることは言うまでもない。(福寿草とロウバイ)

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体に優しい常備菜作り

2013年02月08日 | ねったぼのつぶやき

 いくつかの常備菜を作り置くと、メインの一皿と野菜物を加える程度で食卓が整い便利だ。しかし、手作りの食物を常備菜として長持ちさせるには、通常濃いめの味付けが必要になる。薄味を旨とする様になりその辺の加減が難しくなった。そこで最近は酢味の常備菜も工夫している。最近試みて気に入った一品が出来たので紹介してみよう。

011 タッパーに自分の好みに合わせた3倍酢を用意する。玉葱(スライスしたまま)、食べられるジャコ(小ぶりの方が食べやすい)、昆布(ダシに使用したも物を千切り)を入れて混ぜ合わせるだけ。玉ねぎは血液サラサラ作用、ジャコでCaを補い、コンブは髪・整腸作用が期待できる。付け汁の酢は体全体を整える。其々の減り具合を見ながら補充するだけ。酒の肴や、箸休め、お茶受け、漬物がわりと出番は多い。勿論これをベースに多菜を加え新たな一品とすることもできる。

 医師にコレステロールや血圧は治療の必要性はないが、家族歴や既往症から注意した方がいいと指摘されて以来気になっている。 必要以上に制限することはないのだが、低めに抑えるに越したことはない。大体において美味しいもの(珍味)は身体によくない様だが、やはりご飯の上に乗せたい。そこで雲丹を倍増させたり、イカ腸でカニ味噌風味を作ったりと工夫する。ご飯はおいしく最後の一口はご飯に限る。そんな時しみじみ「日本人で良かったと幸せを噛締める瞬間」と言ったらオーバーだろうか。

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*2年前の雑誌

2013年02月04日 | 捨て猫の独り言

 いつもなら大寒に咲くロウバイやスイセンが遅れている。早や立春を迎えてこれから梅やマンサクはどうなるだろうか。私の住む地域では昨年ぐらいから宅地造成や道路建設などのために樹木の伐採がしきりと目立っている。相続税対策で農地を手放さざるを得ない農家もあるだろう。何十年も前に策定された道路計画が社会事情の変化にも関らず貫徹されようとしている場合もあるだろう。樹木の悲鳴が聞こえてくるようだ。新たに宅地開発が進行する一方で、放置され続ける空き家が増加するなどなかなかうまくいかないものだ。

 市立図書館では毎年ブックリサイクルを実施している。一般書・児童書は年に2回、雑誌は1回の放出が行われる。放出日は休館日の翌日だからそれはいつも土曜日である。今年は1月の雑誌の放出の日に開館時間に合わせて出かけた。目指す本はかんたんに手に入れることができた。月刊誌の「NHK短歌」全12冊である。2年前の11年版だが、あまり読まれていないので白く輝いている。何をするということもない時などにページをめくり、そこで偶然出会う短歌を楽しむ。季節感のある雑誌で「巻頭秀歌」では歌意の解説や歌に関連した写真も楽しむことができる。

 この記事のためにとりあえず4月号までざっと目を通してみた。いつのまにか08年に死去した「前登志夫」という作者名を探している自分がいた。現代短歌は、かつては「問題あり」と物議をかもした文語と口語の混在が、時代の自然な欲求として定着し、雑種の時代からさらには一首の中でのミックス化の時代と変化しつつあるという。前登志夫の短歌を支えてきたものの一つは文語の力であることは誰もが知る。それに吉野の山人として「いのち」を全うしたいさぎよさがこころを打つ。「いつまでも童子のままに老いたればふるさとの山夜半立ちあがる(前登志夫)」

 連載記事に梅内美華子の「探索・うたことば」というのがあり、2月号では身体の部位の言葉が採りあげられていた。「胸乳(むなち)」→「身命(しんみょう)のきはまるときしあたたかき胸乳(むなち)を恋うと誰かいひけん(上田三四二)」 「陰(ほと)=女性の陰部。男性の陰部もさす」→「ミュンヘンにわが居りしとき夜ふけて陰(ほと)の白毛を切りて棄てにき(斉藤茂吉)」「山の樹に白き花咲きをみなごの生まれ来つる、ほとぞかなしき(前登志夫)」 「陰嚢(ふぐり)」→「深酒をあわれまれつつ湯にひとり己がふぐりを摑みて浸る(永田和宏)」 「魔羅(まら)」→「草萌えろ、木の芽も萌えろ、すんすんと春あけぼのの魔羅のさやけさ(前登志夫)」 リサイクルはいいことだ。

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ケアマネージャー業務

2013年02月02日 | ねったぼのつぶやき

 鳴り物入りでスタートした介護保険制度が発足して12年が過ぎた。ドイツを手本にした制度で高齢者の社会的入院の回避と、増加する高齢者の介護を社会で担う(互助制度)ねらいでスタートした。経年毎に財政は膨らみ、諸問題を孕んではいるとはいえ概ねその方向沿って来た。しかし医療・介護両保険に係って来た私にとって、最近「ちょっと変」という事例が何例か続いている。

004 介護保険制度のキーマンはケアマネージャーと呼称される介護支援専門員である。この資格は都道府県知事の認可が必要とされ、私も第一回資格試験を受け認定証を得たが、兼務は出来ないので使った事はない。業務としてはサービスを受けたい人(家族)に対し、制度全般の相談やサービスの紹介・申請を行い、サービス事業者に結び付ける。その後も継続してサービスが、計画通りに実施されているか評価する。特徴的なのは対価の支払い法で、利用者は払わず公費で負担される。つまり無料で介護相談に乗り、利用者(家族)の側に立つのはいいのだが、「便利屋」になってしまっているやに見える事も・・。

 「ちょっと変」というのは、御家族とケアマネで「密議」が行われているフシがある事だ。デイでは通所可能な方なら全部受け入れている。退院後で復帰不能とか、老人ホームやグループホーム入所ならやむを得ないが、同一運営体に小規模多機能(泊まれるデイ)があるというのに、他所の小規模多機能に移す事だ。喜んで参加して下さってる方が、イキナリ違うデイに変わる事を知りながら、口止め依頼を受けた我々は見てるしかない。痴呆の強い方ならともかく明晰な方を・・・個別性があるとはいえ、本人を置き去りにして家族のみを見ているように思えるケアマネがいて嘆かわしい。

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