核兵器の存在を史上初めて違法と定めた核兵器禁止条約が発効したのに唯一の戦争被爆国である日本政府は、米国の「核の傘」への依存を理由に署名に参加していない。それに対し「日米安保条約には核兵器については触れてはいない、法的に禁止条約に参加できないのではなく米国の顔色をうかがっているだけで主体性がない」と元外相の田中真紀子氏(77)は言う。
「被爆国だから核廃絶を目指すと訴えながら、自分の国は禁止条約には入りませんというのは論理が破綻しています」さらに「人には器というものがあります。安倍晋三前首相も菅義偉氏も絶対にウソやごまかしを言わないという人間としての基本がまったくできていない。その上、あの言語能力では基礎学力を疑われても仕方がないですね」と手きびしい。
小平市は戦後60周年にあたり2005年6月7日に「非核平和都市宣言」を行い、その10年後には市庁舎前に宣言文の常設案内文が設置された。代々続いた自民系の市長のあと、2005年から非自民系の小林正則氏(68)が市長を4期務めている。その後任を決める市長選挙が4月4日に予定されている。
いち早く立候補を表明したのは非自民系の女性候補だ。2011年小平市議会議員に初当選し、3期10年目を迎える1973年小平市生まれの小林洋子氏(48)である。偶然にも現市長と同姓である。野菜・イチゴ農家の夫・母・子ども4人の3世代同居、武蔵野市の女性市長と並んだポスター。国連が実施する計画の束SDGs(エスデジーズ)の中の一つ「性別にとらわれない平等」の達成は公約の一つ。対抗馬は自民系で現市議会議長の男性(41)だ。