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難所では掘るか沈むか、たとえば戦時いよいよの昭和12年頃、
昇降機しずかに雷の夜を昇る
と句を詠んだ西東三鬼は「新大阪ホテルで雷雨の夜つくった。気象の異変と機械の静粛との関係を詠いたかっただけ」といっている。
ところが、作者を治安維持法違反容疑で取り調べた特高の警部補は「雷の夜、すなはち国情不安な時、昇降機、すなはち共産主義が高揚する」という意味だと荒唐無稽な解釈をこじつけられた。
いちゃもんをつけるのときも、正当性を主張するのときも、このようによくあるこ「こじつけ」は、ほとんどフェイクとしりながらも未だに我々は面と向かって「あほか」といえる対処をするほどの自信をこの発達した時代においてもきちんと身につけてはいないようである。
ちょうど出たり入ったりする山中のトンネル、その明暗に慣れないように。つい目が眩むということのないように。
BALTIMORE: Chained No More
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