素材はそれそのものは物質であり、それ以上でもそれ以下でもなく「在る」ものです。
でもひとたび、人がその気になると、用いられ組み合わされて意図された状態を現し、その「人」の頭の中を語り始める。
何を表したいか、何を伝えたいか、何をしたいのか、ということをです。
しかし少なくても、どんな素材があり、どう使えばいいのかという基礎知識と、本当にしたいことは何かという、概略が頭の中で意識されていないと、その素材は「在る」と言う事以上には輝き始めないもののようです。
クッキングの仕方でも、どこにでもある素材を使って新しい味を作るのと、めったにない素材を使って新しい味を作るのでは、頭の中の概略はかなりちがうものであることは確かです。
もちろん、美味しいかどうかは、素材の使い方、つまり腕次第でしょうけど。