南無煩悩大菩薩

今日是好日也

祝福。

2006-12-29 | つれづれの風景。

雨の日も。晴れの日も。

病めるときも。快なるときも。

生じるときも。召されるときも。

変わることの無いもの。

それが祝福。

変わらぬ慈愛。


降り注ぐの風景。


大いなる祝福の本質。

そこにありながらも、知る術は持たない。

迷える愚禿よ。
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楓散残。

2006-12-28 | つれづれの風景。

ちりぢりではないのである。

ちりのこっているのである。

耐えているのではないのである。

まだその時ではないのである。


なんとはなしの、美学があるではないか。


よくぞ、残っていてくれた。



散り終い 残る仕舞いの 楓葉の

瞬くまにこそ 移ろう艶かな。



年の瀬にふさわしい冷え込みになって参りました。

どちら様も、お風邪など召されませぬよう。
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もう一つの顔。

2006-12-27 | つれづれの風景。

表面に裏面。

太陽の顔に月の顔。

三角鼻におちょぼ口。

お猪口で、熱燗をやろうとするとやはりこういう口になる。

おっとっと。まあまあ。の季節でございます。

呑みすぎても、やはりもう一つの顔が出てまいります。

案外本音の顔であったりします。

私の場合。ちょっとお恥ずかしい次第。


もう一つの顔に会う。

それはそれで、よかったりもします。
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寒梢秀ず。

2006-12-26 | つれづれの風景。

雲層低く重なり、陽光を隠す。

春来の候にあわせて、萌芽鎧を着る。

葉を落とすほどに身支度整い。

倒るまで永劫の営為の寒風景。

いざ支えん。わが梢。厳境の季の立ち行くを。



春までの芽吹くまでのこの姿が優れている。秀でている。
地味で、飾りなく、貧相でさえある。
が。
これなくして、何も立ち行かない。


落として。耐えよ。

寒梢秀ず。
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落花桃仙。

2006-12-25 | つれづれの風景。

あれに見えるは、寒椿か山茶花か。

襟を立て、寒風を避けながらも歩みを止めざらば。

春にも似たり、冬の歓迎。

冷気も吹き飛ぶ桃源の風景。


敷き詰めたる桃の絨毯。出で立つ豊香。

色の無い景色に、明かりがともる。

その姿。仙。


落花桃仙と名付けよう。

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思想。

2006-12-22 | 日日是好日。

若きものには若きものの。
中年には中年の。
壮年には壮年の。

思想と言うものがあるだろう。

好かれたいが為に、物分りのいいおじさんになる必要など無い。

好まれるが為に、良く出来た若者になどもなって欲しくは無い。

ただし。それが思想と呼べるものであるかに限る。


思想を懸想に変えるべきではない。

ましてや、思想は押し付けるようなものではない。


淡淡にして、粛粛にして、まぐわい咀嚼吟味するものではないか。

志を立てたならば、その進むところの金言たる感性ではないか。

私は思う。

思想の立つところ、真機満つ。と。

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伸ばす。

2006-12-21 | 有屋無屋の遍路。

はなはなしい鼻。

どこを伸ばすかは、世の中自由だ。

口を伸ばせば嘴。

眼を伸ばせば蟹。

首を伸ばしたキリン。

舌を伸ばして蛇。

足を伸ばして未知の域。手を伸ばせば届く夢。


伸ばすことによってこそ手に入れられるものがある。

能力は伸ばしてこその出来上がり。

しかしまあ、芸術的に伸ばしましたなぁ。鼻。



ぞうさんぞうさん。お鼻が長いのね。

そうよ。川さんも長いのよ。


・・・ん?川さんて誰や?

うん。隣の川上おじさん。


・・・妙なもの伸ばされましたなぁ。


なにかにかまわず、伸ばせばよろしいというもんでもございません。
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杉苔。

2006-12-20 | つれづれの風景。

岩に苔むす。と言えば。

経験に経験を重ねて、ゆっくりと苔むすように、成長する様を彷彿させる。


対義での、転石苔むさず。と言えば。

流れに翻弄されながらも、やがて角が取れ、丸く綺麗に成長する様を彷彿させる。


同じ苔と石ながら、万事塞翁が馬。

じっくりといくもよし。波乱の時をすごすもよし。

どちらにも心身においての苦労がある。


要は、以って瞑すべし。


苦労とは、いつか必ずやってくるものなので、なるべく若く元気なときにしておくほうが、楽な事。

それなりになるためには、それなりの苦労は必要だ。


しかし。この杉苔。

美しく成長しておるなぁ。
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陸沈地蔵。

2006-12-19 | つれづれの風景。

「陸沈」という言葉がある。

海に沈むのは簡単だが、陸に沈むのは難しい。

そこには人間の深い知恵が隠されているのだろう。


洒落っ気があって、知恵の塊の、ご隠居さん。

若さもいいが、古さの魅力。

八っさんや、熊さんの知恵袋。


そのようなことを思い起こさせるおじぞうさんであります。


楽ちんをして、ぽてちんいくよりも、困苦沈思で、陸沈。

佳き顔に、佳き笑顔。

行く末は。

達者になりたいものです。
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ぽんぽこ二人連れ。

2006-12-18 | 有屋無屋の遍路。

ぶれてぼける二人連れ。

・・・。

酔ったなぁ。

ああ。酔った。


おい!狸公!

へえ。なんでしゃろ。


おめえ。人を騙すってほんとかい。

へぇ。たまにですがね。やりまっせ。


おお。じゃあ。騙してもらおうじゃないか。

へぇ。よろしおま。


・・・。

なんでぇ。なんでぇ。なんにも騙されちゃいねえじゃないか。

へ。わかりませんの?もう騙しましたがな。


いってぇ。おまえなにをどう騙したといいやがる。

へぇ。騙したことを騙してましてん。


おお。そうか。おめえ。なかなかやるなぁ。

いやぁ。あんさんかて。わたしゃ一杯食わされてます。


食わした覚えはねえなぁ。そりゃきっと、狸に化かされてるんじゃねえか?

それでんがな。騙したと思ったら、化かされて。


おめえ。狸のくせに、ムジナみてぇな野郎だな。

へぇ。あんさんと、同じ穴ですわ。


はは。ちげぇねえや。じゃ。もう一杯いくか?

へぇ。いかしてもらいますけどな。食わされるのはいやでっせ。


おめぇ。俺を誰だと思ってやがる。狸様はな、人様に一泡ふかせてこそよ。

それで安心しましたわ。泡吹くくらい呑めるんでんな。


そうともよ。こちとら江戸っ子狸。宵越しの金はもたねぇ。

ほい。よろしおま。今日はとことん付きあいまっせ。


・・・。


・・どうでぇ。酔った気になったかい?

・・それがさっぱりあきまへん。


だめか。狸同士だけに、金払わなくて酔えるいい方法だと思ったんだがねぇ。

さいですな。化けの皮は、所詮化けの皮ですわ。


騙しも化かしも効かねぇか・・。

わしら、なんやかんやいっても狸同士ですわ。やっぱり。



・・しかし。なんだなぁ。人様は騙せても自分は騙せねぇな。

狸の旦那。仕方おまへん。わしらには、狸の良心がありますから。


ちげぇねぇ。ちゃんと飲みにいくか。

へぇ。待ってました。


・・・・・。


騙しも化かしも嘘も八百も、効かない間柄。

ぽんぽこ二人連れ。

酔いますなぁ。

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白菩薩。

2006-12-16 | つれづれの風景。

白百合が、一輪。供えられている。

白い菩薩に白い百合。

色白は百難を隠すという。

全ての色光を反射する白色。

真っ白な気持ち。

しばらく忘れているなぁ。

つい。うなだれてしまう。

白菩薩。

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おきゃん。

2006-12-13 | 日日是好日。

粋でいなせで情あつく、反骨で、はねっかえりで、機知に飛んで色っぽい。

おきゃんと言えば、浮世の花。

深川芸者の真骨頂。

金や色に惑いなく、げすでやぼは大嫌い。

羽織半纏さらりと纏う。めみもうるわし旦那のいなせ。

小紋の裾を翻し、急ぐは浴衣の格子縞。

ああ。よきかな。しじまの夕闇。



以って、浮世の旅なれば。
以って、天機を楽しむべし。
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グリッド。

2006-12-12 | つれづれの風景。

アイム グリッド ツー ミート ユー。

それはグラッド。会えて嬉しい。


見れば見る程、チカチカくらくら。ゆらゆら。

水面上30メートルの吊橋格子道。


袋の中の金が引き締まる思い。

アイム クラッと ツー ミート ユー。


あえて、嬉しくない道もある。
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独高。

2006-12-11 | つれづれの風景。

一際高い一本の木。

ここが国有林の自然保護区内であるからには、人工の手は入っていないはず。

さすれば、この一本。己の力で生き残っているものと思われる。

一際高いということは、成長につれ、当然風当たりも強くなる。

雷だって容赦はしないであろう。

出る杭は打たれる。

しかしだ。

出ざるを得なく出ているものを風や雷はよってたかって目の敵にするわけではない。

その独高に相応なることが、試されるだけだ。

気高き独高も、卑しき独りよがりもまぜくちゃにして、目立つものを目の敵のようによってたかってたたき易いと言う点では、やっぱり人間の世は怖い。

ここはひとつ。

自由の意味を問い直す必要があるだろう。
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世界観。

2006-12-09 | 日日是好日。

がんじびぜしんに。

眼耳鼻舌身意。ろっこんしょうじょう。六根清浄。


我々の周りにはある世界が出来ている。

一人ひとりその住みなすところ、それぞれにユニバースが生じている。

どのような世界観を持って生活するのかは、この六根の、選択・認識・受容に基を為す。


受容れざるべきや。付合わざるべきや。容赦し得るべきや。頼まざるべきや。・・・べきや否や・・・。

その六根の受容体の完成度によって、世界観は変わる。


なるほど。面白い。とは、新たな光が差し込み、面(おもて)が白くなることに語源があるようだが、六根清浄により、新たな光明を感じ、世界観が変わり、鬱屈した精神が、ピチピチと生気を取り戻すことはよくあることだ。

要するに。どうも、それは「綺麗なのか汚いことなのか」ということであるようにもおもう。


許す許さない。従う反発する。好む好まない。受容れる排除する・・・。

悩みどころで、物事を決する時には誰でも悩む。

己の眼耳鼻舌身意の、赴くところにその世界観が成り立つ。

そうやって人は、個人的世界観による、ユニバースを形成している。


いやいやながらも仕方なく・・。うんぬんというのは、多分自分に対するいい訳だろう。

本質はもっといやなことがあるから、今を受容した世界を形作り住み為している。

それが世界観であり、個人の単一世界、ユニバースなのだ。


論語を読み、聖書に膝まづき、神仏に語りかけ、詩経に学ぶのは、宇宙の論理を知り、六根を清浄せしめる行為だといえる。

古人を尊び、君子に習い、聖人を慕う。

それは、他でもない。自分自身の世界観とそれに根ざした統御性を得たいが為である。


自らの命を過ごすにおいて、観えているのは自分自身の世界観だけなのだ。社会観、仕事観、人間観、生活観、死生観、と言い換えてもいい。


どのような世界観を持って命を燃やすのか。



六根清浄。六根清浄。六根清浄。

願わくば、面が白くなる如き、わが身でありますよう。


天地神明に誓わなくてもかまわない。己自身に誓おう。

オネスティー。
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