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止めたいことと、止めても差し支えないことと、止めたくないことと、止めては困ることとがあるように、
止めてもらいたい人と、止めても差し支えない人と、止めさせたくない人と、止められては困る人、がいたりもする。
かように人の事は難しい。
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止めたいことと、止めても差し支えないことと、止めたくないことと、止めては困ることとがあるように、
止めてもらいたい人と、止めても差し支えない人と、止めさせたくない人と、止められては困る人、がいたりもする。
かように人の事は難しい。
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人はその使い方を知っているものだけを使うことができる。
持っているだけで守る方法を知らなければやがて失ってしまうか、それがなんだものこんなものでどのような災難が身に降りかかるやも知れたものではない。
「本来の使い方を知らないものを使おうとする人間」の危険性は、そこにある。
求めるべきはそれの所有ではなく、それについての知識そのものだ。知識を伴わない所有は無益であり、われわれの心の乱れの原因は、だいたいそのへんにある。
Narciso Yepes Jeux Interdits (Romance de Amor)
常に自身の主体を失わず、それぞれの場所でできることをやりなさい。
なにぶん、「思惑」がいけない。思惑があるとついつい「画策」をしてしまう。そしてついには自身の主体を見失って、手段と目的を取り違えてしまうのである。
が、しかしそこが人生の醍醐味でもある。
随所において自分の素質を主人公に、つまり自分らしく在りつつ生きる事ほど難しいものはない。
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昔、ある男が鳥を捕まえた時、その鳥がこう話しかけてきた。
「わたしは価値のない鳥なので、私を捕らえても、あなたには何の利益にもなりませんよ。でも、わたしを自由にしてくれるなら、三つの有益な助言をお教えいたしましょう」
鳥は最初の助言を男の手の中で、二番目の助言を木の枝に移ってから、そして三番目の助言を山の頂上に達してから話すと約束した。男は鳥の提案を受け入れ、最初の助言を話すように求めた。鳥は言った。
「何かを失ったとしても、たとえそれが命と同じくらい大切なものだったとしても、決して後悔してはなりません」男は鳥を放した。
鳥は木の枝に飛び移り、二番目の助言を語った。「根拠もなく、常識に反する話を信じるな」
そう言い終えると、鳥はさらに山の頂上へと飛び去りながら、こう言った。「不運な男よ!わたしは大きな宝石を二個も飲み込んでいたのだ。何も考えずにわたしを殺していれば、それはおまえのものになったのだ」
男は自分の失ったものの大きさを思って苦悶したが、「せめて最後の助言を聞かせてくれ」と頼んだ。
「最初の二つの助言も理解していないのに、さらに助言を求めるとは、おまえは何という馬鹿者なのだ」と鳥は言った。
「失ったものについて決して後悔するなと、わたしは言ったはずだ。非常識な話は信じるな、ともな。おまえはそのどちらの助言も忘れてしまっている。馬鹿げた話を信じ、大切なものを失ったと思い込んで、嘆き悲しんでいる。考えてもみろ。わたしのような小さな鳥の体の中に、大きな宝石が二個も入っているわけがないじゃないか。おまえは愚か者だ。したがって、人間に課せられた通常の制約の中に、とどまらなければならない」。
-スーフィ―の物語「三つの助言」より