人間は、5~6(10億)の個体数が地球に住んでいるらしい。
昆虫の個体数は、3,416,341,600,000,000,000(10億)らしい。
バクテリアや原生動物を除いて、ある種の完結した器官を備え、認識識別しえる固体としては、地球最大の住人種である。
いや人ではなく、住虫だ。
小さいことや数字の正確さは別にしても、束になると、重量や体積においても、地球上のマジョリティであることは、確かだ。
僕はよく、「あなた昆虫みたいね」といわれる。
怒るべきか喜ぶべきかは別にして、マジョリティの意味ではないことも、確かだ。
サイレントマジョリティ。昆虫。
それは、マイノリティと同じように、むしされているのではないか。
そこに瑠璃色のカナブンらしきものが、這っている。
飛ぶ前に這っている。
地と空を自由に行き交うことのできる昆虫は、生活圏戦略と言う意味でも最適化しているように思える。
何故に瑠璃色なのか、僕は知らない。
しかし、その色になぜか心打たれるのである。