咲き乱れる花が幻であらば、その中でこの世を謳歌する虫もまた幻。
まほろばのおもいいたしきその儚さよ。
時のぬるみは時の滝の前のおもわぬ弛緩。
見渡せる安堵は儚きものへのひとときの傲慢。
散漫やるかたなしの誘惑。
しかしだ。
幻に遊ぶことで、人は今生のもやもやを忘れる。
心を縛り付ける現実と言う名の呪縛を解かれる。
酒の力を借りないで幻影に遊ぶことも大事だ。
毛布に包まれやさしく眠ることで来る脅威に備えるべきだ。
それが幻を見ることの効用。
虫の気持ちで理想の花園に遊ぶ。
眠りつつ覚醒する。
リポビタンDやリゲインやウコンの力よりもよく効く心の薬。
幻虫華草。
飲むものではない。浸るものなのだ。
幼虫華草・・なんて魅惑的なんでしょう!
わたくしにとりましての幼虫華草は、夜!
それも真夜中がいい。
誰にも煩わされない。
ひとり想い出や空想に浸れる。暗い闇は私だけの
もの。ひとりごちて・・
そんな時、わたくしは華に遊ぶ虫。。。
・・失礼しました。