バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

終わりよければ全てよし

2011-10-11 12:48:24 | 感動
 山口国体は天気に恵まれ、絵はがきのような景色の土地で数日間を過ごすことができた。地元応援団は昨年の千葉国体バージョンそっくりであったことが印象的。お祭り騒ぎで応援した去年の数日間が思い起こされた。応援する方もバルーンカンカンやりながら全身運動していたから、これもある意味「国民体育」大会。体育館と駐車場をつなぐ見上げる石段を、老若若男女が行き交う様。そうして翌日は太ももが「あれ?なんで筋肉痛?」となる。買い出しだの、チケット取りだの、その都度駐車場への石段ダッシュした、まさに体育の日なのでした。
 旅(といっても大会なんだけどね)の楽しみは、おいしいものを食べたり、珍しい景色やきれいな景色見たり、買い物したり、そして非日常体験にあるかもしれないけど、自分的には少し違う。確かに知らない土地に行って、その土地の風土に触れ「なるほどねー」って感慨深く帰るのも良し。でも最近は人とのふれあいの方がおもろかったりする。しかし体育館周りではどこでもよく見る顔、顔。本当にこの業界世間が狭い。
 「世間」って言うのは顔見知りがいて自分の常識が通用する範囲を言うわけだから、こんな遠方まで来てバドミントンネタで一色って言うのもちょっとねー。世間の常識も、他人の世界では非常識だったりするから気をつけないといけないのです。そんな中、この旅の最後に数日間の記憶をさかのぼって爽やかな記憶に変換してしまう出来事があったのです。
 帰路レンタカーを返しに最寄りの新幹線の駅に向かった。もうまもなく到着という時車内でバックをもぞもぞさせ「携帯がない・・・」と約一名が言う。こういう場合まずは誰かがその携帯を鳴らしてみる。鳴らない。じゃ、トランクの荷物の中でブルブルに鳴っているのかと確認のため車を止め、再度鳴らしてみる。ブルブルしない。ホテルで使った?じゃホテルに置いてきたのだろうという推測が成り立ち、ホテルに電話する。すると程なく折り返しの電話で、「ありましたー。」取りに戻るにはちょっと厳しい状況。「着払いで自宅に送って下さい。」と言うと、「今から駅まですぐ届けます。」とのこと。車で20分の距離。我々は駅入り口辺りをうろうろしながらレンタカーを返している頃、宿のご主人は既に駅ロータリーに携帯を届けに現れていたのでした。朝食堂でお膳を運んでくれていたあのおじさんです。朝の忙しい時間、抜け出して車をすっ飛ばして来てくれたのです。
 多少のホテルの古さの記憶など全て吹っ飛び、その逆に古いなりに気配りのあるしつらえばかりが思い出されるから、人間の脳みそなんて不思議なものです。これが今回の旅の締めくくりなのでした。