バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

完成までの道のり

2011-10-13 07:41:05 | 
 制作中の絵はいろんな人に見てもらって、感じたままを言ってもらうと良いとのことなので、バネラスト問の代わりにジャーン絵を出す。感想をどうぞ!と言ったところで子供達が雄弁に語るわけがない。何でもいいよ、例えばあの部分が変とか,ここに人の顔が見えるよとか、と促すといくつか感想が出てきた。

 「なんであの人顔ないの?」
 「こっちの人ほっぺ膨らんでる。」
 「あれは犬?大きいショウガかと思った。」
 なるほど。
 「これ何日で描いたんですか?」
 2ヶ月くらいかなと答えたけど,よく考えたら描き始めたのは6月頃だったかな。夏休み中は全く手を入れる時間がなく、でもその間も眺めてはいたから、こういう寝かせる期間も入れると正確には4ヶ月この絵に関わっていることになる。

 絵はこの寝かせる期間が大事。携帯で写真撮っておいて,暇があれば見る。何とはなしに見る。そしてふと気づいたことを携帯にメモしておく。背後の白をもう少し強くとか、左下に緑を入れるとか。でも怖いのは,色調整が限度越えると,全体のバランスが一気に崩れる。するとあすこ直さなきゃ。その結果、ここも直さなきゃ、となり完全に「どうする、アイフル-」状態になる。そうなると思いっきりよくドバーって絵の具をのせて塗りつぶし、最初からやり直しとなる。こうして毎回乾かない絵の具に焦りながら,締め切りギリギリの格闘劇となるのです。
 油絵のいいところは、このやり直しが何度でもできるところ。そして大抵は,下の色が次の色に思いのほか良い効果を与えるということ。失敗が次に活かされるのです。人生もなんでもこんな感じなら、いいね。