湖南省張家界付近には約120万人の土屋族(Tujiaーzu)が暮らしており、
その数は中国全土430万人の土屋族の4分の1強にあたると、
宿舎のオーナーは説明した。
しかし、wikipediaによれば全中国835万人(2010.11月調べ)となっており、
落差が激しい。
それはともかく、土屋族の人々はこんな切り立った断崖絶壁の山々で、
どうやって暮らしていたのだろうか。
1982年に世界自然遺産に指定されるまで、
地元の人々は、狩猟と農業で自給自足的生活を送っていたそうだ。
森には猪、猿がたくさん生息する。
観光客の餌を目当てに猿はどんどん人間に接近してくる。
看板には「猿に餌を与えないでください」と書いてあるのに、
多くの人々は、それを無視して、ときには、アイスキャンデーなどまで
与えている。どうしようもない。
土屋族の代表料理の一つが下の写真で、
干し肉を戻したものと豆腐、野菜などを炒めている。
唐辛子は江西省以上にふんだんに使われている。
これは「辛くしないでね」と注文したもの。
これがその干し肉。表面は黴が生えているが、洗うので大丈夫なのだろう。
我が3人娘に囲まれているのは、張家界きっての名ガイド、熊(Xiong)さん。
土屋族の人々はみんなこのような顔をしているのかといえば、
NO!である。熊さんはガイドで毎日山々を歩き回っているので、
無駄な肉がなく、敏捷な人である。
かたや宿舎のオーナーは丸顔で、日本のタレントの誰かに似ている。
チェックのシャツを着て、宿泊客に張家界の歩き方の説明をしている人。
食卓には朝食のお粥とマントウ、漬け物が並んでいる。
食事は、外の吹き抜きでする。
張家界の山々には、以前、山賊が跳梁跋扈し、
麓の住民を襲っては金品を奪い、また、若い女性をさらって自分の妻にした。
それを恐れて、若い娘は四六時中家の中に閉じこもって暮らしていたそうだ。
土屋少数民族の貸し衣装屋さんに、他にはないこういうのがあった。
黒装束は山賊役、美しい衣装は麓の娘役で、
中国人観光客が演技を楽しんでいた。こういうところは大阪的か?
峡谷に「ヤッホー!」「日本、大好きー!」
などと、叫んでこだまが返るのを楽しんでいたら、
ガイドの熊さんが、
「山賊は出て行けー!」
と叫んだので、山賊との戦いは土屋族の人々にとって
かなり死活問題だったのだなあ、と思った。
最後に、我が3人娘が土屋族の民族衣装で撮影。
写真を撮ってくれて20元だった。
3人とも最初は「似合わないから~」とか言って、
尻込みしていたが、いざ着てみると、みんなとても素敵なお嬢さんに
変身した。昔だったら、すぐ山賊に誘拐されたであろう。
↓劉慧さん。
↓余立君さん。
↓施芳芳さん。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます