アニメ映画「天気の子」を観たあと、
皆で、日本語学部2年生のクラスメート韓璐さんがアルバイトしている
近くの食堂へラーメンを食べに行きました。
これはこの店の一押しラーメンです(14元=約220円)。
油菜(ヨーツアイ)、香菜(シャンツアイ)とともに麺の上に載っているのは
実は、豚の脳みそです。
皆さんはどうお感じになるでしょうか。
(わざわざ食べなくても他に食べるものがあるだろうに・・・・・・)
と思われるかもしれませんね。
店で聞かされたとき、私の脳裏にも一瞬、
(これ、豚に失礼では?豚権無視では?)という感覚が過ぎったのですが、
数秒で(食べよう)と決意しました。
豚は肉のために既に殺されています。
それならば、その一頭の豚の肉だけでなく、骨も、脳もいただくのが
豚の命を粗末にしないことですからね。
象牙のために象を殺すこと、
リビングに頭を飾るためにライオンを殺すこととは違います。
・・・・・・・・・
豚の脳は、魚の白子とよく似た淡白な味でした。
キャンパス内を通って帰る途中、
正門のモニュメント「夢が始まる場所」で合唱クラブが練習していました。
人々の声が集合してしか出せない厚みと幅のある音声が
柔らかい暗がりを通じて静かに胸に入ってきました。
いま日本人は食べ物を粗末にしすぎていますので、その姿勢を孫たちに話さなければ。
戦後の飢餓状態の時は好き嫌いなんてありませんでしたが、今はありすぎますよね。
山本太郎さんの「消費を伸ばせば日本経済は回復する」にはもちろん賛成するものの、自分はどうしても「大量消費」の真逆をいく「もったいないおばけ」みたいな人間です。でも、この社会の片隅に私のような者がいることも大切じゃないかと自画自賛(笑)。
戦後、もののない時代を生きてこられたこきおばさん様に分かっていただけて嬉しい思いです。