キラキラ

毎日の生活を写真と共に綴っていきます。

熱源

2020-06-29 09:30:12 | Weblog
「流浪の月」 と同じ日に購入しました。

熱源は、読了するのに時間がかかりましたねぇ~。

直木賞を受賞した川越宗一氏の400ページ以上の大作です。








(手にした時は、題名の意味が分からなくて。)





時は、19世紀後半から20世紀前半の樺太、主人公は実在したふたりです。

樺太出身で南極探検にも参加したアイヌ人(山辺安之助)と、

樺太に流刑となったポーランド人(ブロニスワフ・ピウスツキ) です。






(著者の川越氏、大阪出身で、現在は京都に。)





別の言い方をすれば、日本人にされそうになったアイヌ人と

ロシア人にされそうになったポーランド人の二人とも。







(北海道アイヌのほかに樺太アイヌも。)





アイヌ人とポーランド人は、ともに祖国を追われた歴史があります。

大国が自分勝手な文明を押し付け、その名の下に弱小民族を

下等と見なし押しつぶす。


読み進むと、その国家主義に怒りを覚える場面も。








(著書の主人公は、アイヌ人で日本名は 山辺安之介)





民族の幸せとは何か。

弱肉強食のなかで国家は、そして 人間は何をもって生きるのか!!

人間の生存の根源的な問いかけをしています。







また、大隈重信、二葉亭四迷、金田一京助、南極探検隊、など

歴史的に有名な人物が登場する話が史実をもとにしています。

金田一京助が『あいぬ物語』としてまとめた山辺安之助の生涯が

軸になっているそうです。







(南極探検隊の白瀬矗(しらせのぶ)

 南極探検について、この本で色々なことを知って。)




大隈重信が義足だったことを初めて知りました。

(明治22年 爆弾を投げつけられ、右足を負傷し、膝上より切断を

 余儀なくされる。)



本の帯には、

「人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも

 生きていくための『熱』 を追い求める人々がいた。」

とありました。(短文でうまくまとめ、その通り!! 思った。)







(本の帯、当然ながら誉めコトバが散りばめられて)




映画化はされるのでしょうか?

是非観てみたい!!

(私は、ミーハーなのであります。) ~笑~




コメント
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